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S2-99 9日目:ロラグと北門の呪文の正体 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

「わしは3つの星を並べた。」幽霊のような男が告げる。「今夜、ヴィックは立ち上がる。今夜、ゴブリンが手の内を明かす。そしてお主じゃ。今夜、お主がここにいる。」君は彼の顔を見て、この人物が誰なのか悟った。学者のロラグだ!
「また会ったな。」彼が言う。「お主には少しの間じゃったが、わしの方はあれから何世紀も経ておる。かつて、わしはこの街を設立した。そして今、この街を救うつもりじゃ。」
「俺はこの街を離れなければならないんだ。」
「そのためにお主が呪文を探していたのは知っておる。」彼が答える。「それはわしがお主に課した任務じゃよ。」
「なぜ俺が必要なんだ?」
「わしがあの呪文を生み出したんじゃ、」ロラグが答える。「遠い昔にな。その後、呪文はわしの手から離れ、形を変えられ、4行に分けられた。そうなるであろうと予想はしておった。わしにはそのうちの1つが与えられたのじゃからな。そこでわしは、再び呪文を全部揃えてくれる者を用意した。今夜のために。それがお主なのじゃ。」
「教えてくれ。」混乱する頭で君が尋ねる。「あの呪文は何のために創られたんだ?門を開けるためだと思っていたんだが。」
「門を開けるためではない。」彼の声音は、タールで覆われた木材のように重く暗い。「操るためじゃ。そして、この街を毒で汚染したり、近くに住む者の眼に火を宿したりする強力な魔法が門そのものに秘められておる。」
彼が君を見つめる。その真っ暗な瞳には何の感情も映し出されていない。
「今夜お主が使えるよう、わしが門に施した魔法じゃ。わしはもう死んで久しい。お主がわしに代わってやらねばならぬ。」
「どうやったらその魔法を見つけられるんだ?」君が尋ねる。「見つけようとしたんだが、あまりに巧妙に隠されていた。」
魔法使いがうなずく。「呪文を知るのは4人の貴族じゃ。シンヴァ卿は死んだが、共同墓地の霊廟にいて記憶をとどめておる。」
「だがもう時間がない!」君が食い下がる。「手遅れだ!ゴブリンどもはすでに壁の中に入ってしまった!」
「魔法を使う。」ロラグが答える。「それがお主に必要な時間を稼いでくれる。かつてわしが自分にその魔法を掛けた時は、この街が誕生するより前の時代に戻された。その際にわしはカーレを創立した。今度はお主が街を救う番じゃ。」
自分の言葉が君に理解されるよう、彼が間を空ける。
「了解してもらえるなら、」彼が告げる。「お主が街に戻って開門の呪文を探せるよう、わしは時間そのものを捻じ曲げよう。その危険を冒してくれるか?それとも、カーレを立ち去り、街が焼け落ちるのを見過ごすか?ただし、」彼が険悪に付け加える。「もしわしに手を貸さぬ場合、わしはお主に呪いを掛けてやるがな。」
君は逡巡した。カーレは罠だけでなく秘密に満ちた街でもある。これまでに発見した以上に価値のあるものがあるかもしれない。このまま街が焼かれてしまってもいいのだろうか?

「手を貸そう。」君が答える。
魔法使いがうなずく。「感謝する。」
彼は片手を掲げて呪文の詠唱を始めた。先ほどまで暴れ回っていたゴブリンどもが彫像のように立ち尽くす。身体が持ち上がっていく感覚がする。まるでバードマンに連れ去られたかのようだ。
カーレの街が足下で小さくなっていき、身体から力が抜けていくのを感じる…。


【変化点】
・現在/最大体力:10/20→10/19(ロラグの魔法)

【感想】
ロラグの正体が明かされるこのシーンを見るために、今回はいったん失敗ルートを選択しました。
彼の行動がいまいち理解できてないのですが、今のところは、次のような流れではないかと推測しています。
①主人公と会った後、ZEDで過去へタイムスリップし、カーレの街を創立
②遠い将来(自分や主人公のいる元の時代)に危機に瀕するカーレを守るため、北門の呪文を用意、
③同時に、元の時代の自分が呪文の1部しか受け取っていなかったことから、過去から現代に至るまでのどこかで呪文が改変・分割されることを予見
④何らかの理由により(ZEDの失敗?)、元の時代には幽霊の姿でしか戻れなかったため、北門の呪文を揃えたり行使したりできない
⑤カーレの街を抜けるために開門しようとする主人公に目をつけ、呪文を揃えるついでに街を守るよう促す ←Now!
アプリ版のソーサリーでは、4行詩は単なる開門の呪文などではなく、毒ガス(サルファゴースト?)を発生させたり、レッドアイを生み出したりできるなど、強大なパワーを秘めているようです。
この後、ロラグの魔法で街の色んな場所からやり直せるのですが、そのたびに最大体力が減点されてしまうので、むやみに繰り返すのは得策ではありません。
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S2-98 9日目:サンサスの最期とゴブリン連合軍の襲撃 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

ゴブリンが門目がけてあふれ出てきた。体当たりでもしようというだろうか?
だが奴らは足を止めた。その中から小柄な一人の人物が進み出た。サンサスに違いない。彼は20匹近くのゴブリンを護衛に引き連れている。
その人物をよく見ようと、君は位置を変えた。彼は門の鍵に歩み寄ると、君には聞き取れない何かをつぶやいた。
しばらくして門が動き始めた。開いている!この街を離れる絶好の機会だ!
ゴブリンどもを驚かせて道を開けるため、君は恐れを抱かせるような祈りの言葉を大声で唱えながら突進した。
もうすぐ門を抜けられる‐とその時、突如壁の外から大きな鬨の声が上がった。何かが向かってくる…。
広場のど真ん中に立ちつくしてしまう。ここを上回る数のゴブリンが、門の向こうの小高い山や低い丘の背後から姿を現したのだ。数千はいる。
そいつらは完全武装でカーレを襲撃してきた。広場がゴブリンどもで埋め尽くされ、いとこ同士が荒々しく出会いを祝う。
サンサスが歓喜の叫びを上げる。「カーレの新しい始まりの日ぞ!」演説をするかのように、彼が手近なゴブリンの肩によじ登る。
その時、唐突にゴブリンどもが彼から手を離した。悲鳴を上げて彼が地面に倒れ込む。そこに剣が振り上げられた…。
絶叫が響き渡る。奴らはサンサスを殺した。一体ここで何が起こっているのだ?
ゴブリンどもは街を凶暴な目つきでにらみながら剣で盾を叩いている。
彼の頭飾りが君の足元まで転がり落ちてきた。サンサスのその扱い方から、君はこれにあの王たちの冠に似たような力が宿っていると思い込んでいた。だがそれは何でもない、ただの安っぽい鉄だった。かつてゴブリンの剣だった時の名残がまだある。
君はそれを投げ捨てると、再び門のそばの陰の中に身を引いた。

ゴブリンが次から次へと門から殺到してくる。そして隊列を組み始めた。
指揮官らしき者が担がれ、演説をぶつ。「カーレは堕ちる!」そいつが耳障りな声で叫ぶ。「さあ皆殺しだ!」
奴らの凶行が始まれば、門をすり抜けて旅を続けられるだろう。カーレが燃やされるままにするならの話だが…。
今はまだ門を抜けてくるゴブリンが多過ぎる。君は門の近くの陰の中で躊躇した。
「カーレは俺達のものだ!」剣を打ち鳴らしながら、奴らの指揮官が吠える。軍隊が街へ向かって道を下っていく。
君に奴らを止めるすべはない。広場の片隅で、軍隊が街に向かっていくのをただ見送る。夜気の中、連中の耳障りな歌が響いてくる。
数分後、火の手が上がった。奴らは林に火を放ったのだ。1時間もすれば、共同墓地を抜けて市場に雪崩れ込み、そして赤の地区まで達するだろう。
開いた門に目をやる。向こうにはバクランドが広がり、そこに君の残りの旅が待っている。カーレは焼き尽くされるだろうが、冠の奪還に失敗するわけにはいかない。
君は門に向かって踏み出した。
その時、声が呼ばわる。「止まれ。もっといい選択がある。」
周囲を見回すが、誰もいない。だが何かが起きている。沼ゴブリンの行進が鈍り、連中の血に飢えた挑発行為は滑稽なダンスへと変わった。広場の騒音が低くなる。
「わしは止まれといったのじゃ。」声が告げると、突如として君の身体は硬直した!
門のそばの松明の煙の中から人影が現れる。
それは髭の長い1人の老人だった。その瞳は深くて黒い。混乱したゴブリンの軍隊の間を抜けて進み出てきた彼の足は、幽霊のように透けている。少なくとも一部は幽霊なのだ。
「前に出よ。」彼が命じると、君の身体はそれに応じて勝手に動いた…。


【感想】
哀れサンサス。ゴブリンを支配したつもりが、体よく利用されただけのようです。
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S2-97 9日目:北門に挑むも… [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

梯子は狭い石の煙突の中を斜めに傾きながら続いている。
しばらくして梯子は終わり、石だけが頭上に連なっている。その先には光の輪が見える。
「fAL!」
呪文を唱えて体重を羽毛と同じくらいまで軽くする。それから手足を石の煙突の中に突っ張って身体を押し上げる。まるで光に向かって踊っているみたいだ。

ありがたいことに外界の新鮮な空気の中に出た。
君は城壁の陰にある広場の井戸小屋から出てきた。周囲を見渡し、はるばる来たことを実感する。広場の向こうにあるのはあの北門だ!
門の前の地面は広くて空っぽで、閉じられた巨大な門の両側には燃え盛る松明が納められている。もし射手が陰に潜んでいるなら、君は格好の的となるだろう。
まだ君は全ての呪文の行を知らない。だが「DOP」でも開くかもしれないではないか。
「SUS!」
呪文を唱えて思考を周囲に広げ、危険がないか探る。陰の中は、右も左も安全そうだ。扉そのものにも危険はない(その向こうからは多くの危険が感じられたが)。概ね安全と言える。
実のところ、この場における唯一の危険は井戸だ。もちろん君は、その下に何が潜んでいるのかよく知っている。
呪文のお陰で幾分安心した君は、陰から踏み出して門へ向かった。門を開錠するための情報をこの街で十分集められたか、今こそ確かめる時だ。
無事に広場の反対側へたどり着き、巨大な門の下に立つ。
ぐいっと引っ張っても門はびくともしない。だが、遠くの方でぶつぶつ言う声が聞こえる。
扉を叩いてみる。応答は何もない。
「俺はこの門を開くためにここへ来た!」君が呼ばわる。
やはり応答はない。これは罠ではないかという気がしてきた。ここには門などなく、単に石壁に絵を描いただけなのではないか、と。
突然、幽霊のような声が門そのものから発せられた。「止まれ、よそ者よ。」声が轟く。「門を制御する呪文を知っておるか?」
「ああ。」まだ3つまでしか知らないにもかかわらず、君が答える。
「ならば、そなたの命令を待とう。」
広場の向こうから、つぶやき声や金属が石に当たる音が聞こえる。だが今はそれを気にしている時間はない。
目を閉じて下水道に刻まれた詩を思い出そうと努める。
「クーガの慈悲とフォーガの誇り…」
広場の角で何かが確実に動いているが、今やもう止めるわけにはいかないところまで来てしまっている。
「奥に隠れた掛け金2つ…。」
門は単なる木になってしまったかのように沈黙したままだ。
「お前に命ずる 門よ大きく開け…」
後ろに下がって、呪文がどんな効果を表すのか確かめる。あの声は黙ったままだ。
井戸の方に目をやると、這い回る人影、長い爪、きらめく剣、泥の中で動く姿があった。ゴブリンだ!この瞬間を狙って街を襲撃しようとしているのだ…。
その時、あの声が轟いた。「間違いだ。扉は開かぬ。」
別の答えを試す猶予はない。ゴブリンが君に向かってきているのだ!
百匹ものゴブリンと戦うことはできない。君は門のそばの陰の中へと駆け込んだ。


【変化点】
・現在/最大体力:12/20→10/20(魔法×2)

【感想】
原作では開門の呪文詩が揃わずに北門まで来てしまうと即ゲームオーバーですが、今回はそうではないのです…。
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S2-96 9日目:第1貴人サンサス改め狂王 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

薄暗がりごしに、そしてすすや埃や髭越しに、男の人相を調べようと試みる。何だか見覚えのある顔だ‐以前どこかで見たことがあるのだ。
街の貴人達の肖像画を取り出す。画家が若かりし頃のサンサスを描いてから何年も経っているため、確かなことは分からない。それでも、目、鉤鼻、広い額、全ての点が一致しているように思える。このゴブリンの狂王は、本当にカーレの第1貴人サンサスなのだろうか?
王は肘掛けに腕を踏ん張って立ち上がろうとしたが、がくりと肩を落としてくずおれた。「静まれ。」彼がささやく。
部屋は急に静まり返った。
王の奇妙な頭飾りをもっとよく見ようと、君は暗がりの中で場所を移した。素材は判別できない‐鉄や鋼ではなさそうだが、貴金属でもない。それにもかかわらず、王はそれがまるでガラスでできているかのように極めて慎重に扱っている。
その時君は、フランカーを見逃した際に彼が語った話を思い出した。ゴブリンどもがシャムタンティの丘を採掘していたと。統率力を発揮する王たちの冠を創り出した金属を求めて。
もし奴らがそれを見つけていたとしたら?冠のパワーがこのゴブリンの集団を支配下に置いているのだとしたら?
王が指で頭飾りに触れる。あたかもそれが滑り落ちるのを恐れているかのように。
「我が僕達よ。」彼がささやく。「間もなく時は我らに訪れる。夜の帳が下りたその時、我らは立ち上がり、門を開ける。この不浄の街を洗い清めるのだ…。」
そこで彼は咳の発作に襲われ言葉を中断した。

上方の闇に消えている長い梯子を目指して、身体を陰に潜ませながら広間の周辺部を這い進むことにする。
ちょうど半分まで来た時、ゴブリンどもが互いに押し合いながら向きを変えた。思わず身体が硬直する。「長い旅はもうじき終わりを告げる!」王が宣言する。「この計画はズィーター卿を盲目にして乞食に貶めた時から始まった!ついに、評議会は破滅し、街は浄化されるであろう!」

広間の端までやって来た。君の肘の近くにいるゴブリンがつぶやく。「俺達ゃ、いつまでこれを聞かなきゃなんねえんだ?」そいつの仲間が腕に鉤爪を立てて黙らせる。
おかしい。もし頭飾りが冠のパワーを宿しているなら、そんな反抗的な態度は取れないはずなのに…。

梯子の基部への残り数歩を進む。いったん梯子を上り始めてしまえば君は丸見えだ。その頃合いは慎重に見極めねばならない。
王がついに立ち上がり、しわだらけの腕を宙に掲げる。「今夜、わしはお前達のために門を開く!」彼が叫ぶ。「そして我らはこの街を清めるのだ!」
君の前にいるゴブリンが歯をギシギシこすり合わせる。「この馬鹿げた話がもう1日続くなら、」そいつがぶつぶつ不平を言う。「その時は様子を見ないとな。」
王が万歳を叫ぶと、ゴブリンどもは剣を掲げて喝采で応えた。千の刃がきらめく‐が、その眩しさは彼らに極度の混乱をもたらした。全てのゴブリンが物陰を求めて縮こまり、その後で武器を求めて小競り合いを始めた。
ほとんどのゴブリンは奇妙な恍惚状態にあり、彼らの王に対して釘付けとなっている。それにもかかわらず、君の近くのごく少数は賛美するふりをしているだけだ。そいつらは不思議と、演技することに飽き飽きしている。
王が静粛を呼び掛けるが、ゴブリンどもは聞く耳を持たない。依然として剣のことでめちゃくちゃになったままだ。

混乱に乗じて素早く梯子に駆け寄る。2,3段登るまでは、君はどこからも丸見えになってしまう。まるで特大のネズミが階段をよじ登っているように見えるはずだ…。
だが君は機敏かつ隠密に階段を登ると、再び頭上の陰の中へと姿を隠しおおせた。


【感想】
いまいち分かりにくいですが、サンサスはゴブリンに「gOD」の呪文を掛けているようです。
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S2-95 9日目:ゴブリンを追跡し、北門の呪文の一行を入手 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

引き返していくゴブリンどもにヤジを飛ばす。だが、よく訓練されているのか、下っ端ですら君を無視した。
最後尾にいるのは2匹のゴブリンの将官だ。「狂王はあとどのくらい兵士が欲しいってんだ?」1匹目が2匹目に尋ねる声が聞こえる。
「数千だとさ。」2匹目が答え、唾を吐く。「だがよ、なるようにしかならねえよ。」
「そりゃそうだ。」親指で刃を確かめながら、1匹目が同意する。
そいつらは歩きながら、なおもヒソヒソ話を続けている。

ゴブリンどもは下水道を上流へ向かってドシドシと行進していく。君は影のようにそいつらの後をつけた。
「バクランドの部族の準備はどうだ?」1匹目のゴブリンがささやく。
2匹目が笑い声に近い音を出す。「王の一言で、融けた鉄の川みてえにこの街に雪崩れ込むって寸法よ。」
「二言三言だ。」1匹目が答える。「俺は少し言葉を覚えたんだ。」
「ん?」もう一方が急に立ち止まって耳をそばだてる。「さっきのあれは何だ?」
君は身体をこわばらせた。だが、ゴブリンどもは辺りを窺うこともなく、低い声で話しながらそのまま歩いていった。
声が聞こえなくなり、急いで後を追う。

トンネルの角を曲がる。何かが溝の中で光っている。
確かめようと立ち止まる。ゴブリンどもが再び視界から消える。
それは液体の入った瓶だった。蓋を外して匂いを嗅ぐ。ブリムベリーだ!
そのままごくごくと飲み干す。気分が良くなり、空腹も解消できた。

ゴブリンの声が届くところまで追いつく。
「呪文の詩について知ってるか?」片方のゴブリンが問いかける。
もう1匹がうなずいて唾を吐く。「俺は狂王の独り言を聞いたことがあってな、」そいつが声を落としたため、君に聞こえたのは半分だけだった。「…とフォーガの誇り、だ。」
君は自分の幸運が信じられなかった。ズィーターの行の残り半分ではないか!
ちょうどその時、前方にもっと明るい光が見えてきた。下水道はそこで広い空間へ出るようだ。

中を覗くと、そこは地下聖堂のような大きな部屋だった。壁の高い所にある狭い水路を通って水が噴き出している。木でできた梯子が幾つか掛かり、上の方へと続いている。
だが君の目は部屋の中央に惹きつけられた。そこにはゴブリンが、まるで船倉のネズミのように密集していたのだ。そいつらは剣をぶつけたり歯をむき出しながら、互いに押し合いへし合いしている。
そのど真ん中には即席の玉座がしつらえてあり、1人の背むし男が腰かけている。男の頭には金属の頭飾りがはめられている。

広間に忍び込む。千匹のゴブリンの臭い息で中は暖かい。奴らは酒を飲んだり、笑ったり、汚物に剣を突き立てたりして大騒ぎしている。
玉座では奴らの王が眠っている。もしくは、誤って連中に殺されたのかもしれない。彼は人間であってゴブリンではない。どうやってこの集団を制御しているのだろう?
男は何か月も食事をしていないかのようにやせ細り、それと同じくらい長い間暗闇にいたかのように青白い。長い髪は灰色で、玉座の片側にだらしなく寄りかかっている。酷い病にでもかかっているのだろうか?かつてはかなり質が良かったと思われる汚れた長いローブを身に着けている。頭飾りは鈍い銀色の金属製だが、君にはそれが何であるか見極められない。
王が突然咳き込む。その効果は奇妙なものだった。その音を聞いて、大広間にいる全てのゴブリンが動きを止めて玉座を見上げたのだ。


【変化点】
・現在/最大体力:9/20→12/20(ブリムベリー)

【鍵】
ズィーターの行:クーガの慈悲とフォーガの誇り

【感想】
下水道で拾ったブリムベリーをその場ですぐ飲み干すとは、自分の選択とはいえドン引き。
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S2-94 9日目:2度目の下水道でゴブリンの軍隊と小競り合い [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

君の身体はぐるぐる回転しながら、ゆっくりと宙を舞って落ちていく…。周囲は漆黒の闇でものが見えない。
その時、光の点が目に入る。それはどんどん大きくなっていき、ついに君は直面した‐死ぬ方がましなくらい辛い運命と!

君は吐き気を催す凄まじい汚物の山に着地した。軟泥、排泄物、ヘドロ、カスなどのもろもろに首まで完全に漬かっている。明らかに、カーレの下水道にまた戻ってきたのだ。
何とか立ち上がろうともがき始めた時、左手の方からしぶきの音が聞こえてきた。注意を引かれてそちらを見ると、君の耳のすぐそばに小さな開口部があった。何かが来る…!
だが君はどうしても汚水の中に身を屈める気にはならなかった。下水管から不潔な液体が噴き出した時、単に息を止めただけだ。
奔流が去った後、君はひどく気分が悪くなった。咳込みながらできる限り汚れをぬぐい、汚物の山から抜け出す。頭からつま先まで汚物まみれだ。

君は今、悪臭を放つよどんだ汚水に足首まで漬かりながら、洞窟のような下水トンネルの中に立っている。辺りは真っ暗で、まるで山頂に立っているか棺の中にいるかのようだ。だがそれは、どこか遠くの方に見える光の点を除けばの話だ。

その場に留まることにする。
2,3分ほどして見えてきたのは、トンネルを埋め尽くすゴブリンの大群だった!それも1匹や2匹ではない完全な軍隊で、上背のあるずんぐりした年かさのゴブリンに率いられ、奇妙で耳障りな歌を口ずさんでいる。
そいつらは君の少し手前で立ち止まった。指揮官が前に進み出る。
「貴様はここにいてはならん。」ゴブリンが告げる。「ここは狂王の、そして俺達の領地だ。」
「俺を王の所へ連れていけ!」君が要求する。
ゴブリンが笑う。「そうしようとも。貴様の死体を王の足下まで引きずってな。」奴が背後に合図をすると、配下の戦士の一人が進み出てきた。ニタリと笑いながら、鉤のように曲がった長い剣を引き抜く。
「POp!」
玉石に魔法をかけて一番近くのゴブリン目がけて投げつける。爆煙の雲が晴れると、そいつの姿は消え失せていた!
ゴブリンの指揮官は笑いながら、別の者に合図を送った。
「DOZ!」
近づいてくるゴブリンに魔法をかけると、君の元にたどり着くまでの間にそいつの動きは鈍くなっていった。君はだっと駆け出して、奴をたやすく串刺しにした。
指揮官がしかめ面をしている。段々苛立ってきたようだ。別のゴブリンに指示を送る。
「HOT!」
君は呪文を唱えて火の球を創り出すと、相手に向かって投げつけた。そいつの身体が激しい炎の中で爆散する!
指揮官の顔に真の恐怖の兆候が見て取れる。奴はさらに別の1匹に剣を抜くよう命令した。

<第1ラウンド>
ゴブリンが君に突進してくる。君は剣を構え、そして相手の防御の手薄な所を捉えようと巧みな斬撃を加えた。そいつは訳のわからない言葉を早口でわめくと、小剣で君の喉を狙ってきた。
だが傷を負わせたのは君の方だ。ゴブリンがうなり声を上げ、ゴミの上で足を踏み鳴らす。

<第2ラウンド>
続いて君は、前に出てそいつの腕目がけて剣を繰り出した。剣を振りかぶったゴブリンは、そこががら空きだったのだ。
奴は弱ってきているが、なおも剣を持ち上げた。

<第3ラウンド>
ゴブリンになおも攻撃を続ける。体重を後ろに残したまま、横に剣を薙ぎ払う。そいつも鋭くひと振りしてきたが、君には何の脅威にもならなかった。
もう奴を打ち負かしたも同然だ。

<第4ラウンド>
前方に跳躍して剣を相手の胸に突き刺す。ゴブリンを討ち取った!

「もう十分だ!」指揮官が叫ぶ。「貴様は俺の時間と兵士を無駄にした。これでおさらばだ。」
その言うと、奴は自分の軍隊に手を振った。ゴブリンどもがトンネルの向こうに引き上げていく!


【変化点】
・現在/最大体力:15/20→13/20(下水)→9/20(魔法×2)
・‐玉石(1個)

【手掛かり】
・ゴブリンの軍隊…:カーレの地下トンネルにゴブリンの軍隊が襲撃のために集結している。

【感想】
下水の奔流は、身を屈めた方が体力の減点は少なくて済みます。
そして、カーレの地下にゴブリンの軍勢が!これまでにS2-3S2-47で伏線は張られていました。黒い仮面があれば一気にケリをつけられる場面ですが、先ほどのノームとの取引で持ってかれてしまいました。
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S2-93 9日目:共同墓地で入り口の罠に陥る [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

荒野の端の分岐点まで戻る。前方では日がほとんど沈み、木々を鮮やかに染めている。
道は時代がかった鉄製の高い柵で終わっている。柵にぎっしり絡みついたツタの葉越しに、向こう側に開けた場所があるのが見える。そこには石の囲いや低い建物、整然とした薄暗い林がある。霊廟や墓が並ぶ共同墓地だ。
「HOW!」
呪文を唱えると、明瞭で穏やかな声が君の精神に入ってきた。柵にはすでに抜け道があると声が告げる。君にはそれが見えないが、何かで覆われているに違いない。声が伝えたのはそれだけで、そのまま呪文は消え去った。
何かが‐多分ネズミだろう‐柵を駆け抜け、荒れ地の中へ入っていった。
しゃがんで柵の基部からツタを取り払う。案の定、キツネの巣穴がすぐに見つかった。地面の下にそのまま続いている!
膝をついてキツネの巣穴の中に身体をくねらせる。そこはとても狭かったので、両腕を身体の前に出せず、背負い袋を後ろに引きずる格好になった。だが幸いなことに穴は短く、2歩ほど離れた柵の向こう側に出てこれた。
穴から身体を引っ張り上げる。

今君が立っているのは、共同墓地の地面だ。カーレの街の中にある、死者の墓石と霊廟からなるもう一つの街だ。イチイとシーダーの木の間に広い道が見える。墓地の間を抜けるその環状の道は、上り坂となって向こうの門へ続いている。
風が高い木々の間を吹き抜ける。太陽が城壁に隠れていく。
緊張した足取りで道を外れ、近くの墓へ歩み寄る。
幾つかは古代の代物だ。墓石がとんでもない角度に傾いたものもあれば、前面を下にして倒れているものもある。まるで墓場の住人が死んだ後に酒盛りをしたかのようだ。
他は新しい。小ぎれいに彫り込まれ、苔や草が全て取り払われたそれらは、月の光を浴びてきらめいている。まるで使用人が手入れして死者の到着に備えているかのようだ。
最近富裕層の地区に疫病がはやった節が見受けられる墓石も幾つかある。それらは頭文字の順に大雑把に並んで散在している。
知っている名前がないか墓石の間をうろつくが、どの名前もピンとこない。何かが目の前を通り過ぎた。コウモリだろうか?
しばらくして一つの墓が目に入る。『クリシャンティ』という名だ。以前それをどこで見たのか、すぐには思い出せない。
だがその墓はまだ新しく、地面はほとんど掘られたばかりだ。そこには奇妙な銘文が残されている。『お前が逝くのも、そう仕向けた者も、わしが許すことはないだろう。L。』

次から次へと墓に目をやる。
ある墓が目に留まる。その理由はすぐに分かった。
君はシンヴァの霊廟に近づいた。扉の上にはこう記されている。『ここにカーレの第5貴人シンヴァ卿眠る。』
君の心臓が脈打つ。君が見つけるよう教わった不死者の貴人はこれだろうか?
扉は施錠されておらず、少し半開きだ。まるで何者かが普段行ったり来たりしているかのようだ。
扉の正面の階段の前には、小さいキノコが輪になって生えている。
ひざまずいてキノコを観察する。とても毒々しく見える‐その周りや下には、這い回る虫の1匹も見当たらないからだ。
珍しいことに、キノコの描く輪は完璧な円形をしている。中心には何か銀色の輝きが見える。柔らかい地面に杭が刺さっているのだ。
銀の杭を引き抜こうと手を伸ばす‐だがキノコの輪の中に足を踏み入らないと手が届かない。
心の中で何かが君を引き留めるが、それが何なのか上手く説明できない。
それでも君は輪の中に踏み込んだ。が、本来あるべき足が地面に着く感触がない。
気づいた時には、すでに君は落下していた…。


【変化点】
・現在/最大体力:15/20→14/20(魔法)

【感想】
クリシャンティはロラグの身内だったようです。
ここで銀の杭が出てきたのは、ヴァンパイアを警戒して杭を欲するプレイヤー(→自分)を罠にはめるためなのか?それはともかく、罠を回避する方がゲーム的には正解なのですが、情報をより多く入手するという点においては罠にはまった方がいいこともあるのです、これが。
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すぐそばに『ブライア庭園』という謎の区画が。
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S2-92 9日目:ズィーター卿から評議会瓦解の経緯が語られる [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

乞食が物陰から出てきて、君に何度もお礼を言う。
「ズィーター卿、あんたと話をしたいんだが。」
彼がため息をつく。「それがわしの名じゃ、否定はせぬ。」彼が答える。「お主には話すよ。喜んで語ろう。盲目にされて以来、わしはこいつら悪鬼に苛まされてきた。今や奴らは死んだ。お主はわしをこれ以上ないくらい助けてくれたからな。」
少しの間彼に同情する。「あんた、目はどうしたんだ?」
「黒い眼の呪いじゃ。誰がわしを呪ったのかも知っておる。サンサスなんじゃ。かつての奴は善良で公正・誠実な統治者じゃった。大事な娘の面倒を見る子煩悩な父親のようにカーレを統治していたものよ。骨折りを惜しむことは決してなかった。ところが、奴は他の評議員を恐れるようになった。わしらが奴を追放しようと企てていると思ったようなのじゃ。」
君には、彼がまさにそれを思い出して身震いしているのが見て取れた。「あんたがか?」先を続けるよう彼に促す。
乞食が悲しげに笑う。「モウラスじゃよ。サンサスがモウラスに詩の呪文の1行を教えるとすぐに、奴は残りも寄越せと要求した。私利私欲のためにそれを知りたがったのじゃ。奴は身代金を要求するために街を支配することもできた。モウラスはかつて恐喝を生業としておったからな。わしは貴族じゃったが。」ズィーターが嘆息する。「そうして、サンサスはわしらへの報復に乗り出した…。」彼が再びすすり泣き始める。
乞食が身体を震わせる。急に息が白くなった。午後の時間は過ぎ、もう夕方になりつつあるのだ。
「日がどんどん短くなってきておる。」ズィーターがつぶやく。「ここはバクランドみたいなもんじゃからな。」
君は背負い袋を漁ってパンとチーズを取り出し、彼に手渡した。彼は食料に飛びつくと、がつがつとむさぼり食べた。あまりに早く食べるため、きっと気分が悪くなるだろうと君が思ったほどだ。
食べ終わると、彼は大きく息を吸い込んだ。「また人間に戻れた気がするわい。」彼がぽつりと感想を漏らす。「今日はいい一日になった。友よ、恩返しをさせてくれ。」
興味深く彼の行動を待つ。
「わしの話を聞いてくれ。」彼が語り始める。「わしはかつてこの街の税金を集める役目を務めておった。しかし、正しい収支報告をしておらなんだ。ハーピーどもがわしを苦しめていた理由はそれじゃ。わしが私腹を肥やすためにこれまであらゆる物を搾取したことに対する報復なんじゃよ。さあ、その中で最も価値のある品をお主に譲ろう。」
そう告げると、彼は銀の指輪を取り出した。指の周りに2回とぐろを巻く蛇の形にあしらってある。
「これはお主を蛇から守ってくれる護符になる。持っていってくれ。きっと役に立つ、わしには分かる。」
君はそれを受け取ると、指にはめて彼に礼を述べた。とはいえ、これが本当に力のある物なのか、それとも単なるガラクタなのか、いずれ分かる時が来るのだろうかと思わずにいられない。
彼が会心の笑みを浮かべる。「少し元気が出て来たわい。」
「あんたの呪文の行を教えてくれないか?」
「いいとも。」彼が答える。「あれから解放されるなら嬉しいことじゃ。あれは確か…、ああなんてことだ、わしは記憶があいまいになっておる…ええと…。」全力で頭を振り絞って考える。
君は辛抱強く彼を待った。
「思い出した!」彼が叫ぶ。「クーガの慈悲と誰かの誇り…うーむ、そこだけが思い出せぬ。」
「何とか残りを思い出してくれ。」
彼が首を振る。「忘れてしもうた。わしの目と同じようにな…。古い神が、もちろん誇りの神の名がそこに入るんじゃが。たぶんどこかで見つけられるじゃろう。慈悲の神クーガに救いを乞うがよい。その神ならあちらの方の神殿に住んでおられる。」
「クーガについて教えてくれ。」君が尋ねる。「どうすれば神に助けてもらえる?」
「クーガは全て見ておられる。全てをご存じなのじゃ。」突然、乞食が君の手首をぎゅっと握る。「だがな、かの神と話すには命を賭けねばならんぞ。覚えておくのだ。左目、それが始まりじゃ。左目じゃぞ。」
不完全な助力だったとはいえ、君はもう一度乞食に礼を言った。それから彼の元から立ち去る。


【変化点】
・食料:8→7
・+蛇の指輪

【手掛かり】
・第1貴人サンサスは知っている:サンサス卿はカーレの第1貴人で、彼だけが街の北門を開く呪文を全て知っている。
・クーガ神…:クーガが北門の呪文を探す君の使命を助けられるかもしれない。
・クーガ神の3つの目:クーガが君の探索を助けられるかもしれない。彼の儀式はかの神の3つの目に関係する。左目、右、そして額の第3の目だ。

【感想】
別の選択肢で、サンサスがどのように他の評議員を罠にはめていったか聞くこともできます。
ズィーター「サンサスはわしらに対して行動を起こした。最初に、わしらには内緒で入り口の罠を周囲に移動させたのじゃ。それからメンバーが消え始めた。最初にシンヴァ、奴は生ける屍の呪いを受けた。次にモウラス、同じく呪われて屍として生きることとなった。そしてわしは…。」
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S2-91 9日目:ハーピーから盲目の乞食を救う [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

教会へ向かって荒れ地を進む。ほとんどの建物は廃墟と化しているが、高い尖塔だけは空に向かってそそり立ったままだ。異常に大きい鳥のような暗い影が、塔の周りを舞っている。
教会の下では、ぼろ切れをまとった1人の男が丸くなって眠っている。
立ち止まって男を見下ろす。彼こそが、君が見つけるべき盲目の乞食ズィーターなのではないか?
不思議なことに、彼の顔には見覚えがある。カーレに着いた後に、君は絶対どこかで彼を見たことがあるはずだ。だが、こんな不潔で臭う乞食など、今まで目にしたこともない。
街の貴人の肖像画を取り出して確認する。間違いない、この乞食はズィーター、カーレの第7貴人だ!
手を伸ばして男をそっと揺さぶる。最初、彼は何の反応も示さなかった。もう遅すぎたのだろうか?
だが、やがて彼はパッと身体を起こした。「そこにいるのは誰じゃ?」彼がわめく。「ああ、襲われる!襲われる!」
「ごきげんよう。」君は挨拶と自己紹介をした。
乞食はうめくと、ぶつぶつと不平を言った。「なんでわしを起こした?いい夢を見とったというのに。わしはまだ夢の中にいたかったんじゃ。」彼は目をこすると、汚れた指先を君の顔へと伸ばしてきた。
君は乞食の興味を引きそうなものを求めて背負い袋の中を探った。
「俺はあんたが欲しい物を持ってるんだ。」下カーレの打ち捨てられた邸宅で見つけた歩行杖を引っ張り出しながら君が言う。
乞食は杖の持ち手に素早く指を走らせた。彼の顔に笑みが広がる。彼は杖を突き出すと、それに寄りかかってため息をついた。「古い友人なんじゃよ、これは。」そうつぶやいたものの、そこで思い止まる。まるで言うべきではなかった何かを言ってしまったかのように。
君は乞食に詰め寄った。「やっぱりあんたがズィーターなんだな?カーレの第7貴人の。」
君の告発に、乞食の顔に恐れが広がる。彼は身体を縮こまらせて叫び始めた。あまりに極端な反応だ。その時、彼が君ではなく、君の向こうを見ていることに気づく。
「そんな手には引っかからないぞ。」乞食に言ってやる。
だが、彼の恐怖は極めて現実的なものだった。「ハーピーどもに神の呪いあれ!」彼が苦々しく告げる。「奴らはわしが何かを手に入れるたびに‐金であれ、リンゴであれ、腐ったパンの皮であれ‐やって来ては、わしからそれを奪っていきおる。こんな責め苦を受けるとは、わしが何をしたというんじゃ?」
君は乞食を後ろに押しやると、前に進み出て空を見上げた。
ハーピーが乞食目がけて金切り声を上げながら急降下してくる。両手足に鋭い爪を持つ、肌の浅黒い醜悪な生き物だ。
「POp!」
玉石に魔法をかけて最初のハーピーに投げつける。直撃だ!翼に穴が開き、そいつがもがきながら方向転換する。
もう1つ魔法をかけて宙に投げる。それは2番目のハーピーに命中すると、爆発して衝撃を与えた。そいつは燃えた翼の火を消そうときりきり舞いをした。
だがその間に最初の奴が君に向かってきた。もうこれ以上呪文をかけている暇はない。

<第1ラウンド(1匹目)>
飛び掛かってくるハーピーの翼が地面から埃の雲を舞い上げ、君の視界を奪う。君は化け物を空から叩き落とそうと剣を大振りした。
君の攻撃が当たり、ハーピーが地面に墜落する。そいつは熊と同じくらいの巨体だが、その眼の荒々しい光は暗くなっていった。
乞食が杖でそいつを叩こうと身体を乗り出した。だが今は勝利を祝っている余裕はない。2番目のハーピーがもう空から舞い降りてきているのだ…。

<第1ラウンド(2匹目)>
次の戦いに備えて力を奮い起こす。
次のハーピーが血を求めて叫びを発しながら襲い掛かる。君の剣が空を切る。
そいつは最後の方向転換できりもみ状態になると、とんぼ返りをしてから教会の側壁に衝突した。
地面に落ちた化け物に、崩れた壁が落ちてくる。そいつはレンガの下敷きとなった。
乞食が歓声を上げて小躍りし始めた。


【変化点】
・‐杖
・‐玉石(2個)

【感想】
対空戦闘はPOpで決まり!
S2-harpy.jpg
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S2-90 9日目:廃墟に住人を発見 [ソーサリー2:罠の港街カーレ]

この生き物に対してそれ以上の関心を失くした君は、今度は箱の蓋を開けた。
中には入念に彫刻が施された小さな丸石が幾つか入っている。そのうちの1つを適当に選んで掴み出す。重くはないが、非常に滑らかだ。さほど丸くはなく、天辺には突起と窪みがある。
手の中で転がした時、それが何なのか気づく。リンゴの形に彫られたものなのだ!
箱の中を覗くと、他の食材もあった。リンゴ、パン、ヤギのチーズの塊、ハム…。どれもほぼ完璧に彫り込まれている。
この収集の目的を説明してくれる何かを求めて、箱の中を探る。だがそれ以上は何も見つからなかった。

家を後にし、傾いていく日光の中に出る。
粉砕された壁と雑草で覆われたがれきの間の道を進む。視界の隅を常に何かが動いている。ネズミが石やひび割れの下に隠れる場所を求めているのだ。
大きな石の噴水に沿って道が曲がる。噴水は片方に倒れ、空っぽの井戸の穴があらわになっている。穴は地中へと続いている。
噴水は基部から立ち昇る大蛇に似せて彫られている。そのあごは大理石でできた太陽を飲み込もうと開かれている。この噴水が動いていた時は、あごの開口部から水が噴き出して鱗の間を流れ落ちていたのだろう。まるで嵐によって大蛇が押し流されたかのように見えたはずだ。

荒れ地の縁の道をたどる。
しばらく行くと、左からの道と合流した。そちらには崩れた尖塔が見える。
君の背後には、今来た道とは別に、低い掘立小屋へと続く上り坂がある。
前方には高い木々の間を抜ける暗い道がある。荒れ地の果てまで来たのだ。

坂道を上り、小屋へ向かう。それは広場に張られた単なるテントで、張り綱は瓦礫で固定されている。
息を殺しても中からは何も聞こえない。中は空っぽなのかもしれない。確かに、あまりたくさん入りそうもない大きさだ。
小屋の中に踏み込んだ君は、思わず目をみはった。内部は、安物の装身具や小間物、古い装飾品、その他諸々のがらくたが、床から天井まで並んでいたのだ。幾つかは棚に山積みにされ、幾つかは天井から吊るされ、壁にもたせかけているものもある。さらに、武器、陶磁器、宝石、家庭用品、魔術の道具などもある。
この乱雑な床のただ中には、あご髭を生やした小柄なノームがあぐらをかいて座っている。君が入ってくると、そいつは手をこすって君を出迎えた。
「こんにちは、ノーム殿。」
「こんにちは。」熱のこもった表情でノームが答える。彼がそばの地面を軽く叩く。「さあさあ、ささやかな交換をせぬか?お主も見ての通り、わしは金には興味ないんじゃ!」
ノームが身振りで部屋の中を指し示す。
たくさんの品があるが、その中から選ぶべき物は、竹笛、蜜蝋の壺、ゴブリンの歯の入った袋、コンパスだ。コンパスの針は、ぴったりではないが大まかに北の方を差して揺れている。
「何がお好みかな?」ノームが尋ねる。
君はゴブリンの歯が入った小袋を手に取り、中を覗いた。4本入っている。
「他には?」ノームが尋ねる。
「もう十分だ。」後ろに下がりながら君が答える。
「おしまいか?」ノームが言う。「よろしい。お主はわしの物を1つ手に入れたから、わしもお主の物を1つもらうぞ。わしは素早いからな、お主にはわしが何をしたか分からぬじゃろうて。では、ごきげんよう。」
ノームが出口の方に手を振る。
「待ってくれ。あんたは何を取ったんだ?」
ノームが驚いたそぶりを見せる。「そうじゃのう。実際のところ、わしにも分からんのじゃ。お主の物を取る時、わしには荷物の中身が見えぬじゃろ?わしには窃盗癖があってな。じゃが、わしはいたって公正じゃから、同じ量しかもらっておらぬぞ。対等な取引じゃよ。」

小屋の外に出て、分かれ道まで戻る。前方では太陽が木の先端に隠れつつある。


【変化点】
・+ゴブリンの歯(4本)
・‐黒い仮面

【感想】
このノームとの取引では、なぜか黒い仮面を優先的に持っていかれます。それだけならまだしも、取引に異議を唱えると、そのたびに一方的に所持品を取られてしまいます。
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