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S2-107 9日目:意外な再会を果たす [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

立ち止まり、陰の中にしゃがんで目を凝らす。暗闇の中で動いているものが何であれ、それはうようよいる。
その時、一筋の月明かりがそのうちの1体の姿をくっきりと映し出した。
ガッチリした鎧を着こんだ狼‐いや違う、ウェアウルフだ。鎧は以前君が目にしたものと同じだ。
だが問題はない。前回こいつを打ち負かしたのだから。
そいつらを血祭りに上げようと、鞘から剣を抜こうとした最後の瞬間、君は凍り付いた。数匹のウェアウルフなら剣で倒せるだろう。だが、奴らはそれ以上いたのだ。
10、20、30匹。ウェアウルフが陰から道へ飛び出してきて、君を半円状に取り囲んだ。
剣を鞘に納めて敵意がないことを示す。奴らはじりじりと近づいてきたが、攻撃はしてこなかった。
その時、1人の男が木立から姿を現した。「そこのあんたは誰だ?」男が問いかける。「味方か、それとも敵か?」
「味方だ。」
男は黙ったままだ。何かを待っているのは明らかだ。だが何を待っているのだろう?
「俺はヴィックの知り合いだ。」君が付け加える。
男が片方の眉を吊り上げる。「彼は危険な男だと聞いている。」男はゆっくりとしゃべりながら、君の表情を観察している。
「だが、高潔な志を抱いている。」
「もし彼がここにいたら、まんざらでもないと思ったかもな。」男が答える。
この男はおそらく人を殺したことはないのだろう。興奮状態で恐怖を払いのけているに過ぎない。
だが彼が腕を一振りして合図を送ると、狼どもは一斉に前に飛び出した。そのうちの2匹がよだれを垂らした顎で君の両手首に噛みつき、しっかりと押さえ込んだ。
「僕が指を1本動かしさえすれば、」震え声で彼が告げる。「あんたは二度とフォークを持てなくなるぞ。さあ、正直に答えろ。あんたは俺達の側か?それとも敵対する側なのか?」
男が近づいてきて、君は彼が誰なのか気づいた。彼は人間ではなく、痩せてやつれたあのエルヴィンだった。「逃げおおせたんだな!」驚いて君が声を上げる。
少しして彼も君に気づいた。レッドアイからの絶望的な逃走劇が脳裏に蘇ったようだ。
「友よ!」彼が叫ぶ。「そうさ、あんたが僕の命を救ってくれたんだ。」彼の身振りで、狼どもが攻撃を止める。
「今、俺もあんたに救われたわけだ。」君が答える。
エルヴィンがうなずく。「でも、ここに何の用があるんだい?冒険するには危険な場所だよ。今夜、ここにヴィックの狼が集まるんだ。街を乗っ取るためにね。」
「もうすぐ北門のそばにゴブリンどもが湧いて出てくるぞ。」
エルヴィンが君を見つめる。「本当なのかい?それは大変な知らせだ。ヴィックに伝えないと。」お辞儀をして彼が言う。「また借りができてしまったな。」
そう言うと、彼は狼の群れに合図して林の中に姿を消した。

再び北門にたどり着く。辺りは空っぽだ。ゴブリンの軍勢はまだ出てきていない。
片側には向こうの方に壁があるが、他に遮蔽物はない。
時間を無駄にすることなく、君は門へと歩み寄った。


【感想】
S2-80に登場したあのエルヴィン、アプリ版ではヴィックの一味という役割を与えられました。無事逃げおおせたようで何より。挿絵に描かれたあの怪しい雰囲気の通り、ただ者じゃなかったということで。
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S2-106 9日目:ピラミッドの頂きに立つ [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

階段に戻り、ピラミッドの頂上まで登り切る。
すっかり夜になった。平穏な静けさの中、星が空一面に広がっている。だがその静寂の下には、覇権を巡ってぶつかり合う人々の本能‐闘争心が覆い隠されている。
空を振り仰いで星を見上げる。この街に来てから、これほどまでに星を目にしたことはない。おそらく、街の光や煤煙よりも高い所にいるからだろう。あるいは、この神聖な場所には星が多く集まっているのかもしれない。そして、もし君がただの妖術師などではなく真の魔法使いならば、ひょっとしてここで使える呪文を知っているのではないか?
上体を反らして、今までに学んだ星を見つけようと空を眺める…。
「TAK!」
試しに星を配列してみると、魔法ができ上がった!手首にチクチクする感覚が走る。見下ろすと、手のひらに火花が閃いているのが見えた。その色はある時は金色で、それから白、黒とどんどん移ろい変わっていく。
指を曲げて火花を掴もうと待ち受ける。光の瞬きはどんどん速くなっていく。火花の陰影が重要なのだろうか?特定の色を掴むことなどできるのだろうか?それとも運を天に任せるべきか?
黒い火花のタイミングで指を固く閉じる。手の中の火花は熱かったが、痛みは速やかに消え、再び指を開くとそこには黒い木でできた仮面があった。
やがて、火花と呪文が消えた。君はクーガの神殿に秘められた秘密の呪文の1つを見出したのだ!

