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S2-85 9日目:大奮発して伝説の剣その他を購入 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

もう一度、巨像の所まで戻る。少し日が傾いてきた。

さらに鍛冶屋まで引き返す。今度はあの伝説の剣を買えるだけの金を持っている。
陽気に笑いながら男が挨拶してくる。「俺の可愛い子ちゃんを連れていきたいのか?値段は同じ、4ずう枚だ。」
「ああ、買おう。」堂々と宣言して、金貨40枚を手渡す。引き換えに、男が剣を寄越す。
輪郭は完璧でバランスは絶妙、今まで目にした中で最高の剣だ。
彼に礼を言って、また広場に向かって戻る。

像のそばを通り過ぎながら、壺の中を覗き込む。金貨20枚近くはありそうだ。
首を傾けて像を見上げる。その堂々とした体躯たるや、君の身長の少なくとも4倍はある。何の神なのかは分からないが、賭博場の近くにあるということは、繁栄の神か、もしくは借金を返さない者を罰する神なのではないだろうか。
こんな大金が野ざらしで置かれたりするだろうか?完全に怪しい状況だ。罠に違いない。

賭博場の脇の道をたどり、市場が開かれている広場に出る。
同じ商品を扱う店が幾つかある。商人達は誰が一番安くて品質がいいか声高に叫んでいる。
魔法の役に立ちそうな物を求めて市場をぶらつく。だが見つかったのは、値付けが高過ぎる宝石商の中でも太陽石に金貨15枚という法外な売値をつけた1軒だけだ。
その商人の太陽石は君のものと同じくらい美しいが、これの方がおそらくもっと研磨されているだろう。
最後に太陽石をちらりと見ると、ため息をついて他の店へと移る。

旅人用の道具を売っている店の辺りをうろつく。役に立ちそうな物が2つ見つかる。
1つは火口箱だ。火が着きやすい物がないと役に立たないだろう。金貨2枚だ。
もう1つは蛇の解毒剤で、金貨3枚となっている。
君は金貨を5枚払って、両方とも購入した。商人に礼を言って、店を後にする。

回れ右をして武具師の店に行く。売り物のほとんどはすでに君が帯びている剣よりも質や威力が劣っている。
だが、ある物が君の目に留まる。質の良い弓と、銀の矢じりの付いた矢だ。
弓を手に取って弦を試してみる。堅くていい手ごたえだ。君は今まで射程距離の長い武器を扱う機会はあまりなかったが、これは十分頑丈だ。
矢も興味深い。10本のセットで、矢じりはどれも鋼ではなく純銀だ。
弓矢を見出した君に、武具師が意味ありげにうなずく。「それが何なのか知ってるか?」
「いいや。」
「亡者に使うんだ。銀だけが亡者の心臓を貫ける。」彼が答える。「金貨6枚だよ。」小声で言い添える。
「もらおう。」武具師に告げる。
彼は弓矢の梱包にバタついていたが、しばらくしてそれを寄越してきた。金を払い、商人に別れを告げる。

店先をぶらついて、まあまあの値段で売られている食品を見つける。一番安い保存食は、1日分が金貨3枚だ。6食分の詰め合わせを金貨15枚で売っている店もある。
君は金貨9枚を支払って3食分を受け取った。
それから市場を離れ、そびえ立つ像とヴラダの賭博場へ向かう道を戻る。踏破すべき場所はまだ多く残っている。


【変化点】
・金貨:125→85(伝説の剣)→80(火口箱&解毒剤)→74(弓と銀の矢)→65(食料)
・食料:6→9
・+伝説の剣(+4)
・+火口箱
・+蛇の解毒剤
・+弓と銀の矢

【感想】
巨像の前の壺には金貨が18枚入っています。ヴラダの賭博場で儲けようにも元手がない人に対する救済措置なのかもしれません。これは神像のようですが、倒しても神罰とかは特にない模様。でも今回は、神との諍いは起こさない主義なのでカレーにスルー。
もっとも、第3・4部でも何かと出費はかさむので、今回くらいのまとまった所持金は欲しいところ。
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S2-84 9日目:小金持ちになる [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

ひもじそうな乞食の少女が入ってきて、賭け金の高いテーブルに着く。
スヴィンの女性が新たなメニューの軽食を運んでくる。君は丘ギツネのもも肉を買って、大急ぎで食べた。
修道士と少女はツキが回ってきたようだ。その他の者はうまくいってないように見える。

<以前会った乞食の少女>
「それじゃあ君は河を渡って来たんだね。2の目が2つ。」君が尋ねる。
「そうよ。」彼女が答える。「橋の上の老いぼれが、今朝は何も寄越せって言わなかったの。で、ここにいるってわけ。4の目が4つ。」
「早々に帰る羽目にならないことを祈るよ。コール。」

「気に障らないといいけど、」少女が告げる。「あたしはあんたをさっさと負かしてやるつもりだから。2の目が2つ。」
「抵抗してみせようじゃないか。2の目が4つ。」
彼女が肩をすくめる。「こっちはここに来るために何週間も節約してきたんだ。今それを台無しにしてたまるもんか。4の目が4つ。」

<レッドアイとの再戦>
「ここの他の連中についてどう思う?3の目が1つ。」
「愚か者ばかりで、筋の良い奴は皆無さ。」奴が答える。「あいつらの魂は頭蓋骨と同じくらい空っぽってこった。2の目が2つ。」
「それなら、誰もあんたには敵わないのか?2の目が3つ。」
奴がうなずく。「あの少女を除けばな。あいつは一番見込みがある。」もう一度うなずく。「驚くほど切り込んできやがる。2の目が4つ。」
「確かめてみるよ。コール。」
2の目は3つだけだ!レッドアイが手の中のサイコロを1つ放り出す。

