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S2-89 9日目:崩落地区で廃墟を探索 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

横道から開けた荒れ地へ出る。かつてここは街のにぎやかな場所だったのだろうが、今ではまるで嵐がこの地をならしてしまったかのように見える。君の身長より高い建物が何もないのだ。
行き止まりの階段が2つ3つあるかと思えば、ある場所では扉だけがポツンと立っている。
亀裂の至る所から草木が生い茂っている。まるで誰かが景色全体に緑の絵の具を浴びせたかのようだ。草葉の間では色んな生き物が絶えず動き回っている。
おそらくここのどこかに、かつて貴人だったズィーターがいるのだろう。

粗末なもののかろうじて残っていた道は、すぐに残骸の山で埋もれてしまった。
だが他にもたどれる道はある。一つは壊れた家の脇を上っていき、もう一方はかつての製粉場のそばを通っている。こちらの道を行くには、水車の輪によじ登らなければならないだろう。
家は何層にも重ねたケーキのように輪切りにされ、床が外から丸見えになっている。筒抜けになった部屋は風と光で色褪せ、長い年月かもしくは動物のせいで内装も失われている。だが、この場所でかつては家族が暮らしていた証拠はまだ残っている。暖炉の上には調理に使われたであろう鉤があり、1階の柱には成長していく子供達の背丈と思しき目印が刻まれている。
水車場に目を転じる。誰がこれを河から遠く離れたこの場所に作ったのだろう?その上、巨大な水車が道の上に横たわっているではないか。隣接した建物の状態にもかかわらず、水車そのものは完全に無傷で、円の形も完璧に保ったままだ。
先ほどの女性の助言に従って水車を避け、瓦礫をよじ登って壊れた建物の屋根の上に出る。
ここからは荒れ地の残りをすっかり見渡すことができる。荒れ地は1マイルか2マイルは広がっており、徒歩で横切るには1時間位かかりそうだ。そしてその果てには、ツタの絡まった高い鉄の柵が荒れ地を二分するように走っている。おそらく、この土地から人々を締め出すためだろう。あるいは、柵の向こうの何かをそこに留まらせるためかもしれない。遠くの方には、暗い影が空を横切るのが見える。
崩れ落ちた組み合わせ煙突に腰を掛け、腹ごしらえする。滋養豊富なボンバの実を頬張る。
遠くでは暗い影が、高い建物の尖塔の周りでクルクルと弧を描いている。かつては教会だったのだろう。あれは鳥の類だろうか?はっきりとは分からない。
さあ、食べ終えた。旅を続ける頃合いだ。建物の向こう側へ下り、元の道の上に出る。
やがて道は二つに分かれた。

右の道を選び、壊れた建物の基礎とひび割れた通りの間を抜ける。片側は屋根が砂丘に半ば埋もれ、もう片側ではまるで秘密の貯蔵庫に続くかのように正面扉が地面に横たわっている。
全てが破壊されたこのど真ん中で、まだ原形を留めた建物に出くわす。扉は閉じられ、石壁も無傷なままだ。
君が扉を開けようとすると、ほんの軽く触れただけでそれはバタンと倒れてしまった。
その家には一部屋だけしかなく、中には大きなテーブルと机、そして奥には蓋の閉まった箱がある。どれもよく手入れされている。木製品はワックスをかけて磨かれて、箱の蝶番には錆も浮いていない。
戸口に立ち止まって見回すと、テーブルの下から足が突き出しているのが目に入った。
もっとよく見ようと近づく。足には尖っていない灰緑色の鉤爪が生えている。サイズは君の頭ほどある。
それ以外は、この家はもぬけの殻のようだ。空気がそよとも流れていない。
君は少し後ずさって剣の柄に手を掛けると、足が動かないか確かめた。
動く気配はない。臭いもない。足が誰のものであれ、死んではいないのだろう。
下カーレの館で見つけた杖を手に取り、足の指の1つをそっとつついてみる。
何も起こらない。今やだいぶ度胸が出てきた君は、再び杖で足をつついてみた。
まだ何も起こらない。この生き物は深く眠っているか、もしくは完全に死んでいるのだろう。
テーブル向こうには、この生き物の頭が横たわっている。顔も、耳も、開いた口も、どれもが石だ。これはスヴィンの像、あるいはかつてスヴィンだったものだ。
その手に石のシャベルが握られていることに気づく。それは刃が広く、深く掘るのに向いている。彼は庭師か農夫の類か、もっとあり得そうなのは、共同墓地近くのへんぴな場所に送り込まれた墓掘り人だったのかもしれない。
だが今となっては、彼は固い石だ。そういうことがあり得ないわけではない。例えば、彼が魔法使いの恋人を埋葬したものの、それが早とちりだったとか、だ。

【変化点】
・現在/最大体力:11/20→15/20(食事)
・食料:9→8(ボンバの実)

【感想】
何故この地区は崩壊してしまったのやら。
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S2-88 9日目:シンヴァ卿の邸宅に立ち寄る [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

注意を先ほどの邸宅へと戻す。その扉は重い南京錠の鎖で閉じられている。剣先でこじ開けようとするものの上手くいかない。
「DOP!」
君が呪文を唱えると、鎖は地面に落ちた。
扉を広々と押し開け、暗い屋敷の中へ滑り込む。