冷たい風が骨にまでしみる。
街を見渡す。北門方向の林の中に松明の明かりが見える。そして狼の遠吠えも聞こえてくる。
振り返ると、カーレの明かりの並びが見える。お祭り騒ぎ、酔っ払い、夜盗の叫び声も聞こえてくる。
カーレの人々は何が近づきつつあるのか分かっていないのだ。
眺めは実に素晴らしいが、君の旅はまだまだ続く。ピラミッドを下る長い道のりに取り掛かる。

神殿の開口部を通り過ぎる。
帰りは行きよりもたやすい。

半分まで来たところで、立ち止まって一休みする。
それから素早く階段を下って、道が分岐した所まで戻る。
ぬかるんだ地面には、人型の足跡に混じって、動物の足跡がたくさん残されている。

掴みかかってくる木々や生い茂った藪の間を歩く。
北門がようやく視界に入った。道の先にある警備詰所や背の低い小屋の上に、堂々とした構えの華麗な木の門が見える。
立ち止まって詰所を眺める。いたって静かだ。穴の開いた屋根のものや、煙突にツタの巻き付いたものもある。打ち捨てられているのだろうか?
北門までの道はまだ長く、シャムタンティの丘以降ではお目にかかったこともないような深い原生林が立ち並んでいる。
騒々しい足音を立てぬよう、ゆっくりと歩を進める。その時、何かが君の視野に入る。道の両側の陰の中で何かが動いた。松明の明かりが見える。


【変化点】
・現在/最大体力:19/19→17/19(疲労)
・+黒い仮面

【感想】
ここでは当てずっぽうで1つだけ呪文を唱えることができ、以下のような結果が得られます。
 LAK(嵐が発生、ずぶ濡れになるが無害)
 LUK(不思議な感覚があるものの効果は不明)
 PAR(街中の猫が鳴きわめく)
 TAK(魔法の道具を入手、火花の色で品物が変化)
 TUK(お腹一杯になって体力回復)
 TAR(一瞬像のように身体が固まった後に体力回復)
 上記以外(体力-4)
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S2-105 9日目:クーガ神の信徒となる [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

偶像の前に無事にたどり着く。その太った像には宝石がはめ込まれ、あちこちに奇妙な窪みがある。その頭上には銘文が刻まれた飾り板が掲げられている。

 クーガの顔に口づけて
 十字の果ては唇に
 望む答えの道すじを
 違わば神は唾を吐く

緊張しながら大きな像のすぐ下まで段を登る。
像をじっと見つめる。あの廃屋にあったものとほぼ同じだが、こちらには両目、額の第3の目、唇に青い点が付いている。そういえば、荒れ地でズィーターに会った時、彼はクーガについて何か言っていた。『左目じゃ。それが始まりの作法なんじゃ。』
「クーガ神よ、」君が語り掛ける。「尋ねたいことがあって俺はここに来たんです。」
口をつぐむ。これはただの像だ。返事などあるわけがない。
だが気のせいだろうか、神殿内の調べが大きくなったような…?
像に口づけしようとつま先立ちになる。どこにしようか?
君は類人猿の導きを求めて祈りを捧げた。だが、他の神の神殿では、精霊には君の声が聞こえないらしい。自分で決めるしかないのだ…。
神殿の上の方で何かが羽ばたく音がする。
最初に偶像の左目にキスをする。それから右目、額と続けて、最後に唇に口づける。
再び直立した時、像の目が開いた!
その口から柔らかい声が発せられる。「よそ者よ、お前は私の信者ではないな。だが、私の儀式をやりおおせた。どうしてそれを?」
「機転を利かせたまでです。」
神が寛大に笑う。「我が兄弟パシュナは盗賊とペテン師の神だがな。だが、今お前がいるのは私の神殿だ。もし質問したいのならば、3つまで答えてやろう。」
北門の呪文について、これまで分かったことと分かっていないことについて考えを巡らす。
大丈夫だ、もう全て知っている。
「バクランドで俺がどのような運命をたどるのか教えて下さい。」ひざまずいてから、君が尋ねる。
「バクランドは空虚で荒廃した場所だが、お前にとっては非常に危険な土地となろう。7つの敵がそこでお前を待ち受けているのだからな。」
神が次の問いを待っている。
「それだけで結構です。」姿勢を元に戻し、君が告げる。
大いなる沈黙が部屋を満たす。
やがて神が再び語り掛けてきた。「それならば、こちらからお前に問おう。お前は我が儀式をやりおおせた。我が信徒にならぬか?」
「あなたはどのような神なのです?」
クーガはほとんど笑っているかのようだ。「我は慈悲の神だ。」神が答える。「我ほど気前の良い神はそうはおらぬぞ。」
「では、そうさせていただきます。」
「大変よろしい。」その言葉と共に、静かなら調べが流れ出す。それはやがて神殿中に響き渡り、耐えがたいほどになった。
次の瞬間、君は自分の中に神の存在を感じた!幸福感が君の全身を満たす。
「我が恵みは無償だが条件がある。それを授かるに足るよう、慈悲深く行動せねばならんぞ。」
きびすを返して神殿の扉から外に出る。


