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S3-40 12日目:司祭シャラを地下牢から救出し、スロフの信徒となる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

暗闇で視界が覆われて何も見えなくなる。それでも確かに、手が届きそうなくらい近くに誰かの‐もしくは何かの‐息遣いが聞こえる。
鼻栓を鼻の穴に入れるや否や、ほっと安心してため息をつく。
目が慣れてきた。ゆっくりと詳細が見えてきた。君が立っているのは、寺院の基部の中に造り込まれた、明らかに牢獄の類の狭い地下室だ。奥の壁には、髭ぼうぼうのやせ細った半裸の男が鎖で繋がれている。
「信じられん、」彼はあえいだ。「人間じゃ!ああ、わしは人間を目にしておる!」
彼は君に向かって来ようとしたが、足首に巻き付けられた鎖によってすぐに引き戻された。
「あんたは誰だ?」君が尋ねる。
「わしの名は…、」彼が思い出そうと目を回す。「シャラ、そうシャラと申す!ここのスロフの司祭じゃ。」
男はまた君の方に向かって手探りした。目を大きく見開き、興奮のあまり口からよだれを垂らしている。
「誰があんたを鎖で繋いだんだ?」君が尋ねる。
「クラッタマンじゃ。あのくそったれどもめ!」彼が呪いの言葉を吐く。「奴らは寺院を略奪し、値打ちのある物は全て奪っていきおった!おまけに、わしをここに繋いでな!」
「SUS!」
星の光を身体の周りに並べると、なじみのある穏やかな声が君に語り掛けてきた。この地下には危険があるが、それは目には見えず、老人そのものが危険なわけでもない…。謎の伝言を告げると、声は消えていった。
その時、ネズミが地下牢の床を走り抜けた。老人はそれをさっと引っ掴み、2つにちぎって生のままむさぼり食べ始めた。
君がまじまじと見ていると、彼は半分を君に寄越してきた。
だが君は首を振ってそれを断り、古い錆びた鎖に剣を振り下ろしてあっという間に両断した。
男は大喜びで飛び出し、君に腕を回して抱き着いてきた!
「恩に着ますぞ、旅の方!自由になれるとは、ああ何と素晴らしい!」彼は階段を駆け上がって陽光の中に躍り出た。辺りを跳ね回っているのが聞こえる。
君は汚い地下牢を手早く探ったが、何も見つからなかった。もしここがかつて宝物庫だったとしても、男を繋いだ何者かによって、すっかり持ち去られてしまったに違いない。
目を上げると、老人が上げ蓋の縁に手を掛けているのが見えた。君を閉じ込めようとしているのか…?
「やめろ!」君が叫ぶ。
まごついた表情で彼が君を見つめる。「何をじゃ?」
彼は上げ蓋を閉じようとしていたのではなく、単にふらついて身体を起こそうとしていただけだったのだ。
君は階段を上って彼に合流した。

老人が寺院の外で足を組んで座りながら微笑む。「素晴らしい、」彼がささやく。「二度と日の目は拝めぬと思っておった。どうお礼をすればよいのやら。」
「礼ならいらない。」
シャラがうなずく。「お前さんこそ真の勇者じゃ。」彼が祝福を授けるしぐさをする。「スロフの恵みをそなたに。」彼の言葉と共に、身体が癒されるのを感じる。彼は本当に司祭だったのだ!
「スロフについて教えてくれ。」君が尋ねる。「正しい女神なのか?」
「至高の神ですぞ!」彼が答える。「スロフは大地そのものの女神じゃ。この地は呪われたと言われておるが、スロフなしではバラバラになったことじゃろう。」
「俺もスロフの信者になれるだろうか?」
「もちろん!」彼が答える。「わしが信者にして進ぜよう。」
彼は君の額に手のひらを置くと、ぶつぶつとつぶやき始めた。クーガの深い声が遠のいていく!代わりに、スロフの力とぬくもりが君の心に入ってくるのを感じる。
「それはそうと、この地には奇妙な塔があるが、」君が尋ねる。「あれは何なんだ?」
「とても古くてな、」彼がうなずく。「古代人によって建てられたんじゃ。何のためにかは知らぬが、塔はこの地を繋ぎとめていると聞いたことがある。」
「7匹の大蛇を知っているか?」君が尋ねる。
「連中の噂を聞いたことがある。」彼が答える。「恐るべき者共よ。」
「どこで見つけられる?」
男が肩をすくめる。「わしは何週間も地下牢に繋がれておったんじゃ、」彼が答える。「スロフにかけて、どうやってわしがそれを知ることができよう?」
司祭は微笑むとぴょんと立ち上がった。
「ではこれにて。わしは勤めに戻らねばならん。もうずいぶん長く休んでしまったからの。」
彼は寺院の中に入ると、瞑想のために腰を下ろした。
柱の一つが斜めに動いたように見えた-それとも君の錯覚だろうか?


【変化点】
・現在/最大体力:13/17→12/17(魔法)→15/17(スロフの祝福)
・信仰神:クーガ→スロフ

【感想】
さくっと改宗。原作では改宗はご法度ですし、S3-27でも土着の神を信用するなとのヒントがあったのですが、アプリ版のスロフ神は”さほど”問題はありません(全く問題がないわけではない)。
この寺院にはまだまだイベントが残されており、本堂に入ると原作同様に崩壊し、井戸の中では大量の宝石を発掘することができます。今回は日数縛りのため、やむなく割愛…。
ちなみにこの司祭、寺院が崩壊すると、『寺院がなくなった以上、自分はもう司祭ではない』と屁理屈をのたまい、『掴み草のワインや賭博を楽しみたい』と言い残して立ち去っていきます。
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S3-39 12日目:魔法の滑り台でクラッタバク平原に降り立つ [ソーサリー3:七匹の大蛇]