「ずっと不思議に思ってたんだが。あんた、目は見えるのかい?3の目が1つ。」
「誰が好き好んでこんな汚物まみれの街を見るっていうんだ?2の目が2つ。」レッドアイが答える。
「でも目はあるんだろう?それとも、まぶただけなのか?3の目が2つ。」
「俺様の目玉は燃え盛る火球なんでな、」激しい怒気をはらんで、奴が答える。「まぶたでかろうじて抑え込んでるのさ。3の目が3つ。」
「あんたが俺の手のひらを見通せないなら嬉しいね。コール。」君が答える。
3の目は3つあった!レッドアイが君からサイコロを1つ奪う。


<少女との再戦>
「もしここでひと財産築けたら何をするつもりだい?2の目が2つ。」
物欲しそうな表情を浮かべ、少女がにんまりと笑う。「パランティーヌの丘にある住宅地に、こじゃれた部屋を1つ買うんだ。そして花を植えるの。4の目が2つ。」
「どんな花だい?4の目が3つ。」
「色とりどりの花よ。」目を輝かせながら彼女が答える。「大きな花、いい香りのする花。4の目が4つ。」

「ここに来たいといつも思ってたんだ。」少女が興奮気味に言う。「カーレの腕利きがゲームをしに来るところだからね。4の目が1つ。」
「それなら、君の幸運を祈るよ。4の目が2つ。」
「あたしにはツキなんていらないよ。」彼女がうなる。「必要なのはテクよ。それに、あたしはもうそのテクを身に着けたんだから。4の目が3つ。」
「本当かい?コール。」
4の目は2つだけだ!少女はため息をつくと、テーブルの上にサイコロを1つ置いた。

さて、もう十分稼いだ。チップを現金に戻すために換金所に行く。
チップは125枚ある。「上手くやったわね!」スヴィンの女性が歓声を上げる。
君は笑顔で応えると、通りに戻った。


【変化点】
・現在/最大体力:13/20→15/20(食事)
・金貨:0→125(換金)
・チップ:129→125(食事)→0(換金)

【感想】
実際、乞食の少女は手ごわい相手でした。それにしても、彼女の望みが実にいじらしい…。
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S2-83 9日目:対戦を続ける [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

<修道士との再戦>
「ごきげんよう、また会ったな。4の目が1つ。」
「まったくだ。」修道士が答える。「私は幸運の女神を日々礼賛するためにここに来ているのだよ。お前さんは?2の目が2つ。」
「俺は運試しするためにここにいるんだ。2の目が3つ。」
「ヴラダは幾多の幸運を生み出してくれる。」彼が答える。「だが同じくらい多く消し去りもするのだ。コール。」
2の目は2つしかなかった!修道士がお辞儀をして君の手からサイコロを1つつまみ取る。「もっと注意を払ねばな。」彼が忠告する。

「できれば、今夜カーレを発ってバクランドへ向かうつもりなんだ。4の目が4つ。」
修道士が面白がってうなずく。「バクランドを旅する者はほとんどおらぬぞ。帰ってきてそこの話をする者はさらに少ない。4の目が5つ。」
「俺は戻る必要はない、ただ横切るだけだ。コール。」

「バクランドからの帰還者について教えてくれないか?4の目が4つ。」
「いいとも。ブラックエルフの3人組だよ。荒れ地に彼らの野営地があるんだ。4の目が5つ。」
「たぶん、旅の途中に遭うことになりそうだな。コール。」
4の目は3つしかない!修道士は毒づいて、テーブルにサイコロを1つ投げつけた。

<宿屋の主人との再々戦>
「あんたは…、」主人が声を落とす。「狼を目にしたかい?3の目が6つ。」
「カーレには狼がいる。」君が答える。「それは確かだ。コール。」
3の目は5つしかない!主人は毒づいて、自分のサイコロを1つテーブルに払い落とした。

「あんた、換金所にいるスヴィンの女を見たかい?1の目が1つ。」主人が尋ねる。
「ああ。1の目が2つ。」君が答える。
「昔の話だが、」彼が言う。「あいつは俺の女房だったんだ。4の目が2つ。」
「あんたが他人に言いふらしてるのを彼女は知ってるのか?4の目が3つ。」君がからかう。
「本当の話だからな。」彼が答える。「でも、スヴィンと結婚する人間をあんたは想像できないだろ。4の目が4つ。」
君は愉快になって笑う。「さては、もう少しで俺のものになりそうなゲームを投げ出させようという魂胆だな。コール。」

<修道士との再々戦>
「遥か昔、バクランドは人口も多かった。カーレが誕生する以前の話だ。2の目が1つ。」
「彼らはこの街に移住したのか?3の目が2つ。」
修道士が首を振る。「この港街ができた時、人々は河をせき止めた。河の水はバクランドにあふれ出し、湿地が生まれた。あふれた水は今も元に戻っていない。2の目が3つ。」
「歩いて横断するのは安全なのか?4の目が3つ。」
「もしお前さんが足を置くべき場所を知ってるならな。」修道士が答える。「だが安全とはいいがたい。2の目が4つ。」
「じゃあ試してみるよ。コール。」
2の目は2つだけだ!修道士が自分の手からサイコロを1つ取り出す。

「バクランドの人々は古代の奇妙な神を崇拝していたという。3の目が2つ。」
「何て神だ?4の目が3つ。」
「神の名はスロフ。神なのか女神なのかは知らぬが。何の神だったのかも分からぬ。3の目が4つ。」