【変化点】
・現在/最大体力:17/19→19/19(クーガ神の祝福)

【感想】
下水道に潜らない真っ当なルートでは、ここで呪文の並び順を教えてもらうことになります。
その他の質問としては、北門の呪文を教えてもらう(→貴人の名前しか教えてもらえない)、北門の衛兵をやり過ごす方法(→原作と異なりそもそも衛兵がいない)があります。
そして何と、今回はクーガに改宗してしまいました!スランやロラグ(の呪い)は酷いですが、クーガはさすがに慈悲の神だけのことはあります。
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「He」が使われているので、挿絵の像の外見とは裏腹に、女神ではなさそう。
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S2-104 9日目:神殿内に潜入、蛇を退治 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

神殿の北面を離れ、今度は街の様子を見ようと反対側へと回る。
神殿の近くには墓場とその背後の荒れ地が広がり、墨のような暗闇だ。だがその向こうには、ヴラダの賭博場の外に立ち並ぶ松明、河に係留された船のランタン、波止場の騒がしい宿屋が見える。スランの神殿ではちょうど鐘の音が鳴り響き、低いうめき声のような音となって聞こえてくる。
階段まで戻る。開口部はまだ少し登った先にある。ここから地面まで下りるのにかかる時間とさほど変わらないだろう。
風が君を地面に突き落とそうと吹いてくる。

険しい階段を登り続けて20分、ついに君は下から見えた暗い開口部へとたどり着いた。息も絶え絶えで、もううんざりだ。
階段そのものはまだ頂上まで続いている。
入り口は理解不能な生き物の彫刻で守られている。その先には長い玄関広間が続き、突き当りには光り輝く大きな何かが見える。

神殿の中へ踏み出す。虚ろな空間が君の足音を大きく不気味に響かせる。
床には金の象嵌細工でこの場所に祭られている神の名が記されている。どうやらここは慈悲の神クーガの神殿のようだ。
心臓が数拍する間、この場の雰囲気を乱していないか確かめるため立ち止まる。何も起こらない。
その時、大蛇の尻尾を目にする。そいつはズルズルと床を滑っていき、壁のひび割れの中へと姿を消した。
背中の模様から判断すると、あれは猛毒のヘビに違いない!
改めて神殿に入る。だがあの蛇はまだ君を不意打ちするつもりだったようだ。そいつは君の背後の天井の裂け目から飛び掛かってきた!

<第1ラウンド>
神殿ヘビが身体をくねらせ、シューと音を立てる。真っ二つにしようと君が大きく剣を振るうと同時に、そいつも前に飛び出してきた。
君の攻撃が当たると、奴は苦痛で反撃してきたが、やがて後ずさりし始めた。

<第2ラウンド>
君が追撃を繰り出す。床を蹴って、奴の首目がけて飛び掛かる。
意味の悪い叫びが冷たい石の広間に響き渡ると、そいつの首は床に叩き付けられた。

剣をきれいに拭ってから、荒々しい戦いの騒音が消えるのを待つ。
さらに進んでいくと、神殿の光景に君は息をするのも忘れて見入った。
壁はカーレの宗教神話の場面を描いた鮮やかな壁画で飾られ、貴金属でできた立派な聖具が信者席を取り囲むアルコーブの中に納められている。豪華な織りのタペストリーがあらゆる物を覆っている。精巧な建築様式が戸口を通り抜ける風をうまく捉え、霊妙な調べを常に奏でている。まるで、この中で修道士の集団が永遠に続く瞑想にふけっているかのようだ。
広間の突き当りには、翼を生やした4体の悪魔の彫像が、巨大な偶像がしゃがんでいる祭壇を守護しながら、高みにあるひさしから神殿中を見張っている。
あれがクーガ神だ。昨日廃墟となった邸宅で目にしたクーガの像の等身大のそれだ。
華麗な模様の絨毯を横切って祭壇へ歩み寄る。その時、何かが君を立ち止まらせる。その表面は大きな紋様‐星、円、らせん‐で飾られているが、形があまりに意図的過ぎて偶然とは思えない。
君は絨毯の円模様を注意深く避けて歩くことにした。


・現在/最大体力:18/19→17/19(疲労)

【感想】
この「Temple Snake」、偶然居合わせただけなのか、クーガに仕えていたのか。
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S2-103 9日目:墓地を抜けて神殿へ [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

来た道を引き返し、墓場の向かい側を目指す。
門のそばに今は使われていない井戸があった。おそらく、かつては埋葬前にここで遺体を清めるのに使われたのだろう。
井戸小屋に近づいて中を覗き込む。もちろん中は真っ暗だ。永遠に下へ続くかのようだ。
その時、井戸の中に何かが見えたような気がした。だが、それはすぐに見えなくなった。月の光の錯覚だろうか?
巻き上げ機を回してつるべを引き上げる。桶には澄んだ水がなみなみと入っている。今まで試してきた泉の水と同様に新鮮なのだろうか?
手で水をすくって味わってみる。こんな立地にもかかわらず、水は澄んで爽やかだ!おかげで気分が随分良くなった。
墓地の裏門がちょうつがいからぶら下がっている。年月のせいではない。たぶん、何かを通すために広げようとして解体されたのだろう。
門の向こうは深い森だ。

うっそうとした森の中で狭まっていく道を30分ほど歩くと、分岐点に出た。
左はまだまだ道が細くなっていく。遠くの方に、松明の明かりが樹間にちらちらと見える。北門だろうか?
右はギザギザした濃い影の中だ。まるで城塞の上に巨像が座って沈思黙考しているかのようだ。だがそれは、百段はありそうな段差から成る神殿のものだった。
幽霊がこの道を行ったり来たりしているかのように、冷たい風が君に吹き付ける。木々がざわざわと揺れる。
夜が深まってきた。行動しなければならない。

そびえ立つ神殿の基部に立つ。彫刻が施された石のブロックを積み上げたこの建物は、街の壁よりも高く、夕方の一番星を塔の最上部で最初に見られる場所に位置している。
首を傾げて、開口部を探す。ようやく見つかった。上から3分の1ほどの高さにあるが、そこまではかなり登らなければならない。
あまり熱心ではない礼拝者のためか、小さなガーゴイルが階段のそばに置かれ、寄付を受け取ろうと口を開けている。
ガーゴイル像は小さいものの猛犬のような姿をしている。長い爪、鋭い角、尖った髭、大きく開いた口、飛び出た舌。喉の奥には硬貨の形をした隙間がある。

身体を引っ張り上げながら最初の段をよじ登る。この神殿は巨人のために建てられたか、登るという行為が信仰の形とみなされたかのどちらかだろう。
次の数段も同じように疲れるものだった。最初に荷物を放り上げ、それに自分が続く。
「fAL!」
呪文を唱え、体重を羽根の重さほどまで減らす。ようやく登攀が苦にならなくなった!

自分の呪文に感謝しながら、君は根気強く登り続けた。
登れば登るほど登攀は楽になり、ほどなくして段は腰の高さまで低くなった。神殿の設計者は、ピラミッドの斜面に視覚的な錯覚を取り入れていたのだ。

半分くらいまで来た。街の壁の高さと同じくらいだ。ここで一休みしよう。
磨かれた金属でできたガーゴイルの装飾が、ピラミッドのこの段の壁を取り巻いている。
ここからは城壁の天辺しか見えない。その向こうには、バクランドの沼地の暗闇があるばかりだ。
ピラミッドの側面を回り込んで北側へ移動する。野放図に生い茂った林の間に真っすぐ続く道が目に入る。もうほとんど使われていないのだろう。その先の北門も見えるが、荒れ果てているように見える。
その時、林の間に先ほども見かけた松明の明かりが1つ灯っていることに気づく。


【変化点】
・現在/最大体力:17/19→19/19(井戸水)→18/19(魔法)

【感想】
ガーゴイルに金貨を1枚寄付をすると、体力を少し回復できます。
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S2-102 9日目:過去との対話 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

シンヴァが君に尋ねる。「だがそれよりも、アナランドが欲しがるようなものがバクランドにあるのか?」
「マンパンと王たちの冠だ。」
シンヴァは驚いたようだ。「冠じゃと?どんな?」
「盗まれたんだ。」
彼の顔は深い苦悩に沈んだ。「ならば、今日は死ぬには良い日取りというもの。お主も知っての通り、王たちの冠はこの世界が誕生したばかりの、今の我々には強大過ぎる力が地上を闊歩していた頃の古代の産物でな。その力が気まぐれで生き物や魂を形作り、大地や海を御心のままに生み出したのじゃ。冠が何を成すのか知っておるか?」
「支配下に置く力を与えるんだ。」
「簡単に言えばそうなるが、それ以上のものじゃ。かつてわしは冠の支配に囚われたことがあった。」彼が身震いする。「あれがレンドルランドからブライスに到着した時、わしは特使として宮廷にいた。冠はそうと悟られることなく、他者の意思を自分の意思で塗り替えることができるのじゃ。お主ならそのパワーが分かるであろう。冠の支配下に置かれた者は決して反感を抱くことはない。自分が隷属していると思ってないのだからな。」
老人の身体が君の眼前でボロボロと崩れていく。
「バクランドについて教えてくれないか?」
「ほとんど知らぬよ。ああ、じゃが幼い頃に聞いた対句を1つ覚えておる。聞きたいかね?」
「頼む。」
「『眠らぬ雄羊(ラム)を眠らせたくば』、『偽者(シャム)と呼ばるる者探せ』。」シンヴァが首を振る。「『眠らぬ雄羊』が何なのか、わしには分からぬ。じゃが、ただの戯言などではあるまい。」
棺の蓋からおびただしい埃が降り注ぐ。
「ではこれにて、ご老公。」
「さらばじゃ、旅人よ。お主の人生と運命が、わしより良きものであらんことを。」自分の墓に戻りながら、彼がささやく。「わしの残りの命をそなたに授けよう。」
君は冷たい力の奔流が血管を駆け巡るのを感じた。
それから周り右をして階上へ向かう。
霊廟の向かいにある扉は開いたままだ。
戸口を抜けて小道へ出る。幽霊と会話した時の悪寒がまだ残っている。
キノコの輪を避けて進む。
夜の帳が下り、悲しげな音を立てる木々の間で有象無象が揺れている。ここにぐずぐず残らない方が良さそうだ。

墓石の間を曲がりながら続く道を行くと、墓地の中でも最も古い場所に出た。ここは城壁に近い角地だ。
ほとんどの墓石は今やただの瓦礫と化している。泥の中には数体の像が倒れており、彫刻の彫られた棺を引き裂いて1本の木が生えている。
すぐに一番古そうな墓を見つけた。それは装飾の刻まれた柱に支えられた低い屋根のある小さな霊廟だった。銘文にはこう書いてある。

 カーレの創立者ロラグ ここに眠る

君はうなじの髪が逆立つのを感じた。これは門で会った幽霊の男の墓なのだ。
墓は簡素な石のキャビネットで、男の姿に似せて彫り込まれている。何世紀にもわたる風雨のため、長い灰色の髭しか判別できない。
銘文の下にはもっと長い銘板があるが、半ば風化して苔に覆われている。
もっと近づいて男の彫刻を眺める。クモの巣や泥を取り払うと、もう少し男の特徴が見えてきた。
ロラグで間違いない。彫像の目が君を見つめ返してくる。
銘文から泥をぬぐっても、文字は判別できそうにない。
銘文をこすって文字を読み取るには炭のようなものが必要だが、あいにくそんな物は持ち合わせていない。君はただ指で輪郭をなぞった。
墓を後にする。何かが君の足元を横切って走り去っていく。


【変化点】
・現在/最大体力:9/19→17/19(シンヴァ卿の祝福)

【手掛かり】
・眠らぬ雄羊…:君はバクランドに関する手掛かりを得た。『眠らぬ雄羊を眠らすため』、『シャムを探し出すがよい』。

【感想】
シンヴァ卿から、北門の呪文だけでなく、王たちの冠やバクランドの話まで聞けました。冠のパワーは確かにえげつないですな。
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S2-101 9日目:シンヴァ卿から北門の呪文の一行を入手 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

前方に明かりを掲げ、再び階段に挑む。
古い階段を注意深く下り、静まり返った階下に降り立つ。
壁は湿っぽく腐敗臭が漂っている。唯一の音は、どこか奥の方から聞こえてくる水音だけだ。
そこは暗い広間だった。君の太陽石だけが辺りを照らし出している。
部屋の中央には、埃とクモの巣に覆われた棺がある。
棺に歩み寄る‐がはたと立ち止まる。鎖がガチャガチャ鳴る音がしたのだ。
蓋が動いている。
後ずさりして見守る。その時、幽霊のような姿がアルコーブの一つから現れた。
こいつは死霊だ。残忍に反った短剣を手に、情け容赦なく君に向かってスーッと近寄ってくる。
全ての幽霊と同様、死霊も銀の武器でなければ傷つけられない。だが、そいつが君を傷つけるのはたやすいのだ。
武器を振るうのに十分な広さのある場所まで後退する。そして素早い手さばきで、弓を背中から降ろし、矢をつがえる。
死霊は嫌悪感を覚える笑みを浮かべていた‐君が矢を放って腕に命中させるまでは。そいつは痛みで咆哮した。傷つけられたことに驚き、怒っているのだ!
続く戦いは激しいものになった。君が矢を射るたび、死霊が後ずさる。だが矢をつがえている間に、そいつは再び近づいて短剣で切りつけてくる。
矢が減ってきて、残りの本数が数えられるほどになった。1本失敗するたびに、シンヴァ卿の墓が君自身のものになる時も近づくということだ。
そして最後の1本になった。死霊がニタリと笑う。そいつは弱ってきているがまだ倒してはいない…。
死霊の心臓を直接狙って、最後の矢を放つ。
矢はあやまたず命中し、銀の矢じりが死霊の存在の奥深くへと埋め込まれた。そいつはチカチカと明滅した後、うめき声と共にくずおれた。それから冷たい石床の中へと融けていった。
戦いが終わり、地下聖堂に平和が訪れる。だがきしむ音が聞こえ、君は再び棺に視線を戻した。
蓋が開いて人が這い出てくる…。
人影の輪郭をじっと見つめる。それは化け物ではなく老人だった。
「旅人よ!」埃とクモの巣に喉を詰まらせながら、震え声で彼が語り掛ける。「わしはお主に大変な借りができた。ようやくわしの魂は安らかに眠ることができるのじゃからな。わしが死ぬ前に教えてくれぬか。どうすればお主に報いることができる?」
腐敗が進んでいるにもかかわらず、第5貴人の肖像画から、君には彼が誰なのか分かった。彼がシンヴァその人なのだ!
彼に挨拶しようと進み出る。「あんたがシンヴァ卿だな。」
老人がうなずく。「そうじゃ、かつてはな。」皮肉抜きで彼が薄く微笑む。「それで、お主は?」
「俺はアナランドから来た。」
シンヴァが埃だらけの眉毛を吊り上げる。「アナランドじゃと?アナランドがカーレの何に興味を持つというんじゃ?」光も魂も宿っていないにもかかわらず、彼の眼は鋭く突き刺すかのようだ。
「バクランドに行きたいんだ。」
「それならば、北門を通り抜けねばならんし、呪文も知らねばな。お主、もう知っとるのではないか?」
「いいや。」
「わしが知っておるのは1つだけじゃ。『ゴーレム皮の鍵1つ』」。残りも見つかるよう祈っておるぞ。」


【変化点】
・‐弓と銀の矢

【鍵】
シンヴァの行:ゴーレム皮の鍵1つ

【感想】
ついに北門の4行詩が完成!原作では何度やり直したことか。
この場面の死霊、原作では棺の中から出てきましたが、今回は別の場所(部屋にあるアルコーブ)から出てきたことになっています。死霊を倒すことで呪いが解ける点は同じのようです。
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S2-100 9日目:墓地からやり直し [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

過去に自分がたどらなかった道へと引っ張られていく。痛みは耐えがたいほどになり、そのせいで気が狂いそうになったちょうどその時、君はバラバラに引き裂かれた。それでも自分の存在と自我になんとかしがみつこうとするうちに、君は雲から転がり落ちた…。

意識を取り戻して、再び目を開く。周囲の光景はすっかり変わっていた。
君は今一度、街の共同墓地に立っていた。イチイと墓石が影を投げかけている。風が高い木々の間を音を立てて吹き抜ける。太陽は城壁の向こうに沈むところだ。

幾つかの墓石を通り過ぎ、またあの場所までやって来た。シンヴァ卿の霊廟だ。
前と同じように、扉の正面の階段の前にはキノコでできた輪があり、その中央には銀色の棒のようなものが見える。
「mAG!」
呪文を唱えて、魔法から守ってくれるベールで身体を覆う。
魔法の防御がきっと君の安全を確保してくれると信じ、キノコの輪の中に足を踏み入れる。
案の定、君の身には何ら危害は起こらなかった。それでも君は、これがただのキノコの集まりではないことをすでに知っている。
杭を地面から引き抜く。それは小剣だった。おそらく純銀で造られたものだ!

壁の落とす影の中、じっと立っていられないほど寒くなってきた。さっさと霊廟の中へ入ることにする。

中の空気はさらに凍るように冷たい。床は埃に覆われている。壁に沿って骨壺が並んでいるが、棺は見当たらない。
床面には何もないが、奥の角には暗闇へと続く石の階段がある。
「SUN!」
呪文を唱えると、荷物の中で太陽石が明滅し始め、それからどんどん明るくなっていった。ついには、青白くもまばゆい光で部屋を満たし、霊廟の中を照らし出してくれた。古びた石や埃、せいぜいその程度だ。君の心も明るく軽やかになった!

階下で目にするであろうものに恐れを抱くことなく、君は階段を進んだ。
だがその時、背後で音がした。振り返って後ろを見ると、扉が閉まろうとしているではないか!何らかのスイッチを踏んだに違いない。
閉じ込められるのを止めようと辺りに目を走らすが、壁から君を見つめ返す頭蓋骨があるばかりだ。それでも一か八かで、頭蓋骨を扉と壁の隙間に差し込んでみる。
扉はなおも動き続けた。頭蓋骨はあっという間に粉々に砕け、重い音と共に扉が閉じる。
轟音が部屋にこだまする。
君は目を閉じて、類人猿の精霊に熱心に祈りを捧げた。しばらくの後、最初は気のせいかと思ったが、やがて間違いなく地下のどこかから大きな衝撃音が聞こえた。まるで重量物が擦り切れたロープから落っこちたかのようだ。
それに応じて扉が激しく揺れる。扉を閉じている釣り合いの重しが外れたようだ。今なら扉を開けられる!
扉と壁の隙間に指を入れると、扉をこじ開けることができた。それからもう少し隙間が広がり、ついには墓場の冷たい空気が霊廟の中に入ってきた。何かが君のブーツを横切り、石の割れ目に駆け込む。
ほっと一安心して、ため息をつく。


【変化点】
・現在/最大体力:10/19→9/19(魔法)
・+銀の小剣(-3)

【感想】
一喜一憂する主人公。
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もちろん、もっと前の箇所に戻ってやり直せば、前回未入手のアイテムもゲットできるのですが(ドワーフ街の籠手、火事場の炭など)、この旅はまだまだ先が長いので(笑)、今回は最小限のやり直しとしました。
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S2-99 9日目:ロラグと北門の呪文の正体 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

「わしは3つの星を並べた。」幽霊のような男が告げる。「今夜、ヴィックは立ち上がる。今夜、ゴブリンが手の内を明かす。そしてお主じゃ。今夜、お主がここにいる。」君は彼の顔を見て、この人物が誰なのか悟った。学者のロラグだ!
「また会ったな。」彼が言う。「お主には少しの間じゃったが、わしの方はあれから何世紀も経ておる。かつて、わしはこの街を設立した。そして今、この街を救うつもりじゃ。」
「俺はこの街を離れなければならないんだ。」
「そのためにお主が呪文を探していたのは知っておる。」彼が答える。「それはわしがお主に課した任務じゃよ。」
「なぜ俺が必要なんだ?」
「わしがあの呪文を生み出したんじゃ、」ロラグが答える。「遠い昔にな。その後、呪文はわしの手から離れ、形を変えられ、4行に分けられた。そうなるであろうと予想はしておった。わしにはそのうちの1つが与えられたのじゃからな。そこでわしは、再び呪文を全部揃えてくれる者を用意した。今夜のために。それがお主なのじゃ。」
「教えてくれ。」混乱する頭で君が尋ねる。「あの呪文は何のために創られたんだ?門を開けるためだと思っていたんだが。」
「門を開けるためではない。」彼の声音は、タールで覆われた木材のように重く暗い。「操るためじゃ。そして、この街を毒で汚染したり、近くに住む者の眼に火を宿したりする強力な魔法が門そのものに秘められておる。」
彼が君を見つめる。その真っ暗な瞳には何の感情も映し出されていない。
「今夜お主が使えるよう、わしが門に施した魔法じゃ。わしはもう死んで久しい。お主がわしに代わってやらねばならぬ。」
「どうやったらその魔法を見つけられるんだ?」君が尋ねる。「見つけようとしたんだが、あまりに巧妙に隠されていた。」
魔法使いがうなずく。「呪文を知るのは4人の貴族じゃ。シンヴァ卿は死んだが、共同墓地の霊廟にいて記憶をとどめておる。」
「だがもう時間がない!」君が食い下がる。「手遅れだ!ゴブリンどもはすでに壁の中に入ってしまった!」
「魔法を使う。」ロラグが答える。「それがお主に必要な時間を稼いでくれる。かつてわしが自分にその魔法を掛けた時は、この街が誕生するより前の時代に戻された。その際にわしはカーレを創立した。今度はお主が街を救う番じゃ。」
自分の言葉が君に理解されるよう、彼が間を空ける。
「了解してもらえるなら、」彼が告げる。「お主が街に戻って開門の呪文を探せるよう、わしは時間そのものを捻じ曲げよう。その危険を冒してくれるか?それとも、カーレを立ち去り、街が焼け落ちるのを見過ごすか?ただし、」彼が険悪に付け加える。「もしわしに手を貸さぬ場合、わしはお主に呪いを掛けてやるがな。」
君は逡巡した。カーレは罠だけでなく秘密に満ちた街でもある。これまでに発見した以上に価値のあるものがあるかもしれない。このまま街が焼かれてしまってもいいのだろうか?

「手を貸そう。」君が答える。
魔法使いがうなずく。「感謝する。」
彼は片手を掲げて呪文の詠唱を始めた。先ほどまで暴れ回っていたゴブリンどもが彫像のように立ち尽くす。身体が持ち上がっていく感覚がする。まるでバードマンに連れ去られたかのようだ。
カーレの街が足下で小さくなっていき、身体から力が抜けていくのを感じる…。


【変化点】
・現在/最大体力:10/20→10/19(ロラグの魔法)

【感想】
ロラグの正体が明かされるこのシーンを見るために、今回はいったん失敗ルートを選択しました。
彼の行動がいまいち理解できてないのですが、今のところは、次のような流れではないかと推測しています。
①主人公と会った後、ZEDで過去へタイムスリップし、カーレの街を創立
②遠い将来(自分や主人公のいる元の時代)に危機に瀕するカーレを守るため、北門の呪文を用意、
③同時に、元の時代の自分が呪文の1部しか受け取っていなかったことから、過去から現代に至るまでのどこかで呪文が改変・分割されることを予見
④何らかの理由により(ZEDの失敗?)、元の時代には幽霊の姿でしか戻れなかったため、北門の呪文を揃えたり行使したりできない
⑤カーレの街を抜けるために開門しようとする主人公に目をつけ、呪文を揃えるついでに街を守るよう促す ←Now!
アプリ版のソーサリーでは、4行詩は単なる開門の呪文などではなく、毒ガス(サルファゴースト?)を発生させたり、レッドアイを生み出したりできるなど、強大なパワーを秘めているようです。
この後、ロラグの魔法で街の色んな場所からやり直せるのですが、そのたびに最大体力が減点されてしまうので、むやみに繰り返すのは得策ではありません。
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S2-98 9日目:サンサスの最期とゴブリン連合軍の襲撃 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

ゴブリンが門目がけてあふれ出てきた。体当たりでもしようというだろうか?
だが奴らは足を止めた。その中から小柄な一人の人物が進み出た。サンサスに違いない。彼は20匹近くのゴブリンを護衛に引き連れている。
その人物をよく見ようと、君は位置を変えた。彼は門の鍵に歩み寄ると、君には聞き取れない何かをつぶやいた。
しばらくして門が動き始めた。開いている!この街を離れる絶好の機会だ!
ゴブリンどもを驚かせて道を開けるため、君は恐れを抱かせるような祈りの言葉を大声で唱えながら突進した。
もうすぐ門を抜けられる‐とその時、突如壁の外から大きな鬨の声が上がった。何かが向かってくる…。
広場のど真ん中に立ちつくしてしまう。ここを上回る数のゴブリンが、門の向こうの小高い山や低い丘の背後から姿を現したのだ。数千はいる。
そいつらは完全武装でカーレを襲撃してきた。広場がゴブリンどもで埋め尽くされ、いとこ同士が荒々しく出会いを祝う。
サンサスが歓喜の叫びを上げる。「カーレの新しい始まりの日ぞ!」演説をするかのように、彼が手近なゴブリンの肩によじ登る。
その時、唐突にゴブリンどもが彼から手を離した。悲鳴を上げて彼が地面に倒れ込む。そこに剣が振り上げられた…。
絶叫が響き渡る。奴らはサンサスを殺した。一体ここで何が起こっているのだ?
ゴブリンどもは街を凶暴な目つきでにらみながら剣で盾を叩いている。
彼の頭飾りが君の足元まで転がり落ちてきた。サンサスのその扱い方から、君はこれにあの王たちの冠に似たような力が宿っていると思い込んでいた。だがそれは何でもない、ただの安っぽい鉄だった。かつてゴブリンの剣だった時の名残がまだある。
君はそれを投げ捨てると、再び門のそばの陰の中に身を引いた。

ゴブリンが次から次へと門から殺到してくる。そして隊列を組み始めた。
指揮官らしき者が担がれ、演説をぶつ。「カーレは堕ちる!」そいつが耳障りな声で叫ぶ。「さあ皆殺しだ!」
奴らの凶行が始まれば、門をすり抜けて旅を続けられるだろう。カーレが燃やされるままにするならの話だが…。
今はまだ門を抜けてくるゴブリンが多過ぎる。君は門の近くの陰の中で躊躇した。
「カーレは俺達のものだ!」剣を打ち鳴らしながら、奴らの指揮官が吠える。軍隊が街へ向かって道を下っていく。
君に奴らを止めるすべはない。広場の片隅で、軍隊が街に向かっていくのをただ見送る。夜気の中、連中の耳障りな歌が響いてくる。
数分後、火の手が上がった。奴らは林に火を放ったのだ。1時間もすれば、共同墓地を抜けて市場に雪崩れ込み、そして赤の地区まで達するだろう。
開いた門に目をやる。向こうにはバクランドが広がり、そこに君の残りの旅が待っている。カーレは焼き尽くされるだろうが、冠の奪還に失敗するわけにはいかない。
君は門に向かって踏み出した。
その時、声が呼ばわる。「止まれ。もっといい選択がある。」
周囲を見回すが、誰もいない。だが何かが起きている。沼ゴブリンの行進が鈍り、連中の血に飢えた挑発行為は滑稽なダンスへと変わった。広場の騒音が低くなる。
「わしは止まれといったのじゃ。」声が告げると、突如として君の身体は硬直した!
門のそばの松明の煙の中から人影が現れる。
それは髭の長い1人の老人だった。その瞳は深くて黒い。混乱したゴブリンの軍隊の間を抜けて進み出てきた彼の足は、幽霊のように透けている。少なくとも一部は幽霊なのだ。
「前に出よ。」彼が命じると、君の身体はそれに応じて勝手に動いた…。


【感想】
哀れサンサス。ゴブリンを支配したつもりが、体よく利用されただけのようです。
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