そこは壮麗な規模の建物だった。君が下カーレで探索した無人の屋敷よりも大きい。ここは少なくとも3階建てで、玄関の大広間には両翼へと続く扉がある。
館の奥から声がした。「ご主人様は不在です。」
「誰のことだ?」
人影が不格好に進み出る。暗闇から姿を現したのは、従僕の制服を身に着けたオーガだった。そいつの目は固く閉じられている。
「シンヴァ様はおられません。」単調に繰り返す。「どうぞ、お引き取りを。」
「シンヴァ卿は死んだ。そうじゃないのか?」
「確かに、」そいつが答える。「ご主人様は当分の間戻りませぬ。」
「戻る?」君が尋ねる。「彼は死んでいないのか?」
「生き返るほどには、まだ十分死んでおりませぬ。」そいつが答える。「ですが、私は微かな希望を抱いております。もちろん、私の奉公はそんなこととは無関係ですが。」
奴がしゃべる時、君はその首に金属のきらめきを見た。鈍色の奇妙な金属でできた襟の類のようだ。それから襟はシャツに隠れて見えなくなった。
「館から出てお行きなさい。」彼が扉を指し示す。
君は館を探索しようと、その生き物を肘で押しのけた。
すると、そいつが目をかっと開いた。焼け付く熱線がほとばしり、君は腕にやけどを負う。
「お客人。誠に遺憾ながら、」そいつが告げる。「私の一部はレッドアイなのです。」
それから奴は君の傷ついた腕を掴むと、家の外の通りへと引っ立てていった。

放り出された君が今いる場所からは、元の大通り以外にも、左手に狭い横道が建物の間をぬって伸びている。
建物の間に入り込むと、ぬかるんだ道に出た。道は両側にあるがれきの山をぬって続いている。まるで、巨大な岩が通り道のあらゆる物を踏み潰していったかのようだ。足元の玉石ですら細かい塵と化している。
道のそばに、青い実を実らせた木が数本植わっている。
その小さな木のそばにひざまずいて、青い実をもっと近くで見てみる。それは十分に熟して汁気たっぷりで、つやつや輝いている。だが、見たことのない植物だ。
近寄ってくんくんと臭いを嗅ぐ。甘くかぐわしい、とても魅惑的な香りがする。
実をもいで集める。収穫の際に2,3個が潰れ、君の手のひらを暗青色の果汁で染めた。
一握り分の実を口に詰め込む。味は甘く、息が詰まりそうなほどだ。
次の瞬間、その感覚が本物だと悟る。見下ろした手のひらが青く変色していく。息が浅くなってきた。身体の内側から窒息しかかっているのだ!
震える指で、必死になってブリムベリーの搾り汁の入った瓶を引っ張り出す。そして、その効果が毒の果実に対抗できるよう祈りながら中身をあおる。

緊張の数瞬が過ぎ、気分が良くなってきた。
息をしようと喘ぎながらも、再び立ち上がれるまでに回復する。
手のひらの致死的な汁をぬぐってから、危険な果樹を後にして道を進む。


【変化点】
・現在/最大体力:15/20→14/20(魔法)→11/20(火傷)
・‐ブリムベリーの搾り汁(1本)

【感想】
シンヴァ卿の館を発見するも、大した収穫はなく、あっさりとつまみ出される主人公。
そしてこの毒のある果実、見た目と毒性はベラドンナに似てるような。
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S2-86 9日目:痴話喧嘩に出くわす [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

巨像の影を横切ってさらに道を戻り、アーチをくぐって先ほどの広場に入る。
記念碑の辺りからどよめきが聞こえてくる。何かあったのだろうか?
記念碑と群衆に再び目をやる。だが何かが変わった様子はない。連中は相変わらず何かを待ち続けている。

今度は広場の右手寄りの道から出る。道は背の高い建物の間にできた影の中を続いていく。
両側の住宅は質の良い造りで、手入れも行き届いている。窓には鉄の手すりがあり、矢狭間や落とし格子を備えたものまである。ある家などは、正面玄関を横切るように堀を設けている。

とある家の外に、鉤付きロープを手に背の高い男が立っている。
足を止めて見ていると、男は鉤を2回振り回し、階上の窓の一つに狙いを定めて投げつけた。だが鉤は逸れ、下の通りにガランと音を立てて落ちた。
男は毒づくと、もう一度試みようとロープを手繰り寄せた。
再び鉤を投げた男に近づいて尋ねる。「あんたは泥棒なのか?」
男は驚いて飛び上がると、君の方を振り向いた。「あんたこそ衛兵かい?」
「いいや。」正直に君が答える。「ただの通りすがりだ。」
「なら、俺に構うな。」男が答える。彼は明らかに何かイライラすることがあるようだ。
男がまたロープをかき集めている。明らかに疲れている様子だ。
「それなら、あんたは何をしているんだ?」なおも君が尋ねる。
「いいか、もし俺が盗っ人なら、」激しく苛立ちながら男が言う。「窓に鉤を引っ掻けるような忌むべき振る舞いを俺がもっと上手くやれると思わないか?」
それを示すように、男は精一杯頑張って鉤を投げたが、やはり狙いは逸れてしまった。それでも男は再び投げ、そして再び失敗した。
「泥棒じゃないというなら、」君が質問を続ける。「あんたは何をしているんだ?」
「家から閉め出されたんだよ。」彼が答える。「ここは俺の家なんだが、鍵を失くしてな。だがあんたが目にしたように、俺は投げるのが下手くそでね、この有様さ。」
「俺にやらせてくれ。」君が名乗り出る。
「恩に着るよ、旅の人。」男は鉤付きロープを君に手渡すと、目当ての窓を指差した。
君が鉤を投げると、それは窓枠に引っ掛かった。
「すごいじゃないか!」男が歓声を上げる。「ありがとう!」彼はロープを2回引っ張ってからよじ登り始めた。
彼は窓敷居で動きを止めると、中の誰かに声を掛けた。「エスメ?エスメ?ナイフを置くんだ。エスメ…。」そう言うと、彼は窓から家の中へ飛び込んだ。
何かが起こるのを期待して、しばらく待つ。
案の定、1分かそこらしてから男が再び姿を現し、窓枠を越えて飛び降りてきた。君が立っているすぐ隣にドスンと着地し、痛そうにうめく。
男は立ち上がると、埃を払った。「エルヴィンなんかと結婚するもんじゃないぜ。」彼が君につぶやく。「目はいいし、容赦がないからな。」
男がフラフラとその場を後にする。そして家の中に住んでいる誰かは、鉤付きロープを引っ張り上げると、窓をピシャリと閉じてしまった。