君の勝ちだ。修道士は君の手のひらに10枚のチップを置いた。「あんたは、この街の信心深い者達が惜しみなく寄付してくれた金を巻き上げて満足するような人間なんだろうな。」
彼は立ち上がると、賭け金の低いテーブルへ移っていった。

<レッドアイ>
レッドアイの反対側に腰を下ろす。「心配すんな。」死神そのもののような抑揚のない声で奴が言う。「お前を骨にしちまうつもりはねえよ。」

「革命が企てられてるって聞いたんだがよ。」平然と相手が言う。「まるで、この港街の物事が今までにないくらい良くなるかのようじゃないか。4の目が1つ。」
「じゃあ、あんたは評議会を支持するのか?4の目が2つ。」奴の反応を見たくて尋ねてみる。
「お前はここらで見たことのない顔だな。4の目が3つ。」奴が続ける。
「俺は勝つ、そしてここを去る。コール」君が答える。
4の目は2つだけだ!レッドアイがため息をつき、手の中のサイコロを1つ取り出す。


【感想】
なんと、次の冒険の舞台となるバクランドの情報まで教えてもらえます。
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S2-82 9日目:賭博中毒者どもと対戦 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

しばらく場の様子を窺う。
老人と水夫がゲームを終えた。水夫が勝ったに違いない。なぜなら、彼はサイコロを鳴らしながら賭け金5枚のテーブルへ移っていったからだ。
テーブルを見渡す。賭け金2枚の席には老人が、5枚には水夫が、部屋の向こうの10枚には宿屋の主人がそれぞれ座っている。
スヴィンの女性が換金所を出て部屋を回り、軽食をチップ4枚で提供している。宿屋の主人が丸くて平べったいパンを2枚買い、ろくに見もせずにむさぼり食べている。
賭け金は2枚が一番低く、20枚が最高だ。ほとんどのテーブルでは4つか5つのサイコロを使ってゲームをしているが、それと並んで2つか3つだけを使うテーブルもある。全ての席に人がいるわけではない。
観察はもう十分だ。対戦相手を選ぼう。

<とある老人>
「わしはかつて芸術家広場で店を営んでおってな。3の目が1つ。」男がぼんやりとつぶやく。
「ほう、そうなのかい。あんたは芸術家なのか?3の目が2つ。」
老人が首を振る。「いやいや、粘土彫刻を作る女の子のためじゃよ。彼女もいい子じゃった。3の目が3つ。」
「牧歌的だな。コール。」
3の目は2つだけだ!老人はため息をつくと、自分のサイコロをテーブルの中央に置いた。君の勝ちだ。
「そら、受け取りな。」苦々しげに言うと、老人はチップを2枚君に手渡した。
彼はまたため息をつくと、娯楽場からそっと出ていった。

<見覚えのない宿屋の主人>
「あんたはここカーレで宿屋を営んでるんだって?2の目が2つ。」
「以前はな。今は弟がやってる。門のそばだ。1の目が3つ。」
「何に転職したんだ?2の目が3つ。」
「そのことは話したくないな。コール」彼が答える。
2の目は4つあった!宿屋の主人はため息をつくと、手の中のサイコロを1つ取り出した。

「それで、ヴラダには来たことがあるのか?4の目が2つ。」宿屋の主人が尋ねる。
「さほどでも。4の目が3つ。」素っ気なく君が答える。
「俺の宿屋の建物はここでの儲けを元手にしたのさ。4の目が4つ。」彼が語る。
「それなら、もっとうまい嘘をつくんだな。コール。」君が返す。
4の目は3つだけだ!宿屋の主人はサイコロを1つ床の上に投げ捨てた。

<修道士>
「この丘の向こうには何がある?」君が尋ねる。
「あんたはどうやら街の外の人間のようだ。」彼がうなずく。「市場がある。そしてカーレの大共同墓地が。3の目が2つ。」
「共同墓地はどんなものなんだ?3の目が3つ。」
「死者と死神がうごめく場所だよ。」修道士が答える。「極めて危険な場所だ。街の他のどの場所よりもな。私は決して行かぬ。3の目が4つ。」
「俺は幽霊など恐れない。コール」

「ロウソクを使うよう、私はこれまでヴラダに何回も頼んだんだ。その方が儀式がもっと映えるからね。3の目が1つ。」
「儀式とは?2の目が2つ。」
「今我々がしている、この最も神聖な儀式のことだよ。3の目が2つ。」
「俺にとって、これはただのゲームなんだが。コール。」
3の目は1つだけだ!修道士がサイコロをテーブルの中央に投げる。

<宿屋の主人との再戦>
「俺はここに毎日来てるんだ。4の目が2つ。」嬉しそうに彼が言う。
「いつも勝てるとは思わないことだ。4の目が3つ。」彼に忠告する。
宿屋の主人がニヤリと笑う。「俺は勝利に目がないんだ。4の目が4つ。」
「そうかい。コール」彼の虚勢に大して気を引かれず、君が返す。
4の目は2つだけだ!主人がサイコロを1つ床に放り投げる。

「たぶんあんたなら俺を助けられると思うんだが。貴人達を見つけたいんだ。3の目が1つ。」
主人がうなずく。「以前は評議会にいたぜ。最近は全員身を隠しちまったがな。1の目が2つ。」
「何から隠れたんだ?3の目が2つ。」
「ヴィックさ。」主人が答える。彼は声を落としてささやいた。「奴はこの街を乗っ取るつもりだ。コール。」