崖の縁から足を踏み出して、ブリアが教えてくれた裂け目へ身を投げ出す。君は山腹を滑り降り始めた。両側の岩肌にぶつかったり擦られたりしながら落ちていく。
目を閉じる。心臓が喉元までせり上がってくる。

死の降下は勢いを増していく。吹き付ける風が君の息を詰まらせる。
死ぬかもしれない。君は残り時間で何とか考えをまとめようとした。
もうすぐ谷底だ。鋭い岩が迫ってくる。

数回鼓動が打つ間に、君の降下は急に緩やかになった。山のふもとにふわりとたどり着く。
石の裂け目の底で立ち上がる。心臓はまだ早鐘のように打っている。生きているのが不思議なくらいだ。
ここの地面は固く岩だらけだが、丘のふもとを離れた所には、歩くのが極めて危険な湿原が広がっているのが見える。
だが君が知る範囲で、上に戻る方法はもうないのだ!
「dOC!」
飲み薬に呪文を掛けると、それは輝いて泡立ち始めた。
魔法の薬を飲む。爽快な気分だ!
旅を続けることにしよう。

平原を横切る。今の時刻は日差しが熱い。
地面の起伏が変わるたびに上り下りしながら前進する。午後は終わりに近づきつつある。
南の遠くの方に何かが見える。人工的なものだろうか、それとも岩が浸食されて偶発的にできた自然の産物だろうか?とはいえ、あれは低い石造建築のように見える。

もっと近くに行くまで、それがどんな構造をしているのか、それが何なのか、君にははっきりとは分からなかったが、それは石の土台の上に建つ廃墟だった。列柱は折れて崩壊している。
手の込んだ柱の彫刻から、それがかつてある種の寺院だったことがうかがえる。だがここは、カーレでズィーター卿を発見した寺院より百倍以上も荒れ果てている。

建物の裏手に回り込む。東側は正面よりもさらに傷んでいる。風が壁の穴を吹き抜けていく。
隅の方に、砂埃の中でほぼ四角形に見える痕跡に気づく。古い石の上にひざまずいて、注意深く指先で埃を払いのける。何かがここにはめ込まれている。
上げ蓋だ!
砂が平原を舞い飛び、君の目に入って一瞬前が見えなくなる。
君は年季の入った上げ蓋の取っ手を掴むと、力を込めて引っ張った。蝶番が軋み、悲鳴のような音を立てる。
上げ蓋が開いた。数段の階段と不快な臭いがあらわになる。そして、下では何か物音がして動いている…。
階下の暗闇を見下ろすと、2つの目が見返してきた。耳障りな息遣いが聞こえる。
「そこにいるのは誰だ?」君が問いかける。
返事はないが、鎖の金属音がする。君は伝説の剣を抜くと、暗い階下へと降りていった…。


【変化点】
・現在/最大体力:7/17→13/17(魔法)
・‐ブリムベリーの搾り汁(1回分)

【感想】
バドゥーバク峰を越える方法としては、今回の石の滑り台だけでなく、かつて橋が架かっていた断崖絶壁から身を投げたり、カリアンマ村の廃坑を抜けたりするルートがあります。どれも魅力的なルートなので、日数制限がなければ(しなければいいだけかも?)、全部行きたいくらいです。
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S3-38 12日目:対抗呪文の追試を受ける [ソーサリー3:七匹の大蛇]

ブリアが立ち上がる。「お前さんの相手をするのも飽きてきたよ。もう行ってもらおうか。」無遠慮に彼女が告げる。「でもその前に、」彼女が人差し指を立てる。「もう1つ。」彼女が言い添える。「大魔法使いと対決しに高地ザメンへ行くなら、魔法のもっと高度な使い方をもう少し知っておいた方がいいんじゃないか?」
「対抗呪文のことを言っているのか?」
「ご名答。」彼女が微笑む。「組み合わせを見つけて習得するには生涯を費やすことになるけど、簡単なものなら教えてあげられるよ。」
彼女が指輪でびっしりと飾られた指を上げる。そのうちの1つ‐緑色の金属でできている‐が周期的に輝き始める。だがすぐに発動しようとはしない。君が反応する時間を待ってくれているのだ!
「gUm!」
君はテーブルからにかわの壺をひったくると、足の上にそれを注ぎながら呪文を唱えた。ブーツが床に固定されるのを感じる。
魔女は呪文を完成させると、ニヤリと笑って指輪をはめた指で君を指差した…。
君は彼女の魔法をじっと待ち受けた。だが何も起きない。
魔女がうなずく。「上出来だ。全ての魔法には対抗する魔法がある。接着には転送で対抗できる。」
君の呪文も同じように消えていき、ブーツが再び自由に動かせるようになった。
「さあ、準備しな。」ブリアが告げる。手のひらに載せた岩の粉を君に見せる。
「fAL!」
頭上の天体を仰ぎ見ながら呪文を唱える。身体の重さがどんどんなくなっていくのを感じていると、ブリアの石化の魔法が効果を発揮し始めた。2つの力‐1つは君を空気に変え、もう1つは石に‐が君の内でぶつかり合う。
それらは徐々に衰えていき、やがて君の身体はいつも通りに戻った。
ブリアがうなずく。「その通り。軽量化は石化に対抗できる。」
魔女が再び腰を下ろす。「もう十分学んだろう?」彼女が言う。「元気でね。さあ、もうお行き。」
ブリアに別れを告げて小屋を出る。冷たい風がマントを斬りつける。
東の斜面を数個の石が転がり落ちていく。