先に進むと、辺りの様子が荒れてきた。何かが街のこの地域を荒廃させているのだ。
住宅の裏庭の木でさえ、生えているその場で黒く変色している。唯一の緑は石壁を覆う苔だけだ。
足元を走り回るネズミもいない。ただクモだけが屋根に住み着いている。
ひと際大きな邸宅の前に差し掛かる。その扉は重い鉄の鎖で閉ざされている。
破風の下に、金属でできたSの文字がボルト締めされている。おそらく家主の印だろう。それのお陰で壁が通りの上に崩れてこずに済んでいるのだ。


【感想】
多種族が暮らす街ならではのエピソード。主人公の冒険には何ら関わってきませんが、人々の暮らしぶりが垣間見えてリアリティが感じられます。
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S2-85 9日目:大奮発して伝説の剣その他を購入 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

もう一度、巨像の所まで戻る。少し日が傾いてきた。

さらに鍛冶屋まで引き返す。今度はあの伝説の剣を買えるだけの金を持っている。
陽気に笑いながら男が挨拶してくる。「俺の可愛い子ちゃんを連れていきたいのか?値段は同じ、4ずう枚だ。」
「ああ、買おう。」堂々と宣言して、金貨40枚を手渡す。引き換えに、男が剣を寄越す。
輪郭は完璧でバランスは絶妙、今まで目にした中で最高の剣だ。
彼に礼を言って、また広場に向かって戻る。

像のそばを通り過ぎながら、壺の中を覗き込む。金貨20枚近くはありそうだ。
首を傾けて像を見上げる。その堂々とした体躯たるや、君の身長の少なくとも4倍はある。何の神なのかは分からないが、賭博場の近くにあるということは、繁栄の神か、もしくは借金を返さない者を罰する神なのではないだろうか。
こんな大金が野ざらしで置かれたりするだろうか?完全に怪しい状況だ。罠に違いない。

賭博場の脇の道をたどり、市場が開かれている広場に出る。
同じ商品を扱う店が幾つかある。商人達は誰が一番安くて品質がいいか声高に叫んでいる。
魔法の役に立ちそうな物を求めて市場をぶらつく。だが見つかったのは、値付けが高過ぎる宝石商の中でも太陽石に金貨15枚という法外な売値をつけた1軒だけだ。
その商人の太陽石は君のものと同じくらい美しいが、これの方がおそらくもっと研磨されているだろう。
最後に太陽石をちらりと見ると、ため息をついて他の店へと移る。

旅人用の道具を売っている店の辺りをうろつく。役に立ちそうな物が2つ見つかる。
1つは火口箱だ。火が着きやすい物がないと役に立たないだろう。金貨2枚だ。
もう1つは蛇の解毒剤で、金貨3枚となっている。
君は金貨を5枚払って、両方とも購入した。商人に礼を言って、店を後にする。

回れ右をして武具師の店に行く。売り物のほとんどはすでに君が帯びている剣よりも質や威力が劣っている。
だが、ある物が君の目に留まる。質の良い弓と、銀の矢じりの付いた矢だ。
弓を手に取って弦を試してみる。堅くていい手ごたえだ。君は今まで射程距離の長い武器を扱う機会はあまりなかったが、これは十分頑丈だ。
矢も興味深い。10本のセットで、矢じりはどれも鋼ではなく純銀だ。
弓矢を見出した君に、武具師が意味ありげにうなずく。「それが何なのか知ってるか?」
「いいや。」
「亡者に使うんだ。銀だけが亡者の心臓を貫ける。」彼が答える。「金貨6枚だよ。」小声で言い添える。
「もらおう。」武具師に告げる。
彼は弓矢の梱包にバタついていたが、しばらくしてそれを寄越してきた。金を払い、商人に別れを告げる。

店先をぶらついて、まあまあの値段で売られている食品を見つける。一番安い保存食は、1日分が金貨3枚だ。6食分の詰め合わせを金貨15枚で売っている店もある。
君は金貨9枚を支払って3食分を受け取った。
それから市場を離れ、そびえ立つ像とヴラダの賭博場へ向かう道を戻る。踏破すべき場所はまだ多く残っている。


【変化点】
・金貨:125→85(伝説の剣)→80(火口箱&解毒剤)→74(弓と銀の矢)→65(食料)
・食料:6→9
・+伝説の剣(+4)
・+火口箱
・+蛇の解毒剤
・+弓と銀の矢

【感想】
巨像の前の壺には金貨が18枚入っています。ヴラダの賭博場で儲けようにも元手がない人に対する救済措置なのかもしれません。これは神像のようですが、倒しても神罰とかは特にない模様。でも今回は、神との諍いは起こさない主義なのでカレーにスルー。
もっとも、第3・4部でも何かと出費はかさむので、今回くらいのまとまった所持金は欲しいところ。
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S2-84 9日目:小金持ちになる [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