【感想】
旅の苦労を表現するため基本的に主人公には貧乏でいてもらいたいので(笑)、最初はここに来るつもりはなかったのですが、対戦中ごくまれに上記のようなセリフが相手から語られることに気づき、何度もやり直してセリフを集めてみました。なかなか興味深い内容となっています。こういう細かい部分も充実している辺りが、個人的にアプリ版を高く評価している理由の一つです。
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S2-81 9日目:ヴラダの賭博場に入場 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

建物の間を抜けて分岐点にたどり着く。左手はごった返した市場のような場所へと通じている。一方、右手には道がもう少し続いている。
分岐点の中心には青銅の巨像がそびえ立ち、その足元には壺らしきものが置かれている。
左手の道の少し先には、『ヴラダの賭博場』と書かれた看板のある戸口が見える。
みすぼらしい身なりの生き物が数匹、階段の辺りにたむろしている。中に入っていく連中は上機嫌だが、出ていく者は陰気な表情をしている。
像に目を移す。その見た目は巨大かつ野蛮で、棍棒を携えている。足元の壺は金貨で満たされている。これはカーレに幾多に存在する神の一人で、金貨は崇拝している神への供物を意味しているに違いない。だが、通り過ぎる生き物達は誰もお金を投げ入れようとはしていない。
さあ、行動の時だ。

ヴラダの賭博場に行くことにする。長い建物の下に入ると、そこは人々と煙で一杯だった。誰もおしゃべりをせず、ただサイコロの音だけが、垂木の付いた天井に雷のようにひっきりなしにこだましている。たまの歓声や悪態がその雰囲気を乱している。
扉のそばには換金所があり、ゲームのテーブルは大広間の外側にある。テーブルの1つから大歓声が上がる。

換金所に立ち寄ると、スヴィンの女性が賭博用のチップを扱っていた。彼女が君に微笑みかける。
「いらっしゃいませ。」ワニが小鳥の真似をしているかのような低い声で彼女がささやく。「何かお入りかしら?」
「どんなゲームをしているんだ?」君が尋ねる。
女性が笑う。「他に何があって?」彼女が答える。「スウィンドルストーンよ。やり方はご存知?」
「教えてくれ。」何か情報が得られないかと期待しながら、君が答える。
「いたって簡単よ。」彼女が答える。「二人でサイコロを振って、互いに出目を隠すの。それから数字を宣言して、数字をどんどん高くする。誰かが嘘をついていてそれがコールされて見破られれば、その人はサイコロを1つ失う。もしサイコロが全部なくなったらゲームは負けよ。」
「どのくらい賭けたらいいかな?」君が尋ねる。「ここは初めてなんだ。」
「あら、」嬉しそうに彼女が話す。「ここヴラダの賭博場は新参者は大歓迎よ。持ってるお金を全部渡してちょうだい。店内では本物のお金は許可されてないの。ここを出る時に持ってるチップを換金してあげる。つまり、あなたが勝っていればということよ。簡単でしょ!」
有り金を全部渡す。スヴィンの女性が、まるで数を数えるのが苦手であるかのように、ゆっくり入念に金額を数える。それから色とりどりのチップを寄越してきた。すでに持っている分と合わせると、全部で50枚だ。
「楽しんでね!」ゲーム会場の方を身振りで示しながら、彼女が愛想よく声を掛けてくる。

娯楽場に入場する。あらゆる種族や人種が2つの長椅子の両側に座り、ゲームを始め、戦い、チップを交換し、席を替えている。ある種、一心不乱に無言で繰り広げられる荘重なダンスのようだ。
老人、白髪混じりの水夫、不機嫌な宿屋の主人などがゲームを待ちわびている。
テーブルは賭け金と使うサイコロの数によって、異なる区画に分けられている。悲しげな表情の連中は賭け金の高いテーブルから低い方へと移り、厚かましく大胆な連中は逆方向に移動している。
賭け金2枚のテーブルには先ほどの老人と水夫が陣取り、宿屋の主人は10枚賭けるテーブルで順番待ちだ。


【変化点】
・金貨:37→0
・チップ:13→50

【感想】
挿絵ではルーレットをしているシーンが描かれており、原作では実際にそれで遊べたと思いますが、アプリ版ではスウィンドルストーンのみとなっています。
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S2-80 9日目:逃走の果てにヴィック信望者の鍛冶屋に出会う [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

出てきた場所は、監獄の壁の外側の路上だった。
横道をジグザグに進んで逃げる。
狭い独房での長期にわたる収監で弱っていたエルヴィンは、君のペースについてこれていない。だが、自由になるという大きな喜びで、つまずいてよろけながらも笑っている。

最初の分かれ道を右に曲がる。
「どこに向かっているか分かってるのかい?」エルヴィンが尋ねてくるが、返事をしている時間はない。

次の分かれ道も右に曲がる。
エルヴィンが弱ってきた。彼はこれ以上走り続けられない。
「行ってくれ、」数歩後ろで彼があえぐ。「僕は、ここに、隠れる。」
「お前はもうすぐ自由なんだぞ。」彼の腕の下を掴みながら答える。
「ばかだな、つまりこういう事だよ。」自由になろうともがきながら彼がささやく。「僕が隠れる、そしてあんたは守衛達を引き連れて走るんだ。さあ、行ってくれ!」
「いい計画だ。」君が答える。
「そうさ、」箱やがらくたの山の中に身をうずめながら、エルヴィンが言う。「もう行ってくれ。」
彼との別れは心が痛むが、彼が正しいのは君にも分かっていた。彼の幸運を祈りながら駆け出す。
エルヴィンはごみの中に潜り込んで横になっている。たぶん彼とはまた会うだろう。