君は岩肌の裂け目に恐る恐る近づいた。全くの直滑降ではないが、それに近い。地面は数百リーグは下だろう。
岩場の裂け目にもっと近づいて見てみると、近くの岩の幾つかが紫色のオーラを帯びているのに気づいた。その輝きは下の方まで続いている。ここには魔法が掛けられているのかもしれないし、もしくは単に小屋の主が好きな色なのかもしれない。
君は近くの石を手に取るとそれを山腹から投げ落とした。それは思った通りの速さで落ちていき、割れ目の側面で弾むと、途中で粉々に砕け散った。
「GOB!」
袋からゴブリンの歯を1本取り出して地面に放り投げ、それに呪文を掛ける。歯から煙が噴き出すと、やがてゴブリンの戦士が君の前に現れた!
君はゴブリンに、岩の割れ目に入るよう命令した。そいつは危険だという認識もなくそれに従い、君の視界から消えていった。
そいつが落ちていくのを崖から覗き込む。ゴブリンはまるで空を飛ぶ方法を短時間で体得しようとするかのように、小さい腕を空中でバタつかせながら落ちていく。もうすぐ谷底だ…。
…と、ここで急に落下速度が遅くなった。手際よく足で着地すると、そいつは君を見上げて敬礼した。やがて煙とともにその姿が消える。
とても面白そうだ。歯の入った袋をしまう。
小屋からは煙が途切れ途切れに出ている。


【変化点】
・現在/最大体力:8/17→7/17(魔法)
・‐ゴブリンの歯(1本)

【対抗呪文】
・ZIp⇔gUm
・ROK⇔fAL

【感想】
他の重要人物との会話と同様、彼女への質問時間は限られており、全てを聞き出せるわけではありません。他にも、『ZOB』の呪文そのものを教えてもらったり、彼女自身のことを尋ねたりできます(年甲斐もなく彼女は赤面します、笑)。
対抗呪文はうまいシステムだと思います。『mAG』が選択肢になくても対抗呪文があれば対処可能となるので、戦術に幅が出そうです。なおアプリ版では、各場面で使える魔法(原作と同じく5個前後)がそれぞれ異なるのは、場所によって天空の星の配置が変わるからという、もっともらしい理由付けがされています。
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S3-37 12日目:ロックデーモンの歯と7匹の大蛇の秘密を教わる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

ブリアが君をしげしげと見つめながら急に首を傾げる。「お前さんの荷物からはみ出ているそれは、ロックデーモンの歯だろ?そんなもの持ち歩いてるのかい?」
「これが何の役に立つのか知っているのか?」
「ああ。」彼女が答える。が、その先を進んで語ろうとはしない。
「それで、」君が問いかける。「ロックデーモンの歯は何のために使うんだ?」
「たいていの歯と同じように、」彼女が答える。「召喚の呪文に使うんだ。そのための正しい呪文を知っていればの話だけど。」
「あんたは知っているのか?」君が尋ねる。
彼女が首を振る。「いいや。でも、あの呪文はどれもオリオスとブラックスを使うから、全部同じようなものさ。最初の星だけが変わるんだ、強い怪物ほど強い星へと。だから、その歯には天空で最強の星が使われるんじゃないかね。」
君が乗り気になってうなずいたところで、彼女は君に座るよう促し、彼女自身も腰を掛けた。
「この下の空き地で墓石を見かけたんだが、」君が話題を変える。「何か知っているかい?」
女性が眉をひそめる。「知らないねえ。」彼女が答える。「でも山の空き地は最期の安息地にはうってつけの場所だろうね。そろそろその辺のことも考えなくちゃ。」
老女は急に立ち上がると、サイドテーブルへと向かった。「お茶はどうだい?」
君が礼を言う。彼女はうなずくと、両手に水の入った鍋を挟んで一瞬で沸騰させた。そこにヤギのバターを入れてかき混ぜてから、陶器でできた2杯のカップに注いだ。
渡されたカップを手にして、彼女を注意深く観察する。
彼女は君を見つめ返して笑った。「心配かい?」
「まあね。」君が答える。
「結構。」そう言うと、彼女は椅の背にもたれかかってカップからお茶をすすった。
君もカップを口まで持っていき、ごくごく飲む。お茶は温かく、コクがあり、気分をすっきりさせてくれた。
「外で岩肌に裂け目があるのを見たんだが、あれは?」君が尋ねる。
「沼地へ下る道だよ。」彼女が答える。「あたしはめったに使わないよ。上にまた戻ってくる呪文は骨が折れるからね。下りるのは楽しいのだけど。」
なるほどとうなずく。こいつは興味深い、峰の東へ行く道があるのだ!
急に彼女がしかめ面をする。熱いお茶が彼女のカップのひび割れから滴っているのだ。
「これだから安物は駄目なんだ。」そう不満を漏らすと、彼女は箱からにかわの入った小さな壺を取り出してカップを修繕した。
彼女はテーブルの上ににかわの壺を出したままだ。
「7匹の大蛇のことを何か知っているかい?」君が切り出す。
「大魔法使いの手下だよ。」彼女が答える。「でもあいつらでさえ、この地の酷い呪いの影響を免れられない。あいつらを探しているんだね。」
「奴らを倒すつもりだ。」
「そうかい、」彼女が答える。「あいつらには弱点がある‐見つければ上手く渡り合えるだろう。」
彼女が思いやりのあるまなざしで君を見つめる。「それと、大蛇についてお前さんがたぶん知らないことがもう1つ。」
「それは?」君が促す。
「この土地の生き物達は偶発的にたまたま生み出された。でも全部じゃない、そうなるべくして創造されたものもいる。その元となった姿形は世界中で目にするものだ。大蛇はそういう生き物なんだよ。あいつらの存在は星の配置によって予言されていたんだから。」
「あんたの話は謎かけみたいだ。」君が文句を言う。
「あたしは魔法使いなんだから、」彼女が熱っぽく言う。「それは当り前だろう?星は魔法の源、そして星がもたらす魔法があたしらを形作る。強さと速さと眠りの呪文があり、死と火と思考の呪文がある。これらが全人生を共にしているんだ。」
「それが大蛇と何の関係が?」
彼女が目を輝かせながらにじり寄る。「星々の中に、7匹の大蛇のためだけの呪文もあるってこと。考えてもみな、頭上の天空は地上に存在するものに合わせて配列するんだ。その呪文を知ってるかい?」
「教えてくれ。」君が言う。
「それがあいつらに対して有利にしてくれるわけじゃないけど、」彼女が言う。「役には立つかもしれない。」彼女はテーブルの上に3行の文字を描いた。「その呪文は3つの星、サア、ササーラ、シファクスで編み出される。そして、呪文には具現化のための指輪が必要なんだ、蛇の姿が彫られた指輪がね。」
「こんなやつかな?」君が蛇の指輪を取り出す。
「全くもって、それさ。」彼女がうなずく。
「呪文は何をしてくれるんだ?」
「大蛇に会話を強要するんだ、お前さんの質問に答えるよう。支配も退治もできないけど、それでもかなり助けになるだろう。」
君はもう一度うなずいた。


【変化点】
・現在/最大体力:4/17→8/17(お茶)

【新呪文】
・SSS

【感想】
チベットのバター茶と思われるこの飲み物は実にありがたかった…。
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↑『SSS』が呪文書に!
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S3-36 12日目:生前の魔女ブリアから対抗呪文を教わる [ソーサリー3:七匹の大蛇]

無人の空き地を後にして、元の山道に戻る。岩肌はすっかり静かなままだ。ただ、ロックデーモンが横たわっていた場所だけがえぐれている。
歩みを落とさずに進み続ける。

登りは殺風景な岩の高台で終わっている。今日は晴れそうだ。また暑くなるだろう。
ここはかつて火山が形成した円錐状の台地なのだろう。埃っぽい石のくぼ地が広がっているが、無人ではない。真ん中に、急勾配の布地の屋根が付いた円形の小屋が建っている。
古い火山の広い火口をぐるっと見渡すが、見るべきものはほとんどない。土に混ざった火山灰が、君が山腹で目にした青々とした森林を育んだことは間違いない。少なくとも、再び火山が噴火することはなさそうだ。
冷たい山頂を吹き渡る風が君の肌に掴みかかる。

小屋に近づく。壁は木の厚板で作られ、下の岩にしっかりはめ込まれている。これは仮の掘立小屋や旅人のテントの類ではない。煙突からは薄い煙が微かに立ち昇っている。
小屋の周りを歩いてみる。とある斜面に、山腹を縦に走るすべすべした岩の裂け目を見つける。遥か下の谷底まで矢のように真っ直ぐ続いている。
石が数個、東の急斜面を転がり落ちて消えていった。

扉に近づいてノックする。中からしわがれた声がする。「遅いよ!早くおし!」
「BIG!」
呪文を唱える。しばらくは何も起こらなかったが、やがて急に君は3倍の高さまで大きくなった!
ここには強い魔力を感じる。まるで高位の魔法が存在しているかのようだ。
声の言葉に好奇心をそそられ、扉を開ける。背を丸めて腹ばいになって、背の低い小屋の中に入る。

小屋の中には立つ余地がなかった。君の巨人化の呪文のせいではあるが。
「あたしもお前さんも魔法使いだとしたら、」しわがれ声が告げる。「どっちの力が上だか分かるかい?」
「迷うまでもない。」君が返す。「それは俺だ。」
「そうかね?」声が答える。少ししてから、音楽の一節が聞こえてきた。すると突然、君の両手両足は急に上下に動き出した。
「何だこれは?」
別の音楽が流れ、君はつま先を軸にクルクルと回り始めた。君は踊っているのだ!
身体を落ち着けようとするが、全く思い通りにならない。君の手足が外から操られているというより、むしろ踊りたいという強迫観念‐くしゃみのようなもの‐が強くて、いても立ってもいられないような感じだ。
「これに抗えるほど力があるわけじゃなさそうだね。」声が告げる。音楽が止まり、君は近くの椅子にへたり込んだ。
「俺はそれの対抗呪文を知らないんだ。」
話し手が立ち上がって近づいてくるのが聞こえる。しわだらけの固い手が差し出される。
「正直だね。不器用の呪文は踊りの呪文を無効にできるよ。落ち着きな、お前さんを本当に傷つけるつもりはないんだから。どうぞいらっしゃい。」
君は大きな指で相手の小さな手と握手した。
小屋の中は柔らかな光で照らされ、今は君にも魔女の姿が見えた。だが、彼女があまりに年を取っているので、そのしわのせいで彼女の顔の特徴がよく分からない。
君が彼女を見つめていると、彼女はニッコリと笑った。「この年になると、誰にだってなれるのさ。」
「あんたは魔法使いなのか?」
「そう。」彼女が微笑む。「私の名はブリア。かつては高地ザメンの魔法使いだった。少し前にあそこを離れたのだけど。お前さんのことは歓迎するよ。」ここで彼女が眉を寄せる。「でも、いつもより3倍の図体でここを踏み荒らし続けるつもりなら、強盗に押し入ってきたとみなすからね。そうなったら、もう話はお終い。」
「すぐに切れると思う。」のん気に君が答える。
「それじゃ遅過ぎる。」ブリアは舌打ちをすると、脇の小物入れに手を伸ばしてサイコロのような大きさと形をした何かを取り出した。
「それは?」君が尋ねる。
「巨人の歯だよ。」それを床の上に放りながら彼女が答える。直後に歯から煙が立ち上った…。
小屋のど真ん中に巨人が姿を現すと思い、君はすぐに後ずさった。だが何も起こらない。煙はすぐに晴れ、君も元の姿に戻っていた。
「対抗呪文か!」
ブリアがうなずく。「巨人化の魔法は巨人召喚の呪文で打ち消せるのさ。」
君は新しい対抗呪文を2つも学ぶことができたのだ!


【変化点】
・現在/最大体力:4/17→5/17(食事)→4/17(魔法)
・食料:7→6日分

【対抗呪文】
・JIG⇔Dum
・BIG⇔YOB

【感想】
生前のブリアに会えるのは古代世界で、旧世界ではハーピーに襲われた挙句引き返すことになります。このように、灯台の光の微妙な位置調整が今回の(以下略)。
当初、『chimney』を煙突と訳していましたが、登山などの用語で使われる、縦方向の岩壁の割れ目とした方がしっくりきそうです。
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S3-35 12日目:埋葬された死者を蘇生、大魔法使いの話を聞き出す [ソーサリー3:七匹の大蛇]

空き地に出た。真ん中には墓石が1つある。
墓石に近づく。その銘文は風によって摩滅してしまい、巻き付いたツタと文字の彫刻‐『BRI』とある‐がかすかに残るのみだ。
興味深いことに、墓石の土台のそばに、地面から細い管が突き出ている。
管は親指の幅ほど地面から突き出ており、その直径は指の幅くらいだ。軽い金属で作られているように見える。中を覗き込んでも暗いだけだ。
「RES!」
君は荷物から聖水の瓶を取り出して、呪文を唱えた。聖水が内側から光り輝き始める。
聖水を管の中に流し込む。
だが何も起こらない。

ここには何もない。立ち去ろうと向きを変える。
その時急に、何かが君の踵を掴んだような気がして、君はその場に凍り付いた。
恐る恐る見下ろすと、ゾッとするような光景が目に入った。骸骨の手が墓地の泥から突き出て、今まさに君のブーツを掴んでいるのだ。
何かが出てこようとしている…。
君はそのまま見守り続けた。まるで地面が沸騰しているかのように動いている。地面の下にいるのが何者であれ、そいつは外に這い出てこようと、人間とは思えない力で君の足を掴んでいる…。
これは単に『RES』の呪文の効果で、何が出てきてもそんなに長くは生きられないのだと自分の気持ちを落ち着かせながら、君は内心ハラハラしながらそれを待ち受けた。
やがて地面が裂け、頭蓋骨が現れた。虚ろな眼窩と砕けた顎から泥が溢れ出る。
次にもう片方の骨の手が現れた。そいつは自分の身体を草地の上に持ち上げると、背中からパタッと倒れ込んだ。呼吸のつもりなのか、肋骨が上下している。
君はそいつが座った姿勢を取れるよう手を貸してやった。そいつは君を凝視しようとしているのか、首をぴんと伸ばした。
そいつが顎をパクパクさせるが、音は何も出てこなかった。
「TEL!」
魔法を編み出しながら、スカルキャップを頭に置く。やがて、顎の動きに合わせて、そいつの声が君の頭の中に聞こえてきた。
「そこのお方、」そいつがうめく。「私はどこにいるの?何も見えないわ!」
「あんたは埋葬されていたんだ、」君が告げる。「地面の下に。」
「そんなことがあったの?」そいつが答える。明らかに困惑している。「私はほとんど覚えてない。私が仕えるあの方が怒ったことは微かに覚えてるけど、そこからの記憶ははっきりしないの。」
そいつは繊細な骨の指を顔に持っていくと、空っぽの眼窩を探り始めた。
「あんたは誰に仕えていたんだ?」興味をそそられて君が尋ねる。
「高地ザメンの大魔法使いその人よ。彼に千の祝福がありますように。」そいつが君の頭の中で答える。
「大魔法使いだって?」
彼女が深くうなずく。「彼は賢者であり、偉大な先生であり、この地の指導者なのよ。」
「先生?」
「もちろん。」骸骨が答える。「彼は大魔法使いなのよ。」突然、彼女は君の頭の中であえぐ。「まだあれが起こっていなければ。」
「何が起こるんだ?」
「私、視たの。」そいつが答える。「あの方に予言の呪文を試すよう促されたの。今まで誰も視たことのない遥か先を。私はやったわ、そして視た…。」君の頭の中で、彼女が少し声を詰まらせる。
「あんたは何を視たんだ?」
「剣を持った男を視たわ、アナランドから遣わされた。カーレを抜けて来るの。大魔法使いを破滅させようと送り込まれた大いなる破壊者よ。」
「それを大魔法使いに告げたのか?」
「ええ。」彼女がうなずく。むせび泣くかのように肩を震わせている。「彼の怒りは凄まじかった。私はたぶん…彼に殺されたんだわ。」
「どんなふうに?」
「私は地面の下で目を覚ましたの。両手を縛られて。私に何が分かって?」
「大魔法使いには他に何を伝えたんだ?」
「それ以上は何も、」彼女が答える。「私が視たものは。ただ、イシュタラの人々がその男の旅を助けるとだけ。」彼女がはっと息をのむ。「イシュタラは大魔法使いの生まれ故郷だった。そして彼は、この地に呪いをかけた。」恐怖に駆られた様子で、彼女は君の方に虚ろな顔を向けた。
「どんな呪いを?」君が尋ねる。
「永遠に続く後悔、」驚嘆を帯びた声音で彼女が答える。「幸せだった過去にずっと隣り合わせの空虚さをもたらしたの。」
その時、だしぬけに魔法が解けた。彼女はがくりとくずおれ、ただの骨となった。君が頭からスカルキャップを取ると、もう一つの魔法も解けた。
空き地に再び静寂が戻る。
ブーツで骨を軽くつつく。何も起こらない。
指の1つに状態の良い緑色の指輪を見つける。
ごわごわした指の骨から指輪を抜き取り、手のひらに載せる。強い魔力が君の腕を走り抜けるのを感じる。
骨の山はもう動かない。そのままにして立ち去る。


【変化点】
・‐聖水(1本)
・+緑色の金属の指輪

【感想】
大魔法使いがイシュタラに呪いをかけた背景がここで明らかとなります。ところで主人公、可哀そうな女性の骨はせめて埋めてあげようよ。
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S3-34 12日目:ロックデーモンを撃破、水晶の歯を入手 [ソーサリー3:七匹の大蛇]

ロックデーモンはその足で君を踏みつぶそうとしたが、君は何とか逃れた。
「WOK!」
金貨を1枚手首において呪文を唱えると、すぐに金貨は消えた。腕に見えざる盾の重みを感じる。
ロックデーモンが巨大な頭を巡らせて君を見下ろす。その両眼は噴火口のようだ。
「RAZ!」
蜜蝋を少し伝説の剣の刃に塗ってから呪文を唱える。だが、その効果は少ししかもたず、盾を道連れに消え去った!
2つの魔法はどういうわけか消えてしまった。おそらく盾の呪文が剣の強化を妨害したのだ!
ロックデーモンが片足を振り上げる。
君は伝説の剣を構えた。だが相手はあまりに大きく、重い。まともな戦闘にはならないだろう…。

<第1ラウンド>
攻撃を仕掛けようと前に飛び出す。ロックデーモンは君を見やると、片足を高く上げた。
そいつがドシンと足を下ろす。君は油断なく動き回ってよけたものの、奴の打撃は圧倒的だ。
デーモンの両眼が赤熱した石炭のように輝く。

<第2ラウンド>
剣を構える。それから剣を一振りして、ロックデーモンを後退させる。そいつは近くの岩を掴んで投げつけてきたが、君はそれをかわすと剣で奴の側面を斬りつけた。
小石の雨の中、奴が姿勢を低くする。

<第3ラウンド>
君は攻勢を保ったまま、手近な岩をロックデーモンの頭目掛けて投げつけた。そいつはゆっくりと身をかわした。
怪物の目が内なる炎で鈍く輝く。

<第4ラウンド>
再び前に出る。相手の喉元に剣を深く突き刺す。ロックデーモンは君の攻撃になす術がない。
そいつが雷鳴のような轟音でうめいて、少し後ずさる。信じられないことに、君は奴にダメージを与えているのだ!

<第5ラウンド>
剣を構えたまま後退する。ロックデーモンがお構いなしに君を殴りつけてくる。
奴が君を見据える。

<第6ラウンド>
身を低くする。岩や砂埃が君の周りに降り注ぐ。ロックデーモンが重い拳を繰り出してくる。

<第7ラウンド>
勝ち目はなさそうに思えたが、君はさっと跳躍すると、大胆な一撃に賭けてそいつの首に剣を振り下ろした。ロックデーモンはよろよろと後ずさって体勢を崩した。そこから何とか左足で踏みとどまる。
巨礫がロックデーモンの脇腹からあふれ出ている。もう少しで倒せる!

<第8ラウンド>
ロックデーモンを遠巻きにする。奴は指で君を薙ぎ払った。頭がくらくらする。頭から星を振り払おうと努める。

<第9ラウンド>
まさに命懸けの戦いだ。君は剣を突き上げてそいつの喉を、それから今度は股の付け根を突き刺した。
軋み音が轟き、巨礫がロックデーモンの胸から滝のように地面へと流れ落ちる。
埃と石を噴水のように盛大にまき散らし、そいつの身体は爆散した。

静けさが重く深く訪れる。大けがを負った君は、ブリムベリーの搾り汁を飲んで体力を回復した。
奴が残した唯一のものは1本の大きな水晶だけだ。その水晶は先端を除けば滑らかで、横にはこすったような跡がある。
その形を突き止めるのに少し時間を要した。これは歯だ!
君は両手で水晶を持ち上げると、背負い袋に収めた。こんな重くてかさばるものを運ぶには、多大な労力を要するだろう。
背負い袋に入れた歯の重みによろめく。石の雪崩は収まり、山道は再び開けている。
君は歩みを再開した。

吹きさらしの坂道を重い足取りで歩く。早朝の風は弱くまだ冷たいが、新鮮だ。


【変化点】
・現在/最大体力:12/19→11/19(魔法)→3/19(戦闘)→6/19(ブリムベリー)→4/17(ロックデーモンの歯)
・金貨:55→54枚
・‐蜜蝋(1回分)
・‐ブリムベリーの搾り汁(1本)
・+ロックデーモンの歯

【対抗呪文】
・RAZ⇔WOK

【感想】
第3部からは魔法の呪文の書に対抗呪文が登録されます。今回はまさに『矛盾』があったようです。
いよいよ体力がヤバくなってきました…。
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ロックデーモンの凄まじいパワー!防御しても2点のダメージ。
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S3-33 12日目:バドゥーバク峰に向けて夜通し歩く [ソーサリー3:七匹の大蛇]

草地を横断し、古道に合流する。冷たい夜が更けていく。
道はきちんと舗装され、多くの旅人が通った跡や湯気を立てている家畜の糞が残っている。
誰かが荷物の包みを落としている。見ると、それは布で巻かれており、生臭い魚の臭いがぷんぷん漂っている!
そばを荷車が止まりもせずに通り過ぎていく。
君は包みを拾い上げた。魚は新鮮で数時間前に別の荷車から落ちたばかりに違いない。だがこんな場所のどこで新鮮な魚が手に入るのだろう?

舗装された道を歩き続ける。道は緩やかに曲がっていく。
やがて道は途切れた。かすかな光が東の方に差している。
東西を走る道はここで北に分岐している。東への道は山からの落石でほとんど埋もれている。

山腹へ登っていく道をたどり始める。
地平線の向こうから朝日が昇ってきた。バクランドに来てから3日目の夜明けだ。
夜通し起きていたため、体力が落ちてしまった。
東の方を眺めても、この地域を二分しているバドゥーバク峰よりも先は見えない。だが、峰の間を抜ける道がまだあるかもしれない。

今君がいる場所には奇妙なことが起こっている。おびただしい数の小石が、君を通り過ぎて坂を転がり落ちていくのだ。
君は小石の流れに手を差し入れた。石が君の手にぶつかるが、ほとんどはコリアンダーの種ほどの大きさもない。
君は小石を1つ2つ掴んでみたが、手にしたそれは小さ過ぎて呪文の役には立ちそうにない。
だが状況は変わりつつあった。間もなく、君の足の大きさほどもある石が山腹を転がり落ちてきた。ここに到達するまであと1,2分しかない。
それでも君は、石の激流からちょうどいい大きさの石を1つだけ掴み取ることができた。
そうこうしているうちに、もっと大量の石が暴風雨のような音を立てながら降ってきた。
「WAL!」
岩石の滝が壁に当たって、君に害を与えることなく跳ね返る。だが、今や前方の道は塞がれている。

魔法の壁にしっかり守られたまま、目を閉じて慈悲の神クーガに祈りを捧げる。
その時突然、地面が横に揺れた。君は岩石の激流となった斜面をただ転がり落ちるしかなかった。見えざる魔法の壁は、元いた上の方で消えてしまった。
君は手足を使って、今や垂直に切り立った斜面を登ろうとした。だがそれは動いており、後ろ側に反っている。
しばらく君はぶら下がっていたが、すぐに落下した…。

少しして君は固い地面に着地した。見上げると、畏怖の念を抱かせる光景がそこには広がっていた。
君の前に、途方もなく巨大なロックデーモンがぬっと立っているのだ!君は眠っているそいつの背中を歩いていたのだが、今やそいつは目を覚ましてしまった!


【変化点】
・現在/最大体力:13/19→9/19(徹夜)→6/19(魔法)→12/19(祈り)
・+生魚(2食分、ただし調理が必要)
・+玉石(1個)

【感想】
後の時代のバクランドと異なり、イシュタラは荷車とすれ違うほどには人口があるようです。
なお、落石やロックデーモンは旧世界のイベントです。例によって、灯台の光の周辺部は時の風で両方の時代を移ろっているので、うまくタイミングを見計らって移動しています。
今回は休んでいる間も惜しいので徹夜の強行軍となっていますが、おかげで体力がガタ落ち。せめて朝を迎える前に食事をしておけばよかった…。
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S3-32 11日目:エルセラの訓練に付き合う [ソーサリー3:七匹の大蛇]

エルセラが君にサイコロを寄越してきた。君に宣言するよう合図をする。
君はサイコロを振ると、最初の宣言を何にするか考えた。
「君はここから離れた所に住んでいるのかい?2の目が1つ。」君が尋ねる。
「平原じゃないけどこの近くよ。2の目が3つ。」
「村は見当たらなかったが。4の目が3つ。」
「ほとんどは北の方にあるわ。」身振りを交えて彼女が答える。「でも私は崖の辺りで修行しながら暮らしているの。コール。」

「あなたの思考はとても分かりにくいわ。」エルセラが不満をつぶやく。「もっとはっきり見たいのに入っていけない。4の目が2つ。」
「もしそれができたなら、ゲームは簡単だろうな。4の目が4つ。」
「目に見えるもので簡単なものなんて何もないわ。4の目が5つ。」彼女が答える。
「心の中を覗くのはどんな感じだい?4の目が6つ。」
「心が澄んでいれば川で泳ぐ感覚に近いわ。でも心が濁っていれば…、さあコールよ。」

「この近くで奇妙な塔を目にしたんだが。4の目が1つ。」
「灯台のことね。」彼女が笑いながら答える。「何もおかしなことなんてないわ!1の目が2つ。」
「ここでは唯一の石造建築だ。4の目が2つ。」
彼女が肩をすくめる。「農地では、そうね。でも私達の村にはもっとたくさんある。2の目が3つ。」
「そら、嘘を見破ったぞ。コール。」

君はニヤリと笑って、エルセラの最後のサイコロを取り上げた。「俺の勝ちだ。」彼女に告げる。
エルセラが笑う。「あなたは闘争心に溢れているのね。もう1回やらない?」
「やろう。」君が答えると、彼女は微笑んだ。

君がサイコロを振る。エルセラは固く目を閉じたまま、独り言をつぶやいている。
「あなたは旅をしているの?4の目が1つ。」
「やむを得ずね。1の目が2つ。」
「そうなの?私も旅に出たいわ。4の目が3つ。」
「一緒に来てもいいよ。4の目が4つ。」
彼女が顔を赤らめる。「私には無理、あなたの足手まといになってしまうもの。4の目が5つ。」

「カーレを通ってきたの?4の目が1つ。」彼女が尋ねる。
「そうさ。1の目が2つ。」
「あそこは小さな集落よ。」彼女が言う。「いずれ重大な影響力を持つようになるとシャドラックは言ったけど、本当かしら。1の目が3つ。」
「もう二度とあそこには戻りたくないな。1の目が4つ。」
エルセラは笑わなかった。「それじゃ、1の目が5つ。」

「前にこの道を来た時、ここは荒れ地だった。3の目が1つ。」
エルセラが笑う。「荒れ地ですって?ここは平和と豊穣の地なのよ。3の目が2つ。」彼女が答える。
「何かおかしなことが続いているんだよ。4の目が2つ。」
「コール。」

エルセラはお辞儀をすると、君の手から最後のサイコロを摘まみ取った。「もっと集中しないと。」エルセラが君に助言する。
「これでゲームはお終い、」エルセラが言う。「あなたの負けね。」
エルセラが嬉しそうに笑う。「あなたの思考はとても読みやすかったわ!」興奮して気が回らない様子だ。「またやる?」
「いや、もういい。」首を振って答える。「君の勝ちだ。」
君に同情して彼女がうなずく。サイコロを集めると、彼女はそれを君の手のひらに移した。「これを受け取って。」彼女が告げる。「私よりあなたが持っていた方が役に立つわ。そんな予感がするの。」
君はそれを彼女の手にそっと戻した。「諦めちゃ駄目だ。」彼女に助言する。「物事には時間がかかるものなんだ。」
彼女は君の目を考え深そうに覗き込んだ。それからうなずく。「ありがとう、旅の人。」彼女が答える。「優しいのね。」
彼女は微笑むと立ち上がった。「もう行かないと。」彼女が告げる。「つつがない旅を。その気になったら寄ってね。」彼女は、君がバクランドに来た時に下った崖の方を手で示した。
彼女が立ち去ってから、平原を見渡す。南と西は崖の断層が空を遮り、その頂上は夜と同じくらい暗い。北は大地を横切る遠くの光線の方まで草地が広がっている。


【感想】
古代世界の南の崖の洞窟には、(鷹として過ごした期間は除いて)113歳の老婆になったエルセラが住んでいます。曰く、今回の出逢いで彼女は主人公に一目惚れしたそうです。彼女は主人公のために、洞窟の壁に七匹の大蛇に関するヒントを残してくれています。旧世界にこの洞窟に来れば、時代を越えたこの書き付けを目にすることができます。個人的願望としては、アリアンナとエルセラにはもっとロマンティックな展開が欲しかった(笑)。
それにしても、シャドラックといいエルセラといい、古代世界の住人は動植物に姿を変えられるようです。
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S3-31 11日目:樹の下のエルセラ [ソーサリー3:七匹の大蛇]

きちんと舗装された道を離れ、草地を横切る。夜の空気は冷たく、まるで氷のようだ。
夜行性動物が鼻を鳴らしたり藪に頭を突っ込んだりしている。頭上では、細長い鳥の群れが冷たい空気の中、ハエを追いかけながら飛び交っている。
少し前に目にした枯れ木は、今や力強く枝を広げた若木になっている。まるで数分前に植えられたかのようだ。あの背の高い枯れ木とはとても信じられないが、場所は同じなのだ。
その木陰には、一人の女性が目を閉じたまま足を組んで座っていた。
しばしその女性を見つめる。ゆっくりと息をして、何かをつぶやいている。お祈りしているのだろうか?この平原の生き物がどんな獣を神として信奉しているのか分かったものではないが。
彼女の首には巨人の歯らしきものが革ひもでぶら下げられている。
君は瞑想中の女性に近づいて静かに咳払いした。「ちょっといいかい。」
女性は片方の目を開けると、悲しげに首を振った。「あそこに行くつもりなのね。」少し向こうの東の方角を指差しながら彼女が言う。
「どういう意味だい?」
もう片方の目も開けながら、彼女は首を振った。「気にしないで。練習すれば予知の力が上達すると言われてたから。」彼女が手を差し伸べる。
君が握手すると、彼女は笑った。「随分堅苦しいのね。ようこそ、旅の人。私はエルセラ。ようこそ、平和と豊穣の地イシュタラへ。」
「シャドラックもこの地をそう呼んでいたな。」君が言う。
「もちろんそうよ。」彼女がにっこり微笑む。「あなたの物腰を見てると、あなたがここでは全くの異邦人だってことも分かるわ。イシュタラはね、東はザンズヌ連峰から北のクラウドキャップ山脈と南の海にまで及ぶ古代世界のことなの。」
「俺はアナランドから来たんだ。」君が告げる。
彼女の表情から、その地名が彼女には意味不明だったと思われた。「きっと遠くから旅してきたのね。」上品にうなずきながら、彼女が答える。「少しの間、一緒に座らない?」
「どこかで休みたいな。」首を振りながら君が答える。「夜はもっと寒くなる。」
彼女がうなずく。「そうよね。向こうにフィッシュテイルロックと呼ばれる洞窟があるわ。」君がシャドラックに会った東の方に向かって、彼女は手を振った。「そこに住んでいる隠者はきっと気にしないはず。」
「俺は彼に会ったことがあるんだ。」君が答える。
「彼は聡明な人よ。」彼女がため息をつく。「少しの間だけど、彼は私のお師匠様だったの。でもあの人はうんざりしてきたんです、私の…に。」彼女が額を軽く叩く。「彼は私が愚かだとおっしゃいました。私も…そう思う。」何かの理由があるのか、彼女は後ろの樹の幹をなでた。「ともかく、今は独学の身よ。」
君は彼女の真向かいに腰を下ろした。彼女が君に微笑む。
「私は第3の目を訓練しないといけないの。」額に埋め込まれた小さい宝石のような何かを指で示しながら彼女が言う。「一緒にどうかしら?」彼女はポケットに手を突っ込むと、小さなサイコロを取り出してみせた。
「スウィンドルストーンかい?」君が尋ねる。
彼女は面白がっているようだ。「スウィンドルストーン?シャドラックは以前そう呼んでいたけど、ここではマインドストーンと呼ばれているのよ。私はあなたの考えを読んでみるわ。あなたが私の心を読もうとするのと同じように。いかが?」
「君は心が読めるのかい?」用心して尋ねる。
彼女が首を振る。「いいえ。勉強はしているのだけれど、私のその感覚は弱いの。お願い、訓練に付き合って。」
君が天上の星に向けて呪文を唱え始めると、エルセラは君の腕を掴んだ。「これは魔法じゃなくて内なる感覚を試すゲームなの。」彼女は額に手を当てた。
「分かった、やろう。」君が宣言すると、エルセラは微笑んだ。
「ありがとう。あなたにとって骨のある相手になればいいのだけど。」


【感想】
別な場所で再会した際の会話によると、彼女は16歳だそうです。イラストではもっと大人びて見えますが。
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