ひもじそうな乞食の少女が入ってきて、賭け金の高いテーブルに着く。
スヴィンの女性が新たなメニューの軽食を運んでくる。君は丘ギツネのもも肉を買って、大急ぎで食べた。
修道士と少女はツキが回ってきたようだ。その他の者はうまくいってないように見える。

<以前会った乞食の少女>
「それじゃあ君は河を渡って来たんだね。2の目が2つ。」君が尋ねる。
「そうよ。」彼女が答える。「橋の上の老いぼれが、今朝は何も寄越せって言わなかったの。で、ここにいるってわけ。4の目が4つ。」
「早々に帰る羽目にならないことを祈るよ。コール。」

「気に障らないといいけど、」少女が告げる。「あたしはあんたをさっさと負かしてやるつもりだから。2の目が2つ。」
「抵抗してみせようじゃないか。2の目が4つ。」
彼女が肩をすくめる。「こっちはここに来るために何週間も節約してきたんだ。今それを台無しにしてたまるもんか。4の目が4つ。」

<レッドアイとの再戦>
「ここの他の連中についてどう思う?3の目が1つ。」
「愚か者ばかりで、筋の良い奴は皆無さ。」奴が答える。「あいつらの魂は頭蓋骨と同じくらい空っぽってこった。2の目が2つ。」
「それなら、誰もあんたには敵わないのか?2の目が3つ。」
奴がうなずく。「あの少女を除けばな。あいつは一番見込みがある。」もう一度うなずく。「驚くほど切り込んできやがる。2の目が4つ。」
「確かめてみるよ。コール。」
2の目は3つだけだ!レッドアイが手の中のサイコロを1つ放り出す。

「ずっと不思議に思ってたんだが。あんた、目は見えるのかい?3の目が1つ。」
「誰が好き好んでこんな汚物まみれの街を見るっていうんだ?2の目が2つ。」レッドアイが答える。
「でも目はあるんだろう?それとも、まぶただけなのか?3の目が2つ。」
「俺様の目玉は燃え盛る火球なんでな、」激しい怒気をはらんで、奴が答える。「まぶたでかろうじて抑え込んでるのさ。3の目が3つ。」
「あんたが俺の手のひらを見通せないなら嬉しいね。コール。」君が答える。
3の目は3つあった!レッドアイが君からサイコロを1つ奪う。


<少女との再戦>
「もしここでひと財産築けたら何をするつもりだい?2の目が2つ。」
物欲しそうな表情を浮かべ、少女がにんまりと笑う。「パランティーヌの丘にある住宅地に、こじゃれた部屋を1つ買うんだ。そして花を植えるの。4の目が2つ。」
「どんな花だい?4の目が3つ。」
「色とりどりの花よ。」目を輝かせながら彼女が答える。「大きな花、いい香りのする花。4の目が4つ。」

「ここに来たいといつも思ってたんだ。」少女が興奮気味に言う。「カーレの腕利きがゲームをしに来るところだからね。4の目が1つ。」
「それなら、君の幸運を祈るよ。4の目が2つ。」
「あたしにはツキなんていらないよ。」彼女がうなる。「必要なのはテクよ。それに、あたしはもうそのテクを身に着けたんだから。4の目が3つ。」
「本当かい?コール。」
4の目は2つだけだ!少女はため息をつくと、テーブルの上にサイコロを1つ置いた。

さて、もう十分稼いだ。チップを現金に戻すために換金所に行く。
チップは125枚ある。「上手くやったわね!」スヴィンの女性が歓声を上げる。
君は笑顔で応えると、通りに戻った。


【変化点】
・現在/最大体力:13/20→15/20(食事)
・金貨:0→125(換金)
・チップ:129→125(食事)→0(換金)

【感想】
実際、乞食の少女は手ごわい相手でした。それにしても、彼女の望みが実にいじらしい…。
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S2-83 9日目:対戦を続ける [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

<修道士との再戦>
「ごきげんよう、また会ったな。4の目が1つ。」
「まったくだ。」修道士が答える。「私は幸運の女神を日々礼賛するためにここに来ているのだよ。お前さんは?2の目が2つ。」
「俺は運試しするためにここにいるんだ。2の目が3つ。」
「ヴラダは幾多の幸運を生み出してくれる。」彼が答える。「だが同じくらい多く消し去りもするのだ。コール。」
2の目は2つしかなかった!修道士がお辞儀をして君の手からサイコロを1つつまみ取る。「もっと注意を払ねばな。」彼が忠告する。

「できれば、今夜カーレを発ってバクランドへ向かうつもりなんだ。4の目が4つ。」
修道士が面白がってうなずく。「バクランドを旅する者はほとんどおらぬぞ。帰ってきてそこの話をする者はさらに少ない。4の目が5つ。」
「俺は戻る必要はない、ただ横切るだけだ。コール。」

「バクランドからの帰還者について教えてくれないか?4の目が4つ。」
「いいとも。ブラックエルフの3人組だよ。荒れ地に彼らの野営地があるんだ。4の目が5つ。」
「たぶん、旅の途中に遭うことになりそうだな。コール。」
4の目は3つしかない!修道士は毒づいて、テーブルにサイコロを1つ投げつけた。