左に曲がって走り続ける。
唐突に、路地から煙が充満した狭い通りに飛び出す。走るのを止めて息を整える。
通りを進んで角を曲がると、煙の出元が分かった。火‐だが家が燃えているのではなく、大きな鍛冶屋に据えられた巨大な炉から発せられている。鍛冶師自身は平刃の剣にハンマーを振り下ろして仕事の真っ最中だ。
鍛冶師に近づいて、彼の注意を引こうと棚に陳列している品物を幾つか叩く。だが、ハンマーを振るって金属に火花を飛ばしてきた長い年月は、彼の周りのあらゆる作品と難聴とを彼に残したようだ。
歩み寄って彼の腕を軽く叩くと、男は飛び上がった。
「なんでえ、急に!」大声で彼が怒鳴る。明らかに、この男はあまり賢くない。
「ちょっと聞きたいんだが。」
鍛冶師が肩をすくめる。「大したことは知らねえよ。」正直そのものといった雰囲気で彼が答える。彼は愛おしそうに剣を磨いている。
「その剣は?」
「こいつは俺の最高傑作でな、」研磨していた剣を見せびらかしながら、彼が誇らしげに言う。「大手持ちの剣だ。」
「大手持ち?両手持ちのことか?」
「大手持ちだよ、」鍛冶師が同意する。「これは大手持ちなんだ。」
剣を試そうと君が手を伸ばすと、彼が君の腕を掴む。「前もって言っとくがな、」彼が言う。「一度こいつを手にしちまったら、もう他のは欲しくなくなるぜ。それにこの剣は安くはねえ。」
「覚悟の上さ。」
彼が肩をすくめて君の腕を放す。「そんなら、やってみな。」
君は剣を持ち上げて、それで空を切った。剣が歌っている。重さは申し分なく、金属は鋭利で、精巧なバランスはまるで君の腕の延長のようだ。今まで君が握ってきた中で最高の剣だ。
「幾らだ?」
鍛冶師がニヤリと笑う。「だから言ったろ。いいか、よく聞けよ?金貨4ずう枚だ。」
「4ずう枚?40枚なのか?」
鍛冶師がうなずく。「そう、4ずう枚だ。」
「それは高過ぎる。」
鍛冶師は君から剣を取り返すと、大事そうに扱った。「こいつはきっとすぐに持ち主を見つけるぜ。」
「銀製の武器を売ってるか?」君が尋ねる。
「ああ、造ってる。」彼が答える。「だがここでは売ってねえ。市場で売ることにしてるからな。広場を過ぎて、墓地の方へ向かうんだ。いい弓矢があるぞ。」
鍛冶師はすぐに仕事に戻った。騒音で頭がくらくらする。
「あんたは狼用の鎧を作るのか?」君が見た奇妙なウェアウルフを思い出しながら尋ねる。
鍛冶屋が凄まじく冷酷な目つきで君を見る。「第1貴人にヴィックを!」そう言ったきり、彼は何もしゃべろうとしない。
「ヴィックは軍隊を組織するつもりだ。」君が答える。「それは本当なのか?」
鍛冶師が首を振る。「ヴィックはちゃんとした指導者なんだ。」彼が言う。「税金を払ってる限りはな。」
彼は店の奥に行ってエールをぐいっと飲み干した。「俺はいい仕事をするだけだ。」戻ってきて彼が告げる。「もうあっちへ行け。」
それから彼は騒々しくハンマーを振るい始めた。その音に恐れをなした君は、すぐに店から駆け出した。


【感想】
訛った英語がまた登場。there→thar、one→wan、ya→you、you have→yarv、not→nat、blade→blard、go→gar、told→tarld、find→farnd、make→mark、towards→ta-wards、your→yerなど。水夫の言葉(S2-61)と違って、方言としてちゃんと辞書に載っているものもありますがキツイはキツイ。
その他、two-hand(両手持ち)をlarge-hand(気前のいい)に、forty(40)をfarty(屁)に言い間違えているようです。今回はちょっとした言い間違いや訛りとして表現してみました。

S2-79 9日目:同室のエルヴィンと共に脱獄 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

牢屋の中に放り投げられた君は、先客の上にまともに着地した。
立ち上がって埃を払ってから、同室者に詫びる。相手はエルヴィンだった。消耗してへとへとのようだ。
彼が君にうなずく。「僕の狭苦しい国へようこそ。」
「あんたは誰だ?」君が尋ねる。
「外の世界での僕の名前なんて、ほとんど意味がないよ。」エルヴィンが微笑んで答える。「ここでの僕の名は6番だ。それに、あんたの名前もそうなるだろうね。」彼が骨ばった指で指し示す。「見なよ、扉の上に書かれてるから。」
壁越しに聞こえる音から判断するに、ここは隣り合った幾つかの独房の一つだ。いびき、叫び、悲鳴などが石壁越しに聞こえてくる。
「あんたはエルヴィンなんだな。」君が言う。「俺はこれまであんたの種族に会ったことはなかったが、噂には聞いているよ。」
彼が肩をすくめる。「そりゃ、エルヴィンは相手をかなりイライラさせるよ。」彼が言う。「だからって、連中が僕を閉じ込める理由にはならないさ。」
独房内にはバケツが1つあるきりだ。弁解を口にしながら、エルヴィンが用を足す。
「ここはどんな場所なんだ?」
「レッドアイの監獄さ。」エルヴィンが言う。「外に1人いるだろう。」彼が小窓いっぱいに見える守衛の顔を指差す。
「あんたは何故ここにいる?」
「それがさ、」何かしらの感情のこもったため息をついて、彼が答える。「何か月も前に逮捕されて以来、僕は毎晩自問してきたけど、いまだにそれが分からないんだ。ここの連中を怒らせるようなことは何もしちゃいない。唯一思い当たるのは、レッドアイは誰かを閉じ込めないと満足できないんじゃないかってことだ。」彼が弱々しく笑う。「今はあんたがここにいるから、僕を解放してくれるかもな。」
「あるいは、俺を解放するかもな。」
「そうだね、」エルヴィンが心から笑う。「奴らの側からしたら、面白いジョークだ。」
彼の心はずいぶんとくじけてしまっていたのだと君には分かった。部屋の隅のバケツから漂ってくる臭気がかなり酷い。
「どうやったら脱出できる?」君が尋ねる。
「逃げるだって?」エルヴィンが笑う。「逃げ道があったら僕がここにいると思うかい?それに、僕が試していないとでも?僕はエルヴィンだ、じっと座ってたりしないよ。」
それは正しかった。こうして君と話しながらも、常に彼はそわそわしているのだ。
詠唱のために精神を集中する‐だが何も起きない!
エルヴィンが苦々しげに笑う。「壁にはミニマイトの血が注がれているんだよ。」彼が言う。「その方法で脱出しようとする者を止めるためにね。僕も自分の魔法を使って試してみたんだ。」
背負い袋を漁って、クリスタタンティ郊外で乞食にもらった鍵を取り出す。守衛が扉に背を向けるまで待ってから、鍵を手に扉に駆け寄る。
回った!エルヴィンが音を立てないように拍手する。
君達2人は扉を開けた。守衛はまだ背を向けたままだ。チャンスだ。
足音を忍ばせて移動し、部屋の隅からバケツを取り上げる。エルヴィンは不思議そうに君を見たが、何も言わなかった。
バケツを高く振りかぶって、つま先立ちでじりじりと進む。そして最後の瞬間、それを守衛の頭に逆さまに被せた!言いようのない中身が彼の顔を流れ落ちる。しばらくは何も見えないはずだ!
2人で守衛の腕を両側から掴んで独房の中へ引きずっていく。
「上出来だ。」エルヴィンがささやく。「さあ、ここを出よう!」彼が扉の外に駆け出す。
守衛の身体を探り、すでに君が持っているのと同じ鍵の複製と、2枚の金貨を見つける。
「早く!」エルヴィンが戸口から声を掛ける。
君は通路に飛び出し、背後で扉をバタンと閉じた。そして、銅の鍵で施錠する。
「そこから逃げて!」エルヴィンが叫ぶ!彼は正しかった。牢屋の中では、守衛がバケツを脱いで窓のそばまで来ていたのだ!
君が角を曲がるのとほぼ同時に、背後の壁で炎の光線が炸裂した!奴は牢の扉をガチャガチャ動かしているが、開けられないようだ。
太陽の光を目指して階段を急ぐ。


【変化点】
・現在/最大体力:14/20→13/20(魔法)
・金貨:35→37

【感想】
最臭兵器炸裂!ブラッドソード第4巻でも、牢屋からの脱出の際に、し尿の入ったバケツにマントを浸して、それで顔を覆って火事から避難する選択肢が出てきます。冒険者たるもの、このくらいできないようでは生き残れないんでしょう。それにしても…。
このエルヴィン、魔法も使えるようです。そして、ミニマイトの血を塗り込んだ対魔法防壁は、第4部の山場でも登場します。
また彼曰く、今回使った脱出口は監獄の補給品搬入路だそうです。

S2-78 9日目:塀を乗り越えて建物に潜入、そのまま収監 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

広場では様々な生き物達がひしめき合い、小声で会話している。彼らは広場の周囲に張り巡らされている横道を出たり入ったりしている。
君もそのうちの1つを選んで進む。だが、突き当りまでの中間付近で、先ほど邸宅からあふれ出たスライムイーターの残骸に道が塞がれていた。そこを越える道は見当たらない。
右手の建物の間にある道を進む。高い壁のそばの道を通り抜け、再び広い通りへと出る。
左手には天然の断崖の外縁に沿って建てられた建物が並んでいる。崖の上にはうっそうとした森がある。右手はここに来る時に見かけた塀に囲まれた区画だ。
今、崖に並んだ松林の間で何かが動かなかったか?立ち止まって目を凝らすが、何も見つからない。たぶん、低いところで影が動いたか、揺れる枝越しの日光のせいだろう。
ところで、あの森は野生動物の宝庫に違いないから、ここの住民は動物の被害に悩んでいるはずだ。そうでないなら、住人の方がより危険な存在ということになる。
回れ右をして、壁を見ようと首を伸ばす。高さは君の身長の数倍はある。ここに住んでいる何者かは、カーレの住民を締め出したいと思っているか、もしくは中にいる何かを留めておきたいのだろう。
壁の表面は粗く、年月を経てあばた状になっている。てっぺんで何かが光っている。
「BIG!」
君が呪文を唱えると、首からつま先までの長さが通常の3倍に大きくなった!今や君は壁そのものと同じくらいの身長だ!
壁の天辺の輝きを見下ろす。それは黄色い小さな宝石だった。金ではないので、価値はないかもしれない。
ともかく拾い上げてみて、それが太陽石だと気づく。これはとても幸運な発見だ!太陽石は希少なのでとても価値がある。注意深く荷物に加える。
魔法が切れて、君の身長が元の大きさに戻り、壁が再び君の上にそびえる。
「BIG!」
もう一度呪文を唱えて、再び大きくなる。
壁のてっぺんに手を置いて身体を引き上げる。手のひらの下に金属の突起が当たったが、獣の皮のような君の肌を貫けるほど鋭くはなかった。
壁の最上部に腰を掛けたこの位置からは、庭の向こうがすこぶる良く見える。
壁の向こうの建物には幾つかの階層があり、その窓には鉄格子がはめられている。外側を守衛が巡回しているが、彼らの目は全て閉じられている。
だが、囚人の姿が見当たらない。ここの囚人は幽閉され、運動も許されていないのだろう。
壁の反対側に降りたちょうどその時、呪文の効力が切れた。
今君がいるのは何かの監獄の中庭だ。庭中に守衛がいる。地下へ降りる階段が壁の基部の近くにある。
壁の近くの藪に隠れ、守衛を観察する。奴らはほぼ決まった動きをしている。おそらく、ずっと目を閉じることによる視界の悪さを補うため、巡回を頻繁に行っているのだ。
ほんの少しの隙しかない。ここで待ち続けるのはほとんど死に等しい。
君は階段を下りることにした。

鉄格子のはめられた独房の窓が、囚人達のうめき声やささやきが響くじめじめした暗い地下道に並んでいる。
6番と書かれた独房がちょうど階段を下りたところにあるが、守衛が1人、窓の中をじっと注視している。君にはまだ気づいていない。
窓の中を覗き込もうとしても、守衛が完全に視界を塞いでいる。中に何があるにせよ、全く見ることができない。
「DOP!」
君が呪文を唱えると、扉の掛け金がぴくぴくと動いて扉が開いた。それを見た守衛が魔法の仕業だと気づき、すぐに振り返る。
奴の目が開かれた。火線がほとばしり、君に酷い火傷を負わせる。
そして君がよろめいている間に、奴は君をきつく掴むと、そのまま6番の牢屋の中に放り込んだ。


【変化点】
・現在/最大体力:19/20→16/20(魔法×3)→14/20(火傷)
・+太陽石

【感想】
レッドアイの熱視線を初めて食らいました。アーチチ、アチ!燃えてるんだろうさ。
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S2-77 9日目:炎景広場に戻って買い物 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

大通りに戻る。道は密集した家々の間に伸びている。
突然、つんと刺すような臭いがしてくる。何かが燃えているのだ。前方を見ると、煙が立ち昇っている。火事場だろうか?
道を逸れて、曲がりくねった横道に入る。しばらくして、広場が見えてきた。

再び炎景広場に戻ってきた。首に盆を下げた売り子が君のそばを通り過ぎる。「アンクルウォートにブリムベリー、ミルウィードはいかがー!」
薬草商を呼び止めると、彼は挨拶してきた。「ごきげんよう、湿布薬に興味はあるかい?膏薬は?」
「何を扱ってる?」
「ああ、見せてあげるよ!」彼が両手をこすり合わせる。「例えば、これ!」彼が盆の上を探し回る。「マスティクの軟膏だ。混じりけのないマスティクから作ってあるよ。」
「どんな効果があるんだ?」
「マスティクには強い催眠作用があってね、」彼が答える。「相手に何でも信じさせられるんだ。」君に臭いを嗅がせようと彼が腕を伸ばす。
臭いを嗅がないように、君は身体を傾けた。
彼は笑顔で自ら深く息を吸い込むと、幸せそうに息を吐きだした。
「他の物をくれないか?」君が言う。「お前は俺に借りがあるだろ?」
男がうなずく。彼の瞳孔は大きく開いている。「もちろんさ、分かってるよ。何が欲しい?」
「他に何を持ってる?」
「ブリムベリーの膏薬がある。」男が答える。「良質なブリムベリーから作ったものだ。」
「他には?」
薬草商はうなずいて在庫を眺めると、別の瓶を取り出した。「これはどうだい?木の皮のエッセンスだ。喉のヒリヒリする痛みに効くよ。」
「それをくれ。」
薬草商が君に木の皮のエッセンスの瓶を渡す。男に礼を言うと、彼は広場を横切って歩み去った。

別の男が果物を積んだ手押し車を押してきて、屋台を組み立てた。新鮮な果物を目にして、君の胃袋が騒いでいる。
果物売りに歩み寄ると、不機嫌そうに彼が挨拶してきた。「おはよう。」普通の人と違って、彼の目は閉じられている。「いい天気だとは思うんだが、そうじゃないかもな。何か買うかい?」
彼が様々な果物の入った盆を手で示す。そのほとんどは腐っているが、1つだけ、つやのあるボンバの実は別だ。
果物を選んでいると、さほど傷んでいないリンゴも見つける。
「金貨2枚だよ。」果物売りが告げる。「もちろんあんたは高過ぎると言うだろうが、確かにその通りさ。でもそれ以下にはできないんだ。」
何はともあれ、気の毒に思った君はそれを買ってやった。君は空腹だし、それはうまそうだ。
リンゴを背負い袋に入れてから尋ねる。「ボンバは幾らだ?」
「金貨4枚だ。」彼が答える。「知っての通り、そいつは身体にいいぞ。」
金貨を手渡すと、彼はボンバの実を君にくれた。重いが、食べ頃の香りがする。たいていは果肉がうまいのだ。
「俺には友人がいたんだが、」彼が言う。「そいつは毎日その実を5個食べていた。一度も病気にならなかったが、同時に便所からも出られなかった。」
「街のこの場所は初めてなんだ、」君が尋ねる。「道を教えてくれないか?」
果物売りが目を閉じたままうなずく。「何を探したいんだ?」
「盲目の乞食を探したい。」
「この辺りに乞食は幾らでもいる。」彼が答える。「奴らは何も買わない。」
「ズィーターと呼ばれている乞食なんだ。」
その名を聞いた途端、彼が口をつぐんだように見えた。「聞いたことないね。」もぐもぐと彼がつぶやく。果物を並べ直そうとして、誤って親指でカビの生えたプラムを突き刺してしまい、動きを止める。
「不死の怪物も探したい。」
「街の墓場を当たりな。」彼が答える。「確実に呪われているから、誰もあそこには行かないがね。像の前を過ぎて大通りを進んで、市場を抜けるんだ。」
「その果物はどこで手に入れるんだ?」
「他の果物売りから買うんだ。」彼が悲しげに答える。「だからどれも腐ってるんだ。」
他に話すことはもう何もない。別れを告げて屋台を後にし、広場の中心まで戻る。


【変化点】
・金貨:41→39(リンゴ)→35(ボンバの実)
・食料:4→5(リンゴ)→6(ボンバの実)
・+木の皮のエッセンス

【感想】
Anklewort、Millweed、Mustikと、謎の品物がずらり。
マスティクを嗅いでしまうと、その催眠作用でお金を巻き上げられてしまいます。
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S2-76 9日目:謎解きを手伝い、北門の呪文の一行を入手 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

「分かった…と思う。」君が答える。
君から目を逸らさず、ロラグがうなずく。彼は君に新しい紙と羽ペンを手渡した。「描いてくれ。」彼が言う。
促されるがまま、伸ばした腕に筆を持ち、君はある記号を描いた。
学者がぼうぼうの髭越しに息をしながら、長い間考え込む。
そしてついに、深くうなずく。「うむ、お前さんは正解じゃ。」彼が見上げる。「この呪文を知っておるのか?」
「この魔法はどういうものなんだ?」
「誰も知らぬ。じゃが、ダドゥーリーの洞窟で見たものをわしは今でも覚えておる。その時の身震いもな。」
「何を見たんだ?」彼の体験が自身のものと同じか興味を引かれ、君が尋ねる。
だが彼は首を振ったきりで、遠い目をしている。「あの丘は、」彼がつぶやく。「あそこはかつて、一大勢力を誇る地域じゃった。それはもう、実に力あふれる…。」君が描いた紙を特に慎重に扱いながら、彼は紙束を綴じた。
「さて、お返しにお前さんを助けて進ぜよう。北門の呪文を知りたいんじゃったな。秘密にするのがわしの義務じゃが、お主に教えるのは何ら問題はない。呪文はこうじゃ。『奥に隠れた掛け金2つ。』
「他の行はどこで見つけられるんだ?」
彼が首を振る。「行の番人は街の指導者達じゃが、どこにいるかは知らぬ。少なくとも、そのうちの1人のシンヴァはもう死んだ。じゃが聞くところによると、彼はまだ共同墓地の自分の墓に出没するという。ところで、」彼が、部屋の向こうの工芸品の並んだ本棚を手ぶりで示す。「行ってしまう前に、こちらに来てくれぬか?」

ロラグの後ろについて部屋を横切る。彼は丈の高いキャビネットの引き出しを開けて、緑色の毛がもじゃもじゃした物を引っ張り出した。
「もし良かったらこれを被ってくれぬか。」彼が言う。「1つ実験をしてみたい。」
「どんな実験だ?」
「なに、無害なもんじゃよ。」ロラグが答える。「考え事の最中にちょっと思いついてな、うまくいかぬとは思うが。」
もじゃもじゃを受け取る。実際、それは緑色のかつらだった。すでに君が持っているものとよく似ている。君はそれを相手に戻すと、自分のものを取り出した。
「さて、」彼がうなずく。「それを被るのじゃ。」彼もポケットから何かを取り出した。布製のスカルキャップのようだ。
かなり滑稽だとは思いながらも、頭にかつらをかぶる。ロラグは微笑みながら自分の頭にスカルキャップを置くと、古代の魔法語というよりはゴブリン語に近いような音節で、奇妙な響きの呪文を唱え始めた。
「RAp!」
呪文を唱えると、君は直ちにロラグが発する言葉を理解できるようになった。「我が意思はお前の意思となる。お前はただの愛玩動物、家畜、実験体だ。分かるか?」
彼は君の精神をテレパシーで操ろうとしている!だが君は彼の言葉が理解できるので、それが無意味だと分かる。お返しに君は笑った。
彼があれこれいじって魔法の形を変えようと試みているのが分かる。君の防御の魔法が彼を戸惑わせているようだ。
2、3分後、彼はスカルキャップを脱いでうなずいた。「ありがとう。わしの予想は全くの間違いじゃった。」彼が弱々しく笑う。
君は部屋を後にして、剣を回収した。


【鍵】
ロラグの行:奥に隠れた掛け金2つ。

【感想】
この一連の謎解きですが、前回最初に出てきた呪文が『dIm』であることは予め立ち聞きしておけば分かるので、そこから3つ目の『ZEd』も自ずと分かります。ただ、2つ目が『TEL』だとどうやったら分かるのやら。
また、ロラグの実験は無害どころか非常に有害な精神攻撃で、魔法で何らかの対抗措置を取らないと、彼のペットのような異形の姿に変身させられてしまいます。それにしても、最後の最後にこちらを罠にはめようとは、ロラグもとんだ食わせ者ですな。今まで暗殺者を撃退してきただけのことはあります。
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