<宿屋の主人との再々戦>
「あんたは…、」主人が声を落とす。「狼を目にしたかい?3の目が6つ。」
「カーレには狼がいる。」君が答える。「それは確かだ。コール。」
3の目は5つしかない!主人は毒づいて、自分のサイコロを1つテーブルに払い落とした。

「あんた、換金所にいるスヴィンの女を見たかい?1の目が1つ。」主人が尋ねる。
「ああ。1の目が2つ。」君が答える。
「昔の話だが、」彼が言う。「あいつは俺の女房だったんだ。4の目が2つ。」
「あんたが他人に言いふらしてるのを彼女は知ってるのか?4の目が3つ。」君がからかう。
「本当の話だからな。」彼が答える。「でも、スヴィンと結婚する人間をあんたは想像できないだろ。4の目が4つ。」
君は愉快になって笑う。「さては、もう少しで俺のものになりそうなゲームを投げ出させようという魂胆だな。コール。」

<修道士との再々戦>
「遥か昔、バクランドは人口も多かった。カーレが誕生する以前の話だ。2の目が1つ。」
「彼らはこの街に移住したのか?3の目が2つ。」
修道士が首を振る。「この港街ができた時、人々は河をせき止めた。河の水はバクランドにあふれ出し、湿地が生まれた。あふれた水は今も元に戻っていない。2の目が3つ。」
「歩いて横断するのは安全なのか?4の目が3つ。」
「もしお前さんが足を置くべき場所を知ってるならな。」修道士が答える。「だが安全とはいいがたい。2の目が4つ。」
「じゃあ試してみるよ。コール。」
2の目は2つだけだ!修道士が自分の手からサイコロを1つ取り出す。

「バクランドの人々は古代の奇妙な神を崇拝していたという。3の目が2つ。」
「何て神だ?4の目が3つ。」
「神の名はスロフ。神なのか女神なのかは知らぬが。何の神だったのかも分からぬ。3の目が4つ。」

君の勝ちだ。修道士は君の手のひらに10枚のチップを置いた。「あんたは、この街の信心深い者達が惜しみなく寄付してくれた金を巻き上げて満足するような人間なんだろうな。」
彼は立ち上がると、賭け金の低いテーブルへ移っていった。

<レッドアイ>
レッドアイの反対側に腰を下ろす。「心配すんな。」死神そのもののような抑揚のない声で奴が言う。「お前を骨にしちまうつもりはねえよ。」

「革命が企てられてるって聞いたんだがよ。」平然と相手が言う。「まるで、この港街の物事が今までにないくらい良くなるかのようじゃないか。4の目が1つ。」
「じゃあ、あんたは評議会を支持するのか?4の目が2つ。」奴の反応を見たくて尋ねてみる。
「お前はここらで見たことのない顔だな。4の目が3つ。」奴が続ける。
「俺は勝つ、そしてここを去る。コール」君が答える。
4の目は2つだけだ!レッドアイがため息をつき、手の中のサイコロを1つ取り出す。


【感想】
なんと、次の冒険の舞台となるバクランドの情報まで教えてもらえます。
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S2-82 9日目:賭博中毒者どもと対戦 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

しばらく場の様子を窺う。
老人と水夫がゲームを終えた。水夫が勝ったに違いない。なぜなら、彼はサイコロを鳴らしながら賭け金5枚のテーブルへ移っていったからだ。
テーブルを見渡す。賭け金2枚の席には老人が、5枚には水夫が、部屋の向こうの10枚には宿屋の主人がそれぞれ座っている。
スヴィンの女性が換金所を出て部屋を回り、軽食をチップ4枚で提供している。宿屋の主人が丸くて平べったいパンを2枚買い、ろくに見もせずにむさぼり食べている。
賭け金は2枚が一番低く、20枚が最高だ。ほとんどのテーブルでは4つか5つのサイコロを使ってゲームをしているが、それと並んで2つか3つだけを使うテーブルもある。全ての席に人がいるわけではない。
観察はもう十分だ。対戦相手を選ぼう。

<とある老人>
「わしはかつて芸術家広場で店を営んでおってな。3の目が1つ。」男がぼんやりとつぶやく。
「ほう、そうなのかい。あんたは芸術家なのか?3の目が2つ。」
老人が首を振る。「いやいや、粘土彫刻を作る女の子のためじゃよ。彼女もいい子じゃった。3の目が3つ。」
「牧歌的だな。コール。」
3の目は2つだけだ!老人はため息をつくと、自分のサイコロをテーブルの中央に置いた。君の勝ちだ。
「そら、受け取りな。」苦々しげに言うと、老人はチップを2枚君に手渡した。
彼はまたため息をつくと、娯楽場からそっと出ていった。

<見覚えのない宿屋の主人>
「あんたはここカーレで宿屋を営んでるんだって?2の目が2つ。」
「以前はな。今は弟がやってる。門のそばだ。1の目が3つ。」
「何に転職したんだ?2の目が3つ。」
「そのことは話したくないな。コール」彼が答える。
2の目は4つあった!宿屋の主人はため息をつくと、手の中のサイコロを1つ取り出した。

「それで、ヴラダには来たことがあるのか?4の目が2つ。」宿屋の主人が尋ねる。
「さほどでも。4の目が3つ。」素っ気なく君が答える。
「俺の宿屋の建物はここでの儲けを元手にしたのさ。4の目が4つ。」彼が語る。
「それなら、もっとうまい嘘をつくんだな。コール。」君が返す。
4の目は3つだけだ!宿屋の主人はサイコロを1つ床の上に投げ捨てた。

<修道士>
「この丘の向こうには何がある?」君が尋ねる。
「あんたはどうやら街の外の人間のようだ。」彼がうなずく。「市場がある。そしてカーレの大共同墓地が。3の目が2つ。」
「共同墓地はどんなものなんだ?3の目が3つ。」
「死者と死神がうごめく場所だよ。」修道士が答える。「極めて危険な場所だ。街の他のどの場所よりもな。私は決して行かぬ。3の目が4つ。」
「俺は幽霊など恐れない。コール」

「ロウソクを使うよう、私はこれまでヴラダに何回も頼んだんだ。その方が儀式がもっと映えるからね。3の目が1つ。」
「儀式とは?2の目が2つ。」
「今我々がしている、この最も神聖な儀式のことだよ。3の目が2つ。」
「俺にとって、これはただのゲームなんだが。コール。」
3の目は1つだけだ!修道士がサイコロをテーブルの中央に投げる。

<宿屋の主人との再戦>
「俺はここに毎日来てるんだ。4の目が2つ。」嬉しそうに彼が言う。
「いつも勝てるとは思わないことだ。4の目が3つ。」彼に忠告する。
宿屋の主人がニヤリと笑う。「俺は勝利に目がないんだ。4の目が4つ。」
「そうかい。コール」彼の虚勢に大して気を引かれず、君が返す。
4の目は2つだけだ!主人がサイコロを1つ床に放り投げる。

「たぶんあんたなら俺を助けられると思うんだが。貴人達を見つけたいんだ。3の目が1つ。」
主人がうなずく。「以前は評議会にいたぜ。最近は全員身を隠しちまったがな。1の目が2つ。」
「何から隠れたんだ?3の目が2つ。」
「ヴィックさ。」主人が答える。彼は声を落としてささやいた。「奴はこの街を乗っ取るつもりだ。コール。」


【感想】
旅の苦労を表現するため基本的に主人公には貧乏でいてもらいたいので(笑)、最初はここに来るつもりはなかったのですが、対戦中ごくまれに上記のようなセリフが相手から語られることに気づき、何度もやり直してセリフを集めてみました。なかなか興味深い内容となっています。こういう細かい部分も充実している辺りが、個人的にアプリ版を高く評価している理由の一つです。
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S2-81 9日目:ヴラダの賭博場に入場 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

建物の間を抜けて分岐点にたどり着く。左手はごった返した市場のような場所へと通じている。一方、右手には道がもう少し続いている。
分岐点の中心には青銅の巨像がそびえ立ち、その足元には壺らしきものが置かれている。
左手の道の少し先には、『ヴラダの賭博場』と書かれた看板のある戸口が見える。
みすぼらしい身なりの生き物が数匹、階段の辺りにたむろしている。中に入っていく連中は上機嫌だが、出ていく者は陰気な表情をしている。
像に目を移す。その見た目は巨大かつ野蛮で、棍棒を携えている。足元の壺は金貨で満たされている。これはカーレに幾多に存在する神の一人で、金貨は崇拝している神への供物を意味しているに違いない。だが、通り過ぎる生き物達は誰もお金を投げ入れようとはしていない。
さあ、行動の時だ。

ヴラダの賭博場に行くことにする。長い建物の下に入ると、そこは人々と煙で一杯だった。誰もおしゃべりをせず、ただサイコロの音だけが、垂木の付いた天井に雷のようにひっきりなしにこだましている。たまの歓声や悪態がその雰囲気を乱している。
扉のそばには換金所があり、ゲームのテーブルは大広間の外側にある。テーブルの1つから大歓声が上がる。

換金所に立ち寄ると、スヴィンの女性が賭博用のチップを扱っていた。彼女が君に微笑みかける。
「いらっしゃいませ。」ワニが小鳥の真似をしているかのような低い声で彼女がささやく。「何かお入りかしら?」
「どんなゲームをしているんだ?」君が尋ねる。
女性が笑う。「他に何があって?」彼女が答える。「スウィンドルストーンよ。やり方はご存知?」
「教えてくれ。」何か情報が得られないかと期待しながら、君が答える。
「いたって簡単よ。」彼女が答える。「二人でサイコロを振って、互いに出目を隠すの。それから数字を宣言して、数字をどんどん高くする。誰かが嘘をついていてそれがコールされて見破られれば、その人はサイコロを1つ失う。もしサイコロが全部なくなったらゲームは負けよ。」
「どのくらい賭けたらいいかな?」君が尋ねる。「ここは初めてなんだ。」
「あら、」嬉しそうに彼女が話す。「ここヴラダの賭博場は新参者は大歓迎よ。持ってるお金を全部渡してちょうだい。店内では本物のお金は許可されてないの。ここを出る時に持ってるチップを換金してあげる。つまり、あなたが勝っていればということよ。簡単でしょ!」
有り金を全部渡す。スヴィンの女性が、まるで数を数えるのが苦手であるかのように、ゆっくり入念に金額を数える。それから色とりどりのチップを寄越してきた。すでに持っている分と合わせると、全部で50枚だ。
「楽しんでね!」ゲーム会場の方を身振りで示しながら、彼女が愛想よく声を掛けてくる。

娯楽場に入場する。あらゆる種族や人種が2つの長椅子の両側に座り、ゲームを始め、戦い、チップを交換し、席を替えている。ある種、一心不乱に無言で繰り広げられる荘重なダンスのようだ。
老人、白髪混じりの水夫、不機嫌な宿屋の主人などがゲームを待ちわびている。
テーブルは賭け金と使うサイコロの数によって、異なる区画に分けられている。悲しげな表情の連中は賭け金の高いテーブルから低い方へと移り、厚かましく大胆な連中は逆方向に移動している。
賭け金2枚のテーブルには先ほどの老人と水夫が陣取り、宿屋の主人は10枚賭けるテーブルで順番待ちだ。


【変化点】
・金貨:37→0
・チップ:13→50

【感想】
挿絵ではルーレットをしているシーンが描かれており、原作では実際にそれで遊べたと思いますが、アプリ版ではスウィンドルストーンのみとなっています。
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S2-80 9日目:逃走の果てにヴィック信望者の鍛冶屋に出会う [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

出てきた場所は、監獄の壁の外側の路上だった。
横道をジグザグに進んで逃げる。
狭い独房での長期にわたる収監で弱っていたエルヴィンは、君のペースについてこれていない。だが、自由になるという大きな喜びで、つまずいてよろけながらも笑っている。

最初の分かれ道を右に曲がる。
「どこに向かっているか分かってるのかい?」エルヴィンが尋ねてくるが、返事をしている時間はない。

次の分かれ道も右に曲がる。
エルヴィンが弱ってきた。彼はこれ以上走り続けられない。
「行ってくれ、」数歩後ろで彼があえぐ。「僕は、ここに、隠れる。」
「お前はもうすぐ自由なんだぞ。」彼の腕の下を掴みながら答える。
「ばかだな、つまりこういう事だよ。」自由になろうともがきながら彼がささやく。「僕が隠れる、そしてあんたは守衛達を引き連れて走るんだ。さあ、行ってくれ!」
「いい計画だ。」君が答える。
「そうさ、」箱やがらくたの山の中に身をうずめながら、エルヴィンが言う。「もう行ってくれ。」
彼との別れは心が痛むが、彼が正しいのは君にも分かっていた。彼の幸運を祈りながら駆け出す。
エルヴィンはごみの中に潜り込んで横になっている。たぶん彼とはまた会うだろう。

左に曲がって走り続ける。
唐突に、路地から煙が充満した狭い通りに飛び出す。走るのを止めて息を整える。
通りを進んで角を曲がると、煙の出元が分かった。火‐だが家が燃えているのではなく、大きな鍛冶屋に据えられた巨大な炉から発せられている。鍛冶師自身は平刃の剣にハンマーを振り下ろして仕事の真っ最中だ。
鍛冶師に近づいて、彼の注意を引こうと棚に陳列している品物を幾つか叩く。だが、ハンマーを振るって金属に火花を飛ばしてきた長い年月は、彼の周りのあらゆる作品と難聴とを彼に残したようだ。
歩み寄って彼の腕を軽く叩くと、男は飛び上がった。
「なんでえ、急に!」大声で彼が怒鳴る。明らかに、この男はあまり賢くない。
「ちょっと聞きたいんだが。」
鍛冶師が肩をすくめる。「大したことは知らねえよ。」正直そのものといった雰囲気で彼が答える。彼は愛おしそうに剣を磨いている。
「その剣は?」
「こいつは俺の最高傑作でな、」研磨していた剣を見せびらかしながら、彼が誇らしげに言う。「大手持ちの剣だ。」
「大手持ち?両手持ちのことか?」
「大手持ちだよ、」鍛冶師が同意する。「これは大手持ちなんだ。」
剣を試そうと君が手を伸ばすと、彼が君の腕を掴む。「前もって言っとくがな、」彼が言う。「一度こいつを手にしちまったら、もう他のは欲しくなくなるぜ。それにこの剣は安くはねえ。」
「覚悟の上さ。」
彼が肩をすくめて君の腕を放す。「そんなら、やってみな。」
君は剣を持ち上げて、それで空を切った。剣が歌っている。重さは申し分なく、金属は鋭利で、精巧なバランスはまるで君の腕の延長のようだ。今まで君が握ってきた中で最高の剣だ。
「幾らだ?」
鍛冶師がニヤリと笑う。「だから言ったろ。いいか、よく聞けよ?金貨4ずう枚だ。」
「4ずう枚?40枚なのか?」
鍛冶師がうなずく。「そう、4ずう枚だ。」
「それは高過ぎる。」
鍛冶師は君から剣を取り返すと、大事そうに扱った。「こいつはきっとすぐに持ち主を見つけるぜ。」
「銀製の武器を売ってるか?」君が尋ねる。
「ああ、造ってる。」彼が答える。「だがここでは売ってねえ。市場で売ることにしてるからな。広場を過ぎて、墓地の方へ向かうんだ。いい弓矢があるぞ。」
鍛冶師はすぐに仕事に戻った。騒音で頭がくらくらする。
「あんたは狼用の鎧を作るのか?」君が見た奇妙なウェアウルフを思い出しながら尋ねる。
鍛冶屋が凄まじく冷酷な目つきで君を見る。「第1貴人にヴィックを!」そう言ったきり、彼は何もしゃべろうとしない。
「ヴィックは軍隊を組織するつもりだ。」君が答える。「それは本当なのか?」
鍛冶師が首を振る。「ヴィックはちゃんとした指導者なんだ。」彼が言う。「税金を払ってる限りはな。」
彼は店の奥に行ってエールをぐいっと飲み干した。「俺はいい仕事をするだけだ。」戻ってきて彼が告げる。「もうあっちへ行け。」
それから彼は騒々しくハンマーを振るい始めた。その音に恐れをなした君は、すぐに店から駆け出した。


【感想】
訛った英語がまた登場。there→thar、one→wan、ya→you、you have→yarv、not→nat、blade→blard、go→gar、told→tarld、find→farnd、make→mark、towards→ta-wards、your→yerなど。水夫の言葉(S2-61)と違って、方言としてちゃんと辞書に載っているものもありますがキツイはキツイ。
その他、two-hand(両手持ち)をlarge-hand(気前のいい)に、forty(40)をfarty(屁)に言い間違えているようです。今回はちょっとした言い間違いや訛りとして表現してみました。
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S2-79 9日目:同室のエルヴィンと共に脱獄 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

牢屋の中に放り投げられた君は、先客の上にまともに着地した。
立ち上がって埃を払ってから、同室者に詫びる。相手はエルヴィンだった。消耗してへとへとのようだ。
彼が君にうなずく。「僕の狭苦しい国へようこそ。」
「あんたは誰だ?」君が尋ねる。
「外の世界での僕の名前なんて、ほとんど意味がないよ。」エルヴィンが微笑んで答える。「ここでの僕の名は6番だ。それに、あんたの名前もそうなるだろうね。」彼が骨ばった指で指し示す。「見なよ、扉の上に書かれてるから。」
壁越しに聞こえる音から判断するに、ここは隣り合った幾つかの独房の一つだ。いびき、叫び、悲鳴などが石壁越しに聞こえてくる。
「あんたはエルヴィンなんだな。」君が言う。「俺はこれまであんたの種族に会ったことはなかったが、噂には聞いているよ。」
彼が肩をすくめる。「そりゃ、エルヴィンは相手をかなりイライラさせるよ。」彼が言う。「だからって、連中が僕を閉じ込める理由にはならないさ。」
独房内にはバケツが1つあるきりだ。弁解を口にしながら、エルヴィンが用を足す。
「ここはどんな場所なんだ?」
「レッドアイの監獄さ。」エルヴィンが言う。「外に1人いるだろう。」彼が小窓いっぱいに見える守衛の顔を指差す。
「あんたは何故ここにいる?」
「それがさ、」何かしらの感情のこもったため息をついて、彼が答える。「何か月も前に逮捕されて以来、僕は毎晩自問してきたけど、いまだにそれが分からないんだ。ここの連中を怒らせるようなことは何もしちゃいない。唯一思い当たるのは、レッドアイは誰かを閉じ込めないと満足できないんじゃないかってことだ。」彼が弱々しく笑う。「今はあんたがここにいるから、僕を解放してくれるかもな。」
「あるいは、俺を解放するかもな。」
「そうだね、」エルヴィンが心から笑う。「奴らの側からしたら、面白いジョークだ。」
彼の心はずいぶんとくじけてしまっていたのだと君には分かった。部屋の隅のバケツから漂ってくる臭気がかなり酷い。
「どうやったら脱出できる?」君が尋ねる。
「逃げるだって?」エルヴィンが笑う。「逃げ道があったら僕がここにいると思うかい?それに、僕が試していないとでも?僕はエルヴィンだ、じっと座ってたりしないよ。」
それは正しかった。こうして君と話しながらも、常に彼はそわそわしているのだ。
詠唱のために精神を集中する‐だが何も起きない!
エルヴィンが苦々しげに笑う。「壁にはミニマイトの血が注がれているんだよ。」彼が言う。「その方法で脱出しようとする者を止めるためにね。僕も自分の魔法を使って試してみたんだ。」
背負い袋を漁って、クリスタタンティ郊外で乞食にもらった鍵を取り出す。守衛が扉に背を向けるまで待ってから、鍵を手に扉に駆け寄る。
回った!エルヴィンが音を立てないように拍手する。
君達2人は扉を開けた。守衛はまだ背を向けたままだ。チャンスだ。
足音を忍ばせて移動し、部屋の隅からバケツを取り上げる。エルヴィンは不思議そうに君を見たが、何も言わなかった。
バケツを高く振りかぶって、つま先立ちでじりじりと進む。そして最後の瞬間、それを守衛の頭に逆さまに被せた!言いようのない中身が彼の顔を流れ落ちる。しばらくは何も見えないはずだ!
2人で守衛の腕を両側から掴んで独房の中へ引きずっていく。
「上出来だ。」エルヴィンがささやく。「さあ、ここを出よう!」彼が扉の外に駆け出す。
守衛の身体を探り、すでに君が持っているのと同じ鍵の複製と、2枚の金貨を見つける。
「早く!」エルヴィンが戸口から声を掛ける。
君は通路に飛び出し、背後で扉をバタンと閉じた。そして、銅の鍵で施錠する。
「そこから逃げて!」エルヴィンが叫ぶ!彼は正しかった。牢屋の中では、守衛がバケツを脱いで窓のそばまで来ていたのだ!
君が角を曲がるのとほぼ同時に、背後の壁で炎の光線が炸裂した!奴は牢の扉をガチャガチャ動かしているが、開けられないようだ。
太陽の光を目指して階段を急ぐ。


【変化点】
・現在/最大体力:14/20→13/20(魔法)
・金貨:35→37

【感想】
最臭兵器炸裂!ブラッドソード第4巻でも、牢屋からの脱出の際に、し尿の入ったバケツにマントを浸して、それで顔を覆って火事から避難する選択肢が出てきます。冒険者たるもの、このくらいできないようでは生き残れないんでしょう。それにしても…。
このエルヴィン、魔法も使えるようです。そして、ミニマイトの血を塗り込んだ対魔法防壁は、第4部の山場でも登場します。
また彼曰く、今回使った脱出口は監獄の補給品搬入路だそうです